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九話

毎日投稿まだまだ続きます。


 翌朝目が覚めると隣に居たはずの雀が居なくなっており、代わりに枕元の机に『学校に行ってきます』と一枚の書置きが残っていた。


「そうか、今日は金曜日か」


 今の時刻は七時丁度。

 ベッドにはまだ雀のぬくもりが残っていたのでまだ出て行ったばかりなんだろう、学校に行くには少し早い気もするが入院している病院が意外と遠いのかもしれない。

 

「今日はさぼりか……」


 学校のことを考えて、一年前と全く違う学校生活を思い出す。


「いろいろあったけど、やっぱり元に戻さないといけないよな」


 今後昨日のような事件が起きないとも限らない。

 大事にしたい人たちを俺の忌まわしい『主人公補正』に巻き込んではいけないんだ。

 一人決意をあらたに意気込んでいると、「失礼します」と看護師がやってきた。


「よかった、三条さん。目が覚めたんですね」


「はい、なんとか」


「それにしても外傷は殆ど治ってますね……、この自己治癒は異常な速さです」


 そう言われて俺も自分の身体を見るが、本当に痣や擦り傷が殆ど治りかけていた。

 これも『主人公補正』の能力とでもいうのだろうか。もしそうならどこまで俺に干渉してくるつもりなのだろうか……。

 煩わしくなってため息を吐いた。


「まあ俺の力じゃないですよ」


「そう、ですか……? まあ今日も継続して入院していただきます。午後からレントゲンでひびが入っていた右腕を検査させて貰って、MRIで頭の異常有無を確認したら晴れて明日退院ですから!」


 看護師の言葉の中に聞き捨てならない単語が入っていた。


「ちょちょ、待ってください!」


「はい? なんでしょうか」


「え、俺の骨、ひびとか入ってるんですか!?」


「あれ、妹さんから聞いてないですか? 自分が言うと言われたので任せてしまったのですが……」


「でも、ギプスとかしてないですよね?」


「ああ、ひびと言っても本当に軽いものだったので。無くても大丈夫なんですよ、強いて言えば激しい運動は禁止、くらいですかね」


「は、はあ……」


「それでは、検査の時にまた呼びに来ますから」


 看護師はそれだけ言い残して部屋から出て行ってしまった。

 

「俺の身体って結構頑丈だったんだな……」


 右腕に軽く体重をかけてみたりしたが、特に異常はない。本当にひびが入っているのか疑うほどだ。

 

「実はもう治ってたりしてな。ってんな訳無いか! ない……よな?」


 流石に無いない。そんなことを考えながら午後の検査に臨むと、担当医が驚嘆の声を上げた。


「んな!? 何でもうひびが治っているんだ!? 昨日まではここに確かに!」


 目の前に映し出されたレントゲンをバンバンと叩きながら騒いでいる。

 まさか本当に治っているとは……。


「あの、検査ミスってことは?」


「そんなはずがない! そもそもうちの病院に運ばれてきた昨日と比べて、外傷は殆ど治っているし……。君は、医者として認めたくはないが異常に自己治癒能力が高いらしい、明日退院してもいだろう」


「そうですか……」


 悔しそうにされても俺自身どういう反応をすればいいか分からない。


「こちらとしては君の身体を隅々まで検査したいが、一介の医者にはそんな権限は無いのでね、ここは潔く諦めるとするよ」


「怖ッ!」


「次は複雑骨折でもしてきてくれたまえ。そうすれば君の身体を手術と言う名目で隅々まで検査することができる――。フフフ」


「絶対二度と怪我なんかするもんか!」


「ふむ、それは残念だ、そういえば君の見舞いに来た男女の二人組が来たので病室に通しておいたよ」


「そ、そうですか……」


 医者が残念とか言っていいのか? 良くも悪くも切り替えの早い人だ。でもそうか、男女の二人組ってことは恐らく、いや確実にあいつ等だろう。


「よう、検査どうだった?」


「三条君、大丈夫だった!?」


 案の定優馬と綾香の二人組だった。


「あ、ああ。健康体だってよ。寧ろ傷の直りが早すぎて精密検査されそうだった」


 言いつつベッドに腰かける。


「そっか、なら良かったよ。お前に何かあったらって思うと、な」


「それは私もだよ!今回のことは私が全面的に悪いし!」


 二人とも安どの表情を浮かべて、ホッと息を吐いた。

 二人とも心から俺を心配してくれいてるのが分かり、これから俺が言おうとしていることを思うと心が痛む。


「それに関してなんだがな、二人に聞いてほしいことがある」


 俺は今朝決断したことを言おうと深呼吸しながら話しを始める。


「ん?なんだよ、何となく言いたいことが分からなくもないが」


「えーっと何かな?」


 優馬は俺が話そうとしていることをある程度察している様だ。 

 対して綾香は可愛らしく首をかしげている。

 しかし俺の真剣な雰囲気は伝わっているようで、病室にはしんとした空気が張り詰めていた。


「これから俺の言うことは冗談でも何でもない。まずそれを分かって欲しい」


「ああ」


「え!? どういうこと!?」


 神妙な面持ちで俺を見つめる優馬と戸惑う綾香。そんな二人に俺はこう言い放った。


「もう二度と俺に関わらないでくれ――」

今回は意識して文字数を減らしてみたのですが、いかかでしたでしょうか?

内容はもう少し詰められるようにこれから努力をしていきたいと思います、よろしくお願いします。


また、前話で誤字報告をいただき本当に助かりました。

少し気を抜くと誤字だらけの文章を投稿してしまう癖がありまして……。

より一層誤字脱字に気を付けますので、これからも誤字脱字があれば報告お願いします。

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