第193章:新しい日常と約束
季節は巡り、たくさんの人々に温かく見守られながら、凛と蓮はそろってピカピカの小学校へと入学した。長谷部や南条という重苦しい過去の因縁から完全に解き放たれたふたりは、今、新しい一歩を元気に踏み出している。
ある晴れた朝。
初夏のみずみずしい風が吹き抜ける通学路を、凛と蓮は仲良しの湊くん、そして百合ちゃんと一緒に並んで歩いていた。小さな背中で少し大きめのランドセルを揺らす姿は、どこからどう見ても微笑ましい、ごく普通の幸せな小学生そのものだった。
「ねぇ、湊くん、百合ちゃん!」
弾むような声で呼びかけたのは凛だった。隣を歩く蓮も、興味津々といった様子でふたりに視線を向ける。
もうすぐ、入学してから初めて迎える大きなイベント――夏休みがやってくるのだ。教室でもその話題でもちきりだったこともあり、凛と蓮は胸をワクワクさせていた。
「湊くんと百合ちゃんは、夏休み何するの?」
蓮が歩調を合わせながら、楽しそうに問いかける。
「凛と蓮はね、またみんなで一緒に遊びたいなって思ってるんだ!」
ふたりの言葉に、湊くんは嬉しそうに目を輝かせ、百合ちゃんもパッと顔を綻ばせた。
「本当!? 僕、カブトムシ捕りに行きたいな! お父さんに秘密の場所に連れていってもらう約束してるんだ。みんなで行こうよ!」
「私はね、お母さんと一緒に冷たいお菓子を作るの。みんながうちに来てくれたら、一緒にクッキーとかアイスを作りたい!」
湊くんと百合ちゃんが次々に楽しそうな計画を口にするのを聞いて、凛と蓮の笑顔はさらに大きくなった。
「わあ、カブトムシも、お菓子作りもどっちもやりたい!」
「うん、絶対に楽しいよね。ママにもお話しして、みんなで集まれる日を決めてもらおう」
かつて暗い部屋に閉じ込められ、大人たちの歪んだ愛憎劇に振り回されていた双子には、今、こうして未来の約束を交わせる大切な友達がいる。
遠くから優しく見守る私――かすみの視線に気づいているのかいないのか、子供たちは手を繋ぎ、夏休みの夢を膨らませながら、光の溢れる通学路をどこまでも真っ直ぐに歩いていくのだった。
「本作の執筆にあたり、誤字脱字の確認や文章整理のためAIを利用しています(規約に基づき修正案の提案は受けない設定で使用)。物語の構成や本文作成は全て自分で行っています。」




