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JKメイドの私が宇宙に留学し20億人の命を奪える女になった話  作者: 環状ブレイド
本編

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27/50

私生活も感性も不備だらけの完全無欠の才女

レイリーちゃんの自室に招かれることになった私はとりあえず半裸だった彼女に自分の上着を貸す。いっしょに歩きながら確かなことに気づく。

レイリーちゃんもエリザさん達(というか多分私とロル君以外のステップ9全員とその周囲の人)にもいえることだけど、やっぱり相当美形だと思う。

しかし私はこの後その見た目の良さを粉々にするぐらい彼女はアギちゃん以上に生活能力は皆無だということを思い知らせることになる。

「ここが私の部屋よ。」

……よくもこんな部屋に同年代の同性の子とはいえ他人を入れられるものだ……。

部屋が散らかりすぎ!

アニメとかでよく見る絵に描いたようなゴミ屋敷。下着とか生理用品とかまで転がってる……。コウレ君やミンネちゃん不在のアギちゃんの自室でもここまでひどくはなかった。

「まあ適当なところに座って」

「適当な場所なんてないけど……」

「ここ(本の山)とかあとここ(グッチャグチャな衣類の上)とか」

「……少しものを移動させてもらうわね。」

とりあえず簡単にまだマシといえそうなところの物を退けて座る。

「さてこれでも食べる?」

「きゅうりとリンゴ?」

丸かじりしながらなんで違和感丸見えの表情なのかしら?という疑問形の顔になるレイリーちゃん

いやこういう場では普通の菓子とかでは?こっちが一方的に押しかけるならともかく。

部屋に入ってから改めて周りを眺めるとよりひどさがわかる。

「少し部屋を片付けたら!」

「いいじゃない。どうせまたすぐ散らかるんだし。」

典型的なダメ人間的発想。というより部屋に入ると結局また下着姿に戻ってるし、身体だけでなく情緒とか感性とかその辺もおそらく小学校高学年ぐらいで止まってるんじゃないのかな。

「整理整頓しといた方がいざという時便利よ」

「大丈夫。そんな必要ないもん」

私はあえて嫌味になること承知で質問する。

「じゃあ異能力史の参考書は?」

「テレビの目の前の棚の上から3番目の列の横置きの左から4番目」

実際あったわちゃんと。しかし私はそんなことも気にする場合じゃないほどこの部屋の黒い異常に気づく。

「きゃあーー」

私は思わず物を足で踏みつけ部屋に振動が起きるのも考えず壁に逃げ頭を抑えて怖がってしまう。そして同時にあるスイッチが入る。

「たかが虫にそんな怖がることないじゃないの」

「……この部屋ちょっと徹底的に掃除させていただいてもいいかしら?」

完全にアビリスター留学以来死んでいたであろう私のメイド魂に火がつく。

「人体に害はないわよ」

「ダメに決まってるでしょ!」

とりあえず彼女を部屋の外に放り出したあと私は彼女の自室を思い切り掃除した。

正直一大寺の屋敷よりも数倍大変だった……。

しかし私が真面目に掃除してるのをみて彼女なりにアドバイスもしてくれた。

「そこの染みはアルカリ性の洗剤で一度落としてから、酸性のやつで中和させると綺麗になるわよ」

「……なんでそんなこと知ってるの?」

「知ってるだけ。やらないだけで」

そこが恐らくアギちゃんとの最大の違い。

なぜか元メイドの私が知らないような洗剤とか料理のコツとかも知ってたのである。

「淀って掃除早いし上手なのね。母星でそういう経験あるの?」

「まあメイドの端くれだし」

「なるほど。メイド役のタレントさんね」

「一応本職の普通のメイドです。私は一介の高校生だけど訳あって」

「下手なラノベじゃあるまいしこんな駆け出しの地下アイドルみたいなメイドなんていないわよ」

正直こんな深層のお姫様みたいな子がラノベとかいうのはまさに地球のラノベならギャップ萌えと言えるだろう。

「しかしわざわざ他人の部屋片付けるなんて貴女物好きね」

「私は汚い部屋とか嫌なんで。自分がドンドンダメになっていく気がして」

「私はそういうの影響ない人よ」

そこまでいうなら彼女が影響ないタイプの人か聞いてみたい。

さっきに見つけた異能力史から問題を出す。

「ではこのアビリスターの建国者は?」

「ヨシルフ・スタートラー」

「デマで彼が生涯に殺したといわれている人数は?」

「約5000万人」

じゃあこれとかは?

算学系の論理パズルだ。その後もいろいろ問題をだしたけど全て模範解答だった。

「貴方こそ他に特技とかあるの?」

「一応母星では武道の有段者です!」

「そこまでいうならお手合わせ願おうかしら」

ちょうど自室の側に大きな運動向けのマットが敷いてある部屋があったのでレイリーちゃんと勝負したけど彼女は明らかに私より強い。どうやらアギちゃんみたいに本当に知識や技術がないんじゃなくて「なんでもできる」からこそ「なにもできない」タイプなんだと思う。そんなことを考えていると。

「淀こんなところにいたのか?」

「お姫様のお守りは大変だっただろ?」

「お待たせしてすみません。」

アギちゃん、ロル君、コウレ君が部屋に来ていた。

「なんで姫様なの?」

「お前も薄々わかってはいると思う」

「…」

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