カミュ、前夜祭が荒れビビる。2
休憩が終わり、Bブロックの選手がコメントを述べることになった。
もうすでにゴブリンの緑の軍団からシンバコールが出ている。
Bブロックの本選1回戦の組み合わせは以下の通り。
出場選手
5.シンパ(ゴブリン)ゴブリン隊隊長 予選会勝ち抜き
ブレックス(魔族)魔族軍第3隊隊長 シード 前回ベスト4
6.ククリコン(モグラ)アイナ村所属 シード 招待選手
シーサー(魔族)魔族軍第4隊隊長 予選会勝ち抜き
7.マナック(オーク)オーク隊隊長 シード 前回ベスト4
マンテナ(魔族)魔王軍第2隊所属 予選会勝ち抜き
8.ラオン(魔族)魔族軍第1隊隊長 予選会勝ち抜き 前回大会優勝 3連覇中
トラジャ(オーク)オーク隊副隊長 予選会勝ち抜き
シンパさん(ゴブリン隊隊長)がステージ前に出ると、ゴブリンの緑の軍団からの拍手が沸き起こる。
「私はゴブリン族として初めての本選出場選手となった。しかし、最後の出場選手ではない。ゴブリン族は頭数だけ、弱いという意見があるが、ゴブリン族は弱くない、強いということを見せつけたい。」
と言った。
ゴブリン族からは大シンバコールだ。
周りを見たら、さっきあれほど辛辣なコメントをしたケルググン殿、ナーサスさんの魔族英雄コンビも拍手をしている。
ブレックスさん(魔族軍第3隊隊長)は
「先ほどシンバ隊長が言ったが、ゴブリン族は弱くない。だが、俺は強いということを見せたい。」と言った。ゴブリン族はブーイングをするかと思ったが、拍手していた。
次はククリコンだ。
緊張しているのが判る。トリッパーが言うように大口叩くのかと思い見ていた。
ククリコン(アイナ村)は
「アイナ村、鹿島新當流のククリコンだね。先日師範代になったね。師範代になった腕試しをしに来たね。アイナ村で魔族の方には沢山稽古をつけてもらったね。その恩返しとして勝ちたいね。目標は打倒ラオンさんね。」
と言った。
まともなコメントだ。俺のコメントの時とは違い会場の応援席全体から拍手を貰っている。うらやましいぞククリコン。
シーサーさん(魔族軍第4隊隊長)は
「ククリコン殿とはアイナ村で何度も立ち合い練習をしている。最初は私の方が優勢だったが、最近は負けることが多い。今回は勝ちたい。」
と言った。
マナックさん(オーク隊隊長 前回ベスト4)は
「前回俺はラオン殿に負けて決勝に出る事が出来なかった。今回はラオン殿に勝ちたい。パワーはオークということを皆に見せつけたい。」
といった。オークの観客は人化できないしデカいということで観客席の特別席に少数しかいなかったが拍手喝采していた。
マンテナさん(魔王軍第2隊所属)のコメントの番になると、魔王軍が沸いた。どうやら若い下士官たちの様だ。
「今回のこの大会、魔王軍の英雄、人類最強、かつての敵の英雄、魔王軍の隊長及び副隊長と皆強い。多分皆俺が一番弱いと思っているだろう。俺もそう思う。しかし応援してくれる、特に同僚の下士官たちに俺たち下士官でもこれだけやれるという事を見せたい。」
と言い、マンテナコールが起こった。
ラオン(魔族軍第1隊隊長 前回大会優勝 3連覇中)は
「今回、本来なら俺は出場できない筈だったが、魔王軍の英雄2人、他の隊長を苦しめた義勇軍の英雄、人類最強の剣士が出場することとなり、無理を通して出場させてもらえることとなった。この前夜祭で現役魔王軍は弱いと言われる出場戦士の方がいる。そういうことを言われるのは第1隊隊長の俺の責任だ。今回の大会、優勝することでその責任を果たそうと思う。」
と言い、大ラオンコールが起こり拍手が起こった。
アイナ村では気楽に話しているが、魔族軍の実戦部隊のトップだからな。
カリスマが無ければ勤まるものではないのだろうなと思った。
トラジャさん(オーク隊副隊長)は
「今回の大会は、大陸にその名を轟かせている英雄、魔王軍の隊長が出場しているが、先ほどコメントしたマンテナ殿や、ククリコン殿、俺と同じ若手と言われているものも出場している。先ほどマンテナ殿が言っていたが、俺ら若手は弱いと思っている方が多いだろうが、若手もやる、というところを見せたいし、同じ若手であるマンテナ殿や、ククリコン殿には負けたくない。」
といい、会場全体から拍手を得ていた。
Aブロックはコメント大荒れだったが、Bブロックのコメントはまともだった。
本来、格闘技の前夜祭のコメントってこのBブロックのコメントみたいなのが普通じゃないのか、と思った。
前半大荒れ、後半まともな前夜祭はこうして終わった。
明後日いよいよAブロックの本選1回戦が始まる。ククリコンに帰るか、というとククリコンはマンテナさん、トラジャさんの若手3人で飲みに行くと言う。
マンテナさん、トラジャさんに挨拶を受け返事を返した後、あまり遅くなるなよ、と言い、そこにいたバッチと夕食を取りに町のレストランに行きその後一緒に宿に帰った。




