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カミュ、助手を得る。

生き返ったモグラ=ククリコンとの会話です。

 カミュが次の日目が覚めた時、モグラはまだ寝ていた。

 顔を洗い、マジックポケットからコーヒー(王都から逃げるとき持ってきた)を出し淹れた。


 モグラの居る部屋の隣で住居の外構計画の図面を引いていた。


 淹れたコーヒーを飲みながら図面を書いていると、モグラのいる隣の部屋から物音がした。

 どうやらモグラが目をさましたらしい。


 カミュはモグラの居る隣の部屋の扉をノックし

「目が覚めたか、入るぞ。」

と言いながら扉を開けた。


「具合はどうだ。」

カミュはモグラに問うた。

「ここはどこで、おいらは・・・どうなったんだ。」

モグラはカミュに聞いた。


 カミュは、

1.モグラが魔獣に襲われ、半死半生であったこと

2.カミュがモグラを治療したこと

3.治療の段階でモグラを生かすために必要があったので鼻先にドリルをつけたこと

4.内臓の損傷がひどかったがモグラの内臓がよくわからなかったので人間の内臓として治療をしたこと

5.だから以前よりも体系が大きくなったこと(80cmくらい)

6.人間の内臓と同じ機能となったので今後は人間の食事をしないと栄養が取れないこと


をモグラに告げた。


「で、どうする。」

「俺はお前を助ける為にはさっき言った様にお前を作り替えなければならなかったが、お前自身この体はどう思う。嫌か、この姿では生きたくないか?死にたいなら痛いと思う前に殺してやるが。生きたいのであれば、とりあえずは俺の手伝いをすれば衣食住の保証はするし多くはないが賃金は与えるが。」


「カミュさんと言ったね、俺はこのあたりのホワイトモグラだった。でも、あの魔物に俺の一族は皆やられちまった。もうこのあたりにホワイトモグラの仲間はいない、最初カミュさんの話を聞いて死にたいと思ったが、せっかく救って貰ったこの命、みんなの分も生きていたい、そう思うよ。」


「わかった。では生きろ。さっき言った様に衣食住は俺が保証する。まだ術後すぐだ。あと3日ほど休め。そのあとは俺の手伝いをしろ。」


「わかったよ。で、カミュさんの手伝いって何をすればいいの?」


「俺は魔法や錬金の研究をするためにこの地にやってきた。その手伝いだ。さしあたり、自給自足のために畑を作ろうと思っている。まずは畑作りを手伝ってくれ。」


「わかったよ。俺はモグラだ、畑を耕すのは得意だから任せてくれ。」


「ああ、任せる。ところでお前を呼ぶのに名前が必要だ。お前名前あるのか?」


「俺にはククリコンという名前があるので、ククリコンと呼んでくれればいいよ。」


「わかった。これからはククリコンと呼ぶよ。これからよろしく、ククリコン。」


 あと、ククリコンに、村の外に住んでいるがカミュはあの村の村民であること。

 ククリコンはカミュの助手になった訳だが、今後助手として村に一人で行くこともあるだろうから村民に魔物と間違われることの無い様にそのうち村長や村民に紹介することなど、今後のことについて話し合った。


「ククリコン、その鼻先についているドリルだが、今は治療としてそのドリルに付与されている体力回復のエネルギーをお前の体に流す様にしている。たぶん1か月くらいでドリルの体力回復のエネルギーがすべてお前の体に蓄積されるから、そうしたらそのドリルを取ることができるぞ。」


さらに続ける。


「今ドリルを取っても大丈夫だろうが念のため1か月は付けとけ。そのドリルはお前が動かそうと思えば動かすことができるはずだ。ドリルを動かして回せば、今まで以上のスピードで土を潜ることができるぞ。」


 ククリコンは、

「今まで以上に土に潜れるなら、畑なんかすぐ作るの終わっちゃうね。」

 ククリコンは部屋の一点、剣の置いてある場所を見ながら

「カミュさんは魔術師だと言ってたけど、剣も使えるの?」

「ここだけの話にしろよ。村民には秘密だ。俺は剣はかなり使える。たぶんこの大陸でも有数の剣士だ。」

「だったらおいらにも剣をおしえてくれよ。おれ、自分の身は自分で守りたいし強くなったら仲間も自分で守りたいから。」

「俺は「鹿島新當流」の一の太刀を授けられた、要するに免許皆伝だ。強いぞ。お前が強くなりたいなら「鹿島新當流」を教えてやる。ま、体が治ってお前の手の大きさに合う剣を作ってからだがな。修業は厳しいぞ、覚悟しておけ。」

「わかりました、師匠カミュ。」



カミュはククリコンを助手とするとともに「鹿島新當流」の弟子とした。

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