↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
52/154

カミュ、魔族と特許制度?について話す。

ボルチモアクリッパーの開発がアイナ村錬金術所、魔王領ともに上手くいかない。


 アイナ村錬金術所は、これの他に石鹸の開発を行っており、油脂として使用できるものを色々使い様々な石鹸やクリームを作り、その技術、効果を民間に教えている。

 石鹸については、アイナ村で村民が使用する分の他に、旧セト領、魔王領、以前からの大口顧客である竜の領域の他に、アイナ村温泉宿の需要があった。温泉で体、頭を洗うのに使うことが流行した。


 石鹸については、大流行となったので急遽工場を作り村営としアイナ村村民を村で雇って経営している。一応バレる可能性は高いが、製造方法は村秘としている。


 魔王領や旧セト領から石鹸の製造方法を教えてくれ、と言われた。

 多分魔王領が製法を探ろうと思えば簡単にバレるだろうと思うが、このように確認してくるということは魔族がアイナ村に対してある程度敬意を持っている事だろうと思う。


 しかし、今魔王領は流民がかなり入っている。魔王領に今石鹸の製法を教えたらアイナ村の石鹸は

廃れてしまうだろう。


 俺は錬金術所の責任者キースロンさん、村長、ルオさん、最近正式にアイナ村の魔族駐屯長となったラオン、ククリコンに相談した。


 キースロンさんは、

「ラオンさんには悪いがカミュさんと同じ考えです。折角開発しても利益を魔王領に取られるのは納得できない。」

といい、村長、ルオさんもそれに同意した。


ラオンは

「アイナ村側が言っていることは解るが、わが魔王領も流民を食わせる為の産業が欲しいのだ。」

といってきた。

「カミュ殿はどう思うか。」


 皆腕組みをして考えている。


 するとククリコンが、

「とりあえず最初にルオさんが作ったクリームの製造のみ教えたらどうでしょうかね。そしてしばらく経ったら、今現在の石鹸技術を教えるね。今からその教えるときまでに開発した石鹸は、またその後しばらくしたら教えるね。」

と言った。


 俺は、それってキルトロンの時代にあった特許制度だ、と思い、これをすれば開発者の利益も保てると思い、皆に言った。

「では、これではどうでしょう。ククリコンが言った様にルオさんが作ったクリーム石鹸の製造は今魔族に教える。20年後、今の石鹸の技術を教える。こうすれば、魔王領の領民はある程度の石鹸を作れるし開発者の属する領土は今後20年間その他の石鹸の製法の技術を独占出来利益を得る事が出来る。」


 更に続ける。

「20年待てない、すぐに作りたいと言った時は、それを発明したところに、製造した1個あたりにつき発明料として幾らかのお金を支払う。」

と言った。


 ラオンは

「その場合、製造個数をわざわざ発明者、この場合アイナ村錬金術所になるのかカミュ殿になるのかに報告せねばならない。それは面倒ではないか。」

と言って来た。


 俺は

「ラオン、その作業をしてそれを報告する事が最初に開発した人間に対する敬意になる。例えばキースロンさん。自分が開発した種類の石鹸を魔族領が沢山作り売れていることが解れば、開発者として自分が作ったものが世の中にとても役立っていることがわかり嬉しいですよね。」

と聞いた。


 キースロンさんは、

「カミュさんの言う通りとてもうれしい。私は細部は別としてカミュさんの案に賛成だ。世の中で流行った量だけお金が入るのもうれしい。ただ、どのような考えかわからないが、20年は長いと思う。」

と言った。


 俺は、

「この1個当たり幾らという発明料は、他の技術や作物、産物と交換ということも出来る。例えば魔族が石鹸を作りたい、アイナ村が何かを欲しい、その場合は石鹸の製法を教え製造について発明料は取らないがこちらが望むものを魔王領は支払う若しくは寄越す。当然その場合は無償。」


 ククリコンが

「その場合、例えば今錬金術所で開発し売れている石鹸に対して、魔族の錬金術者がそれを超えるものを作ろうとしても、その石鹸の製法が解らないとつくれないね。どうするのね。」


 あ、そうだとククリコンが言い、

「キースロンさん、こうしたらどうだろうね?発明についての説明書を所定の書式に則り作成する。その書式は誰でも、魔族、竜、アイナ村村民、魔族領の人間が見れるようにする。見たものはその発明を使った商品やモノを作ることが出来る。ただし売ることは出来ない、売った場合は所定の罰則をその作った者に与える。」


 ルオさんが

「確かによい取り決めかもしれないが、もうすでにある既存の技術を自分の発明だと言い出す場合があるのではないですか。その場合はどうします? 」

というと、


 村長が

「それぞれの技術の引退した長老、いない場合は第一人者が審査したらどうか。」


 ラオンが

「その審査に納得できない場合はどうする?審査するものが知らなかった場合もあるぞ。」

といったので俺は

「その場合は異議を唱えることが出来るようにして、その異議の内容を書面にして審査員に提出し、再考を促すようにすればいいだろう。」

と言った。



 ラオンは、とりあえず自分だけでは決めることが出来ないので、魔王様に報告すると言った。



 最初の話題であった快速船ボルチモアクリッパーの開発については、ラオンにどこが上手くいかないのか詳細を教えてくれ、と言った。


 アイナ村で上手くいかないのは帆なので、多分同じところなのだろうが。


 キルトロン時代は、特許制度に関しては、特許権など破って当然!俺たちゃ秘密結社だ!という感じだったのに、その俺がこんな話をしているのは・・・・と思った。


 とりあえず石鹸については、動物の油を使ったクリーム状のものは製造オッケー。

 その他はとりあえずアイナ村錬金術所所長のキースロンさんが検討し近日中にラオンに伝えることとなった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。