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カミュ、石鹸を考える。

 俺はカ・チューを作っている。

 ハッサン先生が竜の名医カルスと会ったところ意気投合し、カルス先生が大至急と言っていたので、できるだけ早く作れと急かされたからだ。


 1日カ・チューを1人ずつと約束したが、今は2日で3体ベースで作っている。


 ちなみに先ほど述べたが、ハッサン先生が竜の名医カルスとの会談はすぐ実施した。

 お互いがお互い不得手としている治療が得意ということで意気投合し、定期的に技術を交流する

こととなったそうだ。


 ハッサン先生は会談の状況をとても嬉しそうに俺に話したが、医療の専門的なことはさっぱりわからなかった。




 また、バッチが前の打ち合わせ時に言っていた「村で買ったもの」が竜の間で流行しているとのこと。


 町に来るたびに購入していると言っていた。


 バッチにそれが何か聞いたところ、体を洗うときれいになるオイルだと言っていた。


 どこで購入したか聞いて、その雑貨屋に行った。店主のマナックさんに実物を見せてもらうとそれはクリーム状の石鹸らしきものであった。


 マナックさんに

「これ、誰に作り方を聞いたのですか。」

と聞くと

「ルオさんに聞きました。」

と言ったので、ルオさんの家に行った。丁度ルオさんがいたので雑貨屋で購入したものを見せ

「ルオさん、これ、どうやって作ったのですか。」

と聞くと、ルオさんは

「庭で羊の肉を焼いて、その油が炭状になったマキの上に落ち、そのままにしておいたらクリーム状になった。手に付けて水で洗ったら奇麗になったので雑貨屋に作り方を教えたんですよ。」

と言った。


 アルカリによる油脂の酸化でできた石鹸だと思い、


「バッチが言ってましたが、これ竜の間で大流行らしいですね。」

「そうなんですが、必要な肉の油、しかも溶けている状態のものがなかなかなくて量が作れないんですよ。」

とルオさんが言った。俺は、

「これ、肉の油だけではなく、例えば植物やその種の油でも出来るはずです。試しにつくってみましょうか。」

と聞くと、

「おねがいします。」

と言われたので作ってみる事にした。

 油の種類によって色々なタイプが出来そうで、竜だけではなく村民や王都にも売れるのではないか、と思った。


 これ、大量生産できるようになったら工場を作ってみるのもいいかも、と思った。

しかしまあ、ルオさんが石鹸に気づいたのに俺が気付かないとは。俺には前世の知識があるのに。


 俺はルオさんと別れ、村を歩いていた。


 最近、村内に竜が増えている。

 温泉帰りの竜が村で買い物をしたり、ローランさん連れてきた若い竜(といっても俺ら人類よりかなり年上だろうが)が村作りにハマり作業を手伝っている。


 ローランさんたちが声をかけてきたので話す。


 なんでも竜の駐在所だがボスガンさん達が作るのではなく、若い竜たちで作ることにしたらしい。

 その為に、ボスガンさん達にパネル工法を習い、今、駐在所に使用するパネルをボスガンさんとククリコンの指示のもと、作っているとのこと。


「すでに施工料も込みでローランさんにお金を貰っているのにいいんですか。」

と聞くと、若い竜の一人ロッカさんが、

「いや、ですから指導してもらう料金ですよ。私達が作業している間はククリコンさんが

監督として作業を見てもらいます、その料金です。」


ロッカさんは、

「今回は駐在所をククリコンさんが監督で我々が、温泉風呂や温泉宿の施工はボスガンさんとその組の人たちが同時に作業します。」

といい、ローランさんは

「ロッカたちはこの後、村の砦の北側、竜の領域側に人化用の家をつくるのです。」

ロッカさんは

「ローランの手伝いをしたら家作りにハマってしまったのと、この村の近くに寝床が欲しかったので作るのです。駐在所はローランの住む場所だししょっちゅう泊まるのも悪いでしょうし。」

と言った。更に、

「実は私が中心となって竜の政庁にアイナ村と友好条約を結ぶことと、人間の方々を我々竜の領域に招いたらどうか、と提案するつもりです。」

と言った。


 ローランさんは、

「我ら若い竜同士で言っているのですが、多分今日で水路は完成するはずらしいですし、その後駐在所と温泉周辺が完成したらお祝いの祭りをしたらどうかと思うのです。」


「それはいいな。その時は我も呼べよ。」


 後ろから声がかかったので誰かと思うとファフニールだった。

宿屋のカシアスさんと酒をのんだらしい赤い顔をして肩を組んでいる。


 若い竜は片膝をつきファフニールに礼をした。


 ファフニールは、俺に

「カミュの旦那。我からも言うが、旦那からも村長やルオに完成祭をするように言うのだ。」

と言った。

「屋台を一杯並べて祭りをするのもいいな。人間側と竜側から何か出し物をして竜と人間みんなで見学するのもいいかも」

と俺が言った


 このほかにも作らなくてはいけないもの、医院、鍛冶屋、錬金研究所などもあるが、まあこのあたりでお祝いするのもいいか、と思った。


 村長が呼ぶ予定の錬金術師は来週から来るらしい。

 暫くは薬と、上手くいけば石鹸を作ってもらうことになるだろう。

 後は、錬金を教えてやってくれと言われているので一般的なものを教えよう。

 キルトロン仕込みのもの、改造機器の作り方は教えない。


 今、この村には、竜も遊びに来るようになったし、農業もだいぶ良くなったし、他の村から商店の支店が建てられたりするようになった。


 問題は・・・村の南だな、カミュは思い村長、ルオさん、ファフニールらと相談せねばと思った。

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