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オークと偽者攻略

申し訳ありません、またしても投稿ミス、1話抜かしておりました。

最新話は2話前となっております。

~~~~~side アンネ

 私の詠唱を見て、偽物は私へと急接近してきた。


 それを見据えて、私は重力魔法を放った。そう、私は攻撃魔法なんて使う気はない。強力な魔法はその分隙が大きい。そして、いくら警戒していようと、魔法を使うとなれば集中力を物理戦闘に割くことなど不可能になる。


 ……ただし、それはあくまでも真面目に詠唱した場合だ。魔法を使う気が無いのであれば、できることはある。例えば、詠唱だけ口ずさんで、他の魔法を用意しておくとか。


 私の持っている強力な魔法は確かに無防備になる。だけど、それと同時に、私が使える簡単な魔法で詠唱を遮るのもかなり難しい。無理ではないけど、どの魔法を使ったとしても、魔法を維持される可能性がある。


 なら、接近して殴り飛ばすのが一番早い。まあ、私はそれを逆手に取るわけだけど。


 私は体が軽いから、重力魔法なんかの影響も受けにくい。だけど、全く受けないわけじゃない。例えば、誰かに接近するために飛び回っている時なんて影響をもろに受けるだろう。


 まさにそんな状況の偽物は、私の重力魔法で地面に叩き付けられる。そこに、私が急襲する。身体能力ではグォーク達に劣る私だが、それはあくまでも数十倍、ひょっとすると数百倍の大きさの違う相手だからだ。同じ体格であるなら、やりようなんていくらでもある。


 私はその拳を、偽物のお腹にめり込ませる。更に、反対の手で喉を掴み、そこに着火(ティンダー)をぶち込んだ。見た目がかなりエグイが、まあ、これで偽物は魔法が使えなくなると考えれば、そのエグさを我慢するに足る成果だと思う。


 そうして私は偽物にとどめを刺そうと今度こそ魔法の詠唱を開始した。喉の大やけどは致命的。この状態では、満足に動くことも難しいはず。


 そう思って、ゆっくりと呪文を詠唱していた私は、突如走った背中の激痛と、すさまじい勢いに巻き込まれ訳もわからずに壁に叩き付けられたのだった。


~~~~~~グォーク

 双剣使いの偽物だが、正直に言おう。弱かった。

 いや、まあ現在進行形で猛威を振るっているのは確かなのだが、恐らくあの偽物は、俺を元にして経験や能力そのままが再現されているのだろう。


 要するに、俺自身が重量武器中心で双剣を触ったことが無い以上、あいつの現状は、双剣を使ったことない奴が双剣を使っている状態なのだ。


 確かに手数は増えた。こちらの攻撃も、十分な効果を発揮できていない。

 だが、剣で叩けば踏鞴を踏み、双剣を跳ね上げれば、そのまま腕が泳いでいる。常に放出される相手の炎による追撃防止さえなければ、既に決着はついていただろう。


 問題はそこだ。こちらの攻め手が弱い。一つ一つなら俺の持つ精霊王の剣が強いが、防御に専念されると、双剣に軍配が上がる。しかも壊れてもすぐに新しいものがいつの間にか握られているので始末に負えない。


 幸い他の仲間たちも順調に戦っているようだし。


 と見ていると、投擲をしている偽のボスが投げた氷の剣が、とどめを刺そうとしていたアンネの羽根に直撃し、アンネを壁に縫い付けていた。


「アンネ!」


 思わず顔ごとそちらを向く俺だったが、その直後に双剣が迫り、慌ててそれを避けることに集中する。

 まずい。そう思うが、一人でどうこうできる問題ではない。最悪助けに行ったら偽物ごとアンネに突っ込みかねない。


……いや、待てよ?


「ボス!」


「なんですか、主殿!」


「一度合流する!今なら剣の数や行動が違う!間違うことは無いと思う!」


「承知!」


 そう言って、俺とボスはじりじりと近づいて偽物二人を誘導する。


 そして、四人が接戦になった段階で、俺はボスに指示を出す。


「ボス!地面に剣を叩き付けて壁を作ることは出来るか!」


「ハッ!」


 ボスは答える代わりに剣を打ち付ける。すると巨大な氷が生み出され、一旦俺たちと偽物が分断される。

 それを確認して、俺は氷の前に立つ。


「ボス、アンネの方に行ってくれ。ここを留めるだけなら俺だけでもなんとかなると思う」


「しかし、主……いえ。承知した。主殿、ご武運を」


 そう言って、アンネの方に向かうボスを背後に、俺は剣を構える。

 凍り付いた氷は、既に半分ほど溶かされている。俺は心を落ち着け、その時を待つ。


「さぁ、かかってこい、偽物共!」


 氷が砕けた途端、俺はそう吼え偽物に向かって炎の剣を振りかぶった。



ゆうて乱戦だし流れ弾はしゃーない。


なお、賢者の塔の財政状況や技術面で見れば、精霊王の剣のレプリカも用意はできますが、運搬の問題やそもそもここが8階層であり、そこまでのリソースを一々払う意味を見いだせないため超劣化剣になっています。

 それでもなおただの劣化剣でなく劣化剣(ストック∞)になっている理由は、塔側からすればここで一度全滅してほしいから。武器のスペックが違いすぎて達成できそうにないけど。

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