表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/26

作者の悪い癖が(汗。

『さて改めて紹介するわね?この子はウルイ。世界を背負っちゃってる最後の天狐よ。ウルイ、彼はイツキというのですって』

「あ~、榊原さかきばら いつきっていうんだ。樹が名前で家族単位を表すのが榊原な」

「イツキ?」

「ああ、意味はそのへんに生えてる植物の木そのもの。榊原も榊っつー木が沢山あるって意味だな。ウルイは山菜の名前だから植物同士でおそろいだな」

「『ああなるほど』」

「なんか納得された?」


 納得も納得だよ。属性が名前に縛られまくってるよ。道理で一属性しかないわけだ。


『本来は資質の補いたい属性に関する名をつけるのよ。名が属性に関係するとその属性の精霊マナがなついてくれやすいから。天狐は本来黒竜のもつ幻想の属性が強いのだけど大樹に世話をするなら植物もあったほうが楽ということで植物の名をつけているの。この子はちょっと例外だけど』


 緑龍様ってばまだ僕の属性が水と風なのを根に持っていたのか。

例外って言うけど生活するのに必要な属性が強くなるには当然だと思うけどな?他の皆もお勤めを始めてから幻想や植物が強くなってたみたいだし。


「俺は地球出身でそんなの知らねぇって」

『もちろんわかっているわ、あなたの守護はこの世界の力ではないもの。ただ時空を渡るときにこちらのもっとも具現化しやすい理に縛られた結果がその属性ってだけよ』

「誰にでもわかるもんなのか?その……俺が異世界人ってのは」

「神竜様方くらいだよ。僕にはさっぱり……だからこそ苛つくんだけど(ぼそっ」

『あらあら、ウルイちゃん、また感情が乱れてるわよ?』


 緑龍様の指摘通り、僕からまた真っ黒な魔力がじわじわと溢れ出てきていた。

イセカイジンと対面してから3分、苛つきが限界のようだ。


『3分間しか対面できないなんてまるで○ルト「それ以上は著作権に関わるからなしなー!!?」あら残念』

「つーか地味に気になってんだが世界を背負ってるってなんだ?」


 こいつ地雷踏みやがった。


「フフフフフフ」

「ぉう、なんかさっきよりおどろおどろしいもんが出始めたぞ?」

『あらあら』


 僕は僕らに起こったことを一から十までありのままイツキに話して聞かせてやった。

結果は――――


「安易に聞いたりしてすいませんでしたー!」


 見事なスライディング土下座だよ!ずしゃぁぁぁってすごい音したよ!ドン引きだね!


「あー、しかしウルイの話に出てきた王女とやらの名前にものすごく聞き覚えがあるわ」

「…………へぇ?」

「年齢14……ちょい時間経ってるから15か?とにかくそのくらいの年頃のダリア姫だろ?俺らを召喚したバカ野郎どもが崇拝してた姫とおんなじ名前だよ。そんで生徒共たぶらかして俺のこと殺そうとした姫ともな」

『あらあら……』


 緑龍様がなにか考える…………いやあれは他の神竜様とコンタクトとってるな。

ニンゲンの地図から国名がひとつ消える日は近い?でも神竜様って基本世界の安定以外じゃ動かないもんなぁ。


「そういえば、もう緑龍さ、お義母さんと契約はしたの?」

「あん?ああ、まだだ。いろいろ便利っちゃ便利だけどな、一個どうしても引っかかっちまっててな」

「まあイツキは僕と違って選択肢あるからゆっくり考えなよ。場合によっては元の世界に帰れるだろうし」

「どういう意味だ?!」

「ん?神様と会えたら返してもらえるんじゃないかなって話。イツキはイセカイジンでしょう?神様が受け入れた上での召喚じゃない限りはこの世界にとっては異物だもん。不自然な状態を正すためにも還すか消すか、この世界に完全に適応させて受け入れるかするはずだし」

「待て待て!消すって何だ消すって」

『この世界にとって害となる存在ならば当然の処置よ?世界と敵対する奴に情けなんて掛けてくれるような甘い存在じゃないもの。そうじゃなければ神に仕える天狐族はあの空間で死に絶えたりしなかったわ』


 緑龍様が僕らの会話に混ざってきた、他の神竜様とのコンタクトは終了したのかな?


『人間についてはとりあえず保留ね、人間は人間同士で揉めてるみたいだし。ただ、あなた達とは関わらせないことは決定しているわ。問題は他の異世界人の扱いね。どういう立場でどういう行動を起こすのかで扱いが変わるわ』

「簡単にいえば『勇者』と煽てられた操り人形、あの国の使い捨ての駒さ」


 問題起こしまくってるやつらの駒?破滅の未来しか見えないんだけど。

それともニンゲンのなかだと優遇される立場なのかな?


「ねえねえ、『勇者』って何?あと『生徒』っていうのも知りたい」

「…………そっからか」

「ニンゲンの使ってる言葉の意味なんて僕が知るはず無いじゃん。僕天狐だもん」

「もんとか言うな!と言いたいのにツンとそっぽ向く子狐の可愛さ加減が卑怯だ」

『ねぇ。可愛いわよねぇ。養子に迎えてから毎日が天国よ!』

「お前はもう少し自重しろ!神竜の威厳、大切!絶対!」

『え~?』

「かわいこぶってもダメ!つーかその巨体でされても気持ちわ(ぐしゃぁ)ぐぇぇ」


 本日の教訓、口は災いの元(合掌)。



話が進まなーい。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ