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日本人に悲しい現実ww
少し一人と一匹と一頭の生活にもなれた頃、一人と一頭が契約すると言い出した。
ただし命までつなぐ文字通り一蓮托生な本契約ではなくあくまでも魔力回路を通じた仮契約のようだが。
「結局仮契約なの?」
『まあ仕方ないわよねぇ、イツキは何が何でもって理由はないからね』
「さすがになぁ、いつか狂わなねぇ自信ねえからな」
どうやらイツキはきちんと自分のことを冷静かつ客観的に見られるようだ。しかもメリット・デメリットもきちんと把握できている。
「なんでイツキの生徒はイツキじゃなくて例の王女についたのかな?」
「人生経験の違いだろーな。ゲームみたいな世界で煽てられてコロッとな。学校じゃ大人びた優秀な生徒で通ってたんだけどなぁ?」
『私達に疑問符で返されても困るわぁ、あったこともないものぉ』
「まっ、そりゃそーだ」
話が飛びまくっているけど只今絶賛魔法陣作成中です。
描いてるのはイツキだけどね。
『あ、そこに逆三角ね、間違えると大変なことになるから注意して?』
「へいへい」
なんかずいぶんあっさりしてるけどさぁ、そこ間違えると君……ゾンビ化するからね?
などというツッコミはせず大人しく見守る。まあ間違えてたら指摘してやればいいだけだ。
出来た魔法陣は直系一メートルにも満たない、イツキ一人が立てる程度の幅だ。
緑龍様の方は魔方陣を空中に作り出して仮契約の呪文を唱え始めた。ぶっちゃけるとイツキが魔法を僅かにでも使えたらこんな面倒な作業は必要なかった。回路をこじ開けられたらよかったんだけどそのこじ開ける作業のための仮契約であって……目的と手段が入れ替わっているようないないような?
『…………と仮契約を交わさん』
緑龍様が呪文を唱え終わると、緑龍様の前に浮かんでた魔法陣が緑色の光を放ち、イツキが立つ魔法陣も合わせて淡い光を放ち始める。やがて緑龍様の魔法陣から放たれた光がイツキの立つ魔法陣に吸い込まれてイツキが苦しみ始めた。そりゃまあねぇ?今まで閉じてた魔力回路無理やりこじ開けられているわけだから激痛だよねぇ。
「ぐぅぅぅ」
「叫んだほうが気が紛れるとおもうよ?」
「あああああああああ!!!!!」
あ、本当に叫んだ。
『ウルイちゃん、耳塞ぐなんて失礼よ?』
「お義母さんも塞いでるじゃん」
「お……まえら………………後で覚えて……」
あ、気絶した。お疲れ様ー。
あと覚えるつもりはない。
「そんなわけでためしてみようと思う」
「起きてすぐのセリフがそれって君も十分ミーハー?だと思う」
「適当に教えた言葉を使いこなしてるし、お前うちの生徒より優秀じゃね?」
『ウルイちゃんは結構極端よ?』
「お義母さんがしてくれる魔法の理論とかさっぱりだしね!」
『「威張れることじゃないぞ(わよ)?」』
いいんだよ、僕は魔法は感覚派だから。
「とにかくだ、せっかく激痛我慢してまで仕えるようになったんだから使いたい」
『それで、何をするの?』
ずっと僕達とだらだら過ごしてたイツキが急にやる気になったんだから、何かしらの理由があるとは思うけど何をするつもりなんだろう?
「何をするかって?決まってるだろう?米だ!」
ドヤ顔できっぱり言われても分かりませーん。
『たしかイツキの故郷の主食だったかしら?』
「そうだ、アリーの説明を聞いていて確信した。魔法さえ使えれば米が食える!」
お義母さんの説明というと、契約内容とあとは属性についてもちらほらしてたな。
イツキが食いついた話は確か種さえあれば、それが植物であればなんでも操れるとか、ニンゲンの間じゃ植物の属性が強いものは緑の担い手だっけ?興味ないから忘れたけど。そんな呼び方されてるとか世間話程度にしてたな。うん、どうして米とかいうものに思考回路が行き着いたのかさっぱりわからん。
「わからない……だと!?」
「そんなさも驚愕しましたって顔されても……」
「米は日本人のソウルフード!……わかりやすくいやぁ今の俺はウルイが俺達の世界に来ちまって世界樹の実が食えなくなった状態だ」
「それは辛いかも?」
「辛いんだよ」
つまり米が食いたいという願望があって?お義母さんの能力は植物の支配者(世界樹を除く)で?米は植物?
『つまり私の能力でお米を取り寄せたいのね?』
「そのとおり!」
なんという能力の無駄遣い!?
その後無事にこの世界のお米をお取り寄せしたイツキは「古代米……」と言い残して泣き崩れた。味見させてもらったけどこれなら世界樹の実のほうが何倍も美味しいと思う。
現代のお米は人間が品種改良を繰り返した結果の味のクウォリティ。お米が主食の世界や国じゃなければ改良もされていないわけでして……。
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