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「ウルイちゃん?よね?幻術使っているみたいだけど」
僕の後ろから声をかけてきたのは人型になっている緑龍様だ。
いつものゆったりとした格好じゃなくて道中襲ってきたニンゲン——冒険者といったか?——と同じような感じだ。後ろにいるイツキたちも前とは違う格好をしていた。
「お久しぶりです。緑龍様」
「人間に化けてくると思ってたから一瞬戸惑っちゃったわ。でも、この容赦ない感じはウルイちゃんよねぇ」
しみじみ言われているが僕は基本温厚ですよ?
「ウルイ・・・・・・・いくらなんでもいきなり過ぎだ。死ぬかと思ったじゃないか」
「そ、そうだよ!それに、建物だけじゃなくて光輝・・・・・・・人まで凍らせるなんて」
久々に会ったせいかイツキたちの言っている意味がよくわからなくて首を傾げた。
「ちゃんと殺さないよう手加減はしたつもりだったんだけど、まだ何か問題があった?」
「だから「やめなさいヒナタ。それは人間の理屈であって獣の理屈ではないわ。むしろ生かしているだけ樹達に最大限配慮されているわよ。本来なら敵対者は皆殺しが当たり前なのだから」っ」
まだ何か言おうとしたヒノミヤを緑龍様がとめるが納得できないようだ。
「で、でもっ、町の人たちは関係ないじゃないですか!」
「関係ないから何?ニンゲンにそんなこと言われたくないんだけど?」
あ、なんかイラッとする。
殺さなかっただけ感謝してほしいんだけどなぁ?
「あー、火宮は諦めろ。俺らに言う資格はねぇよ」
「なんでっ、なんで先生はその子の味方ができるんですか!?こんなに被害が出てるのに!」
えー?町が凍って、範囲にいた生き物の首から下が凍ってるだけだよ?何も殺してないよ?実に平和的だと思うんだけどなぁ?
「味方してんじゃなくてこの件に関してはあきらめてるだけなんだがな?立場が違うだけで俺らもウルイと同じことしてんだし」
そうだよ。ニンゲンだって魔物を問答無用で殺戮するじゃないか。
「くそっ、化け物どもめ、宝玉を返しやがれっ。ひなた!早くこの氷を壊すんだ!」
イライラしてたら横からなんか声が聞こえた、あー?なんか見覚えがあるような?
「東海林、その状態でいうことがそれか?あと火宮は言うこと聞こうとするなややこしくなるだろうが」
「え?殺していいの?」
だめだと思ってめんどくさい手加減までしたのに!?
「や、駄目だから」
冷静に即答された。後ろで緑龍様も手をバッテンにしてるし。
「ウルイ、この大罪人の処分はどうするのだ?揉めているならこちらで処分するが?」
「ん?えっと?」
「天狼の次代かしら?これらは異世界人だから処置は緑龍である私がするわ。あなたたちは黄龍と黒龍を連れて白竜のもとへ。ウルイちゃんはこのまま私たちに合流してちょうだいこの状況の後始末もあるし」
「しかし黒龍様は・・・・・・・」
『問題ない』
胸のあたりで柔らかな黒光が放たれた後、そこには黒龍様がたたずんでいた。
天狼は一勢にかしづく。翼を鷹揚に広げ、シャープな首をもたげる黒龍様は本当にかっこいい。
かっこいいんだけど・・・・・・・。
「黒龍、とりあえずウルイちゃんを下してあげてくれるかしら?」
『む?子狐よ、なぜそこにいる?』
「ええと、黒龍様が僕の首にかかった状態のまま龍の形になったから?」
『・・・・・・・』
「・・・・・・・」
「お前ら本当にしまらねぇな」
『ごほん、仕切りなおすぞ。黄龍が目覚めるならわれらも寝ている必要はない。それに我の属性なら黄龍とそこまで関係しないからな、戻って目覚めさせるくらいの時間なら問題なかろう』
「本音は僕の魔法が寒くていやだからだったりして」
『・・・・・・・そ、そんなわけなかろう。何をばかなことを』
その間はなんでしょうか?




