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東方幻探課  作者: 犬上高一
幻想郷の少女たちと、外の世界の少女たち
14/49

第13話  アリス宅1日目~

2日目はありません。(たぶん)

―――――――

~メリー視点



・・・どうやったらこうなるのだろう?

つい先ほど、私とアリスは台所でご飯を作っていた・・・。そしてリビングにいる優海さんの所までご飯を運ぼうとしたのだが・・・


「・・・・・・・・・」

「しゃ・・・しゃんは・・い」


無言で黙々と読書をしている優海さんとその横で散らばっている本たち・・・。

そしてその下敷きとなっている上海の姿があった。


「こ・・・これは・・・」

「・・・・・・・・・・」


隣にいるアリスは口を開いたまま動かない。きっとこの惨状を受け入れられないのだろう。


「あの・・・ご飯・・・できましたよ?」

「・・・・・・・・・」


・・・・・・


「優海さん・・・ご飯が出来たんですけど!!」

「・・・・・・・・・」


・・・・・・(イラッ)


「優海さん!!ご飯出来ましたよ!!」

「はッ!・・・・・あ、ご飯!?出来たの!?」

「だからッ!!さっきからそう言ってるでしょう!!」


そう言うと優海さんは本を置いてあたりを見回す。


「あれ?ここってこんなに散らかってたっけ?」

「「あなたがやったんでしょうが!!」」


二人そろえてツッコミを入れたのだった。






「す、すみません・・・すっかり夢中になっちゃって・・・」


散らかした本を片付けながら謝る優海。・・・ちなみに上海は、ツッコミを入れられたのち救出された。


「いや・・・まだ盗られなかっただけマシというものよ・・・。にしても、どうやったらこんな短時間でこう散らかせるわけ?」

「いや〜自分にもさっぱりわかりません(笑)」

「(笑)じゃないでしょ・・・」


思いっきり反省の色が見えないんだけど・・・


「さて、一応片付いたし。ご飯を食べましょうか」

「「わ〜い!!」」

「子供かッ!」


と、アリスに突っ込まれつつも夕食を取る。

・・・ん!?こ、これは!!


「「お、おいしい!!」」


このうまさ!!な、なんという感激!!料理の大半はアリスがやっていたけど・・・ここまで料理の腕がいいなんて!!


「あ、ありがとう///」

「何照れてるの?すごいよ!こんなにおいしい料理が作れるなんて!!」

「将来はいいお嫁さんになれるね!!」

「お、お嫁さん・・・・・////」

「アリス?」


顔真っ赤ですよ?大丈夫ですか?


「大丈夫よ・・・問題ないわ・・・////」


顔を赤らめつつもご飯を食べるアリス。ちなみにメニューはグラタンである。

その後夕食を食べ終えて、雑談をしているとふと


「ねぇ・・・優海さん、その服どうしたんですか?」

「え?」


だって優海さんの服は、おそらく私服?の上に防弾チョッキと言うなんともこの場に似合わない格好だ。


「あ・・・気づかなかった〜」

「「おい」」


今まで気づかなかったってどんな状態なのよ・・・


「でもどうしようこれ・・・実はこのチョッキは借り物なんだよね・・・」

「え?借り物なんですか?」

「うん。そうだけど」

「だったら返さないとまずいんじゃないですか?」

「そうだね。今度返しておこう」


そう言ってチョッキを脱ぐ優海さん。


「へぇ・・・。このチョッキ結構固いのね・・・。」

「そりゃ防弾チョッキですからね」


そりゃ固くなかったら意味ないだろう。


「兎に角このチョッキは後で返してかなきゃ・・・」

「さて、話も一段落したところだし。とりあえずお風呂に入ってきたら?」

「「えッ!?いいんですかッ!!」」


お風呂と聞いて二人そろってアリスに詰め寄ってしまう。

若干顔に恐怖の色を見せながらもアリスはお風呂の使用を快く承諾してくれた。



――――――

~優海視点



現在・私達3人+1体はアリス宅のお風呂に入っております。

ふぁ〜///やっぱりお風呂は気持ちいいわ〜///


「ありがと、これでも頑張って作ったんだから」

「え!?このお風呂ってアリスちゃんが作ったの!?」

「ええ、簡単な火を使う魔法と耐火性を上げる魔法を組み合わせたの。一人暮らしじゃお風呂沸かすのも一苦労だから、魔力を流し込めばお湯が沸くようにしたの。」

「「す、すげー・・・」」


幻想郷ってこんな人がたくさんいるんだ・・・。

アリスちゃんは優しいが聞いたところによると人の本を盗んでいくという魔法使いもいるそうだ。

泥棒。ダメ。絶対。


「しゃんはーい!!」


見ると湯船に入って遊んでいる上海の姿があった。

ちなみになぜか服は脱いである。


「人形もお風呂に入るんですね。」

「この子は半分自我を持っているから私たちと同じことがしたいんでしょう。」


へぇ〜、人形も自我を持つんだ・・・。



その後、お風呂上りに3人で牛乳を飲みながらこっちに来た時の話をする。


「・・・たぶんそれは下級妖怪か何かでしょう。きっと向こうの世界ではなかなか力がつけられないから人を襲いに来たのね。」

「そ、そんなことで・・・」

「そういうものよ。ここ、幻想郷では人が妖怪に襲われるのは当たり前だから気を付けないと死んじゃうわよ。」


死・・・か・・・そう言えばあの時あの穴が現れていなかったら死んでいただろうな〜。

あれ?ところであの穴っていったい?


「あの、アリスちゃんって薄暗くて中に目玉がうようよしている穴って知ってる?」

「あ、・・・それたぶんスキマだわ・・・。」

「「スキマ?」」

「そう、スキマ・・・それは妖怪の賢者と言われている八雲紫がの能力で作られた空間よ」

「「誰それ?」」

「私よ〜」

「「「・・・きゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」」」











――――――――――



「もう、そんなに驚かなくてもいいじゃない。」

「そ・・・そんなこと言われても・・・」

「いきなり上から現れたら誰だって驚くわよ・・・」


えっと・・・さっき起きたことを説明すると、突然上からあの(スキマ)が開いてそこから一人の女性が出てきたんです・・・。

・・・天井から上半身だけを逆さまに出すという状態で。


「で、いったい何しに来たの?」

「いえね。ついうっかり巻き込んでしまった二人の安否を確認しに来ただけよ。」


そう言って口元に扇子を当てながら言う女性。なんていうかすごく胡散臭い人だ。何所がって全身が。


「あの・・・この人はいったい・・・」

「私は八雲紫。この幻想郷を管理していますわ。」

「で、この人が、あなた達がこっちに来る原因になった“スキマ”を作った本人よ。」


この人が・・・あの穴(以下スキマ)を作った人・・・


「うふふ、信じられないというような顔をしていますわね。ではこれでどうかしら?」


そう言うと、八雲さんの横にあの時と同じスキマが開く。


「私の能力。境界を操る程度の能力で作ったのがこのスキマよ。」

「能力・・・」


能力ってあの、ゴ*ゴ*の*とかいうあれ?


「それ*外したら大変なことになるわね・・・」

「え?何のこと?」

「いえ、なんでも・・・」


この後、二人が幻想入りすることになった事件の原因が明らかになるのだがそれはまた別のお話。




ぶっちゃけこれでも頑張りましたが・・・他の人と比べるとどうしても・・・。


感想・評価・質問などございましたらぜひください。

それが、私の小説を書く力にもなりますので。

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