新たな龍
どうも、binnです!
もしかしたら今日から3月の前半まで更新があまりできなくなるかも知れません、ですがなるべく隙を見つけては更新する予定ですので、更新が遅くなってもあまり気にしないでください。
それでは第2章第21話お楽しみください!
エヴァルグリスの根城である地下に広がるダンジョン、第31階層の中。
その広大な砂漠の中を悠然とした足取りで歩く白銀の鎧を着た騎士と、その後ろで気怠そうな足取りでトボトボと歩く黒衣の女性がいた。
「……………はぁ………………だっるぅうぃぃいぃわ!もう歩きたくなぁい!」
「ん?あぁ!ちょっと、ショウコさん!こんなところで大の字で寝転んでいたら危ないですよ!」
「うるさいわよオルギリウスッ!あんたと違って私はか弱い乙女なのよっ!そんなこともわかんないの⁉︎」
ショウコさんと呼ばれた女性は細かい砂の上へと大の字に寝転んで白銀の騎士、オルギリウスへ様々な駄々をこねていると、突如として地鳴りが聞こえ二人は瞬時に身構える。
数秒した後に大量の砂を吹き上げて黄色いスライムが飛び出してきた。
そのスライムはひび割れたような鱗に覆われ、巨大な四肢を持ち、その四肢で地面をしっかりと踏みしめる。
「また出てきましたね……!」
「あぁ!さっきはよくも私の魔術を避けけたわね!さっさと死になさいよ!【亜空からの呼び声】ッ!」
ショウコは巨大なスライムに向かって禍々しく真っ黒い何かを飛ばす。
その禍々しい何かはスライムに喰らい付くかのように真っ直ぐと飛んで行くが、そのスライムは巨大な身体を俊敏に動かし砂の中へ身を隠した。
「うガァァぁぁあぁぁあ!また逃げやがったぁぁあぁぁ!むっかつくゥゥゥウぅ!」
「シ、ショウコさんッ!落ち着いてください!まだ近くにいるかもしれません!」
オルギリウスがそう言う間に二人の背後から巨大な前足が飛び出て二人を叩き潰す様に振り下ろされる。
オルギリウスはとっさに横に飛び巨大な前足の攻撃を避ける、ショウコはすぐさま魔術を形成しその大岩の如き足を跳ね除ける。
「ハッハァ!無駄よ無駄!そんなんじゃ私に傷一つ与えられないわよ!」
「くそッ……一体どうすれば……!」
「私に考えがあるわ」
「本当ですかっ!一体どうするんですか⁉︎」
「ここら一帯の砂を全部巻き上げちゃえばいいのよ」
「え?それはどう言う……」
「こうやんのよ!【魔力開放】」
ショウコがスキルを使用しその華奢な体から尋常じゃない量の魔力が当たり一帯に吹き荒れる。
大量の砂が吹き飛び、オルギリウスも吹き飛ばされそうになるのを踏ん張って耐えながらその力に恐れおののいた。
大量の魔力が吹き終わる頃にはスライムの巨体が半分程砂の中から見え、目の無い顔がまるで睨みつける様に歪んでいた。
「あぁらぁ…やっぱり……スライムドラゴンだったのね……何処となく似てるとは思っていたけど今ハッキリと見て確信したわ……」
「ショウコさん、どうするんですか?あっちは臨戦態勢ですよ」
「エフフ……向けられた殺意はしっかりと返さないとねぇ……エフフフフフフッ」
[グォオォォォオォ………]
「エフフフフ…戦う前は挨拶しないとねぇ……ハァァイ、私はショウコ・ヒノノメ」
「私を……楽しませて?アッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッ!」
ショウコの笑い声が終わるとスライムドラゴンはその場から一瞬でショウコの背後へ移動し巨大な身体で押し潰そうとする。
「あラァ?いつの間に……?」
ショウコは疑問を浮かべながら魔術を形成し跳ね除けようとするが、巨体が魔術の壁に当たった瞬間に消え去る。
「はぁ⁈な、なんで⁈私の魔術が!」
「ショウコさん!早く逃げてください!潰されてしまいます!」
「ぅ、ウァ…!」
くっ、くそッ!こいつを鑑定した時に気づけばよかった!こいつのスキルッ!気にも留めなかったッ!【交換】ってスキルの力だわ!訳わかんないスキルと思ったけど何を交換するかは書いてない!
こいつ!自分の体と何かを交換しやがったんだ!
さっきの魔術もそう!別の何かと交換しやがった!
「オルギリウスッ!【死角からの策略】使いなさい!【黒色の要塞】ッ!」
ショウコが魔法を使い大岩の様なスライムとの間に真っ黒い壁が出現する。
「ショウコさんッ!目を瞑っていてください!」
「わかってるから早くしなさい!」
オルギリウスは誰の視線も無いのを確認し黒い深淵の中に入りショウコの背後に現れ、華奢な体を深淵が飲み込み、スライムドラゴンが地面と激突する前にその場から消え去った。




