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スライム娘の恩返し~転生して錬金術師になった不遇外科医は尽くし系美少女と平和な生活を送りたい~  作者: 砂礫零
第6章 スライム娘の大作戦

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第78話 イケメンになってみた

{はうん…… リンタローさまとの一体感が、最高なのです……}


「うん、そんなつもりで作戦立てたんじゃ、ないけどな」


 1時間後 ――

 俺とイリスはひそひそと話しながら、青いカーペットが敷かれた一等船室の廊下を()っていた。

 はためには、船員の魚人(マーマン)()()()()ブツブツ言っているように見えるだろう ―― そう。

 俺はいま、着ぐるみのように()()()()()()魚人(マーマン)スタッフに変装している。

 船員の制服の下は、鱗におおわれたしっぽ。顔は、どういうわけか前世の超有名俳優、ケピン・コズナーにそっくりだ。

 俺の人生でまさかハリウッド俳優になれる日がくるとは…… と、最初に見たときは鏡の前で2秒ほど止まってしまった。

 これ、イリスの好みなのかな?

 ―― いや、気にしてる場合じゃない。


「お客様、お休みのところを失礼いたします」


 船のどこかにひそんでいる乗っ取り犯を割り出すため、俺はひとつひとつ、客室のドアをノックしてまわる。

 シチュエーションの想定は 『乗客の飼っているペットが逃げた』 だ。魔族の船では、他者に危害を及ぼす心配のないペットは、同伴OKなんである。おおらか。 


「―― お客様。たいへん失礼ですが、お部屋を改めさせていただいて、よろしいでしょうか…… 実は、ほかのお客様が同伴されているモフチャ(小型ネコ)のお姿が見えず、探しておりまして……」


 部屋にいる魔族の客は、大抵OKしてくれる。

 返事がないときは、イリスの一部がドアのすきまから入って、なかを確認。

 眠っている客は、人間でなければOK…… いまのところは、魔族ばかりだ。

 不在の客は、荷物のなかに武器などがないかをチェック…… が、怪しいものは、まだ見つかっていない。


 ぴゅぽん!

{リンタローさま、ここは大丈夫です!}


「了解」


 俺はイリスとひそひそ話しあい、次のドアをノックする。


「お客様…… ほかのお客様が同伴されているモフチャ(小型ネコ)のお姿が見えず、探しておりまして……」


 ―― ん?

 複数の気配がするのに、返事がない……?


{いってみるのです!}


 5ミリ・イリスがぴゅるっとドアのすきまに滑り込んだ…… しばらくして。

 イリスが小声で報告してくれた。


{人間です! 全員、舶刀(カットラス)を持っているのです!}


「あたりだな…… じゃ、入るか」


{ドアの鍵は開けておいたのです!}


「さすがだな、イリス」


{あたりまえなのです!}


 イリスは、俺と合体したまま嬉しそうにぷるっと震えた。

 

「お客様、お休みのところ、大変失礼いたします……」


 俺は両手にスプレーをかまえ、ドアを蹴り開ける。

 なかにいる男たちの目が、いっせいに集まる ―― やつらは舶刀(カットラス)を手に、身構えた。


「なんだ、おまえは!?」


「じつは……」


 やつらに立ち上がる暇すら、与えず ――

 俺は、スプレーの中身を思い切り、噴射する!


== なろう版はここまでです ==

>モフチャ ここエペルナ大陸に生息する小型ネコ。ティーカップサイズ✨️

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※ネオページでのタイトルは『転生したらなんでもできるスライム娘が押し掛けてきた』です
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