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『18』

『18』



 町に帰り、最初に服を購入しに行く。

 防具屋をみつけて入店したら、店主はパピアナの露出姿に驚く。

 店主は相当な年上男性だったからだ。

 

「けっこう、種類があるな」


 並べられた防具の種類は多かった。

 値段も高いのから安いのまで揃っている。


「好きな防具を選んでいいのか」

「トレイルが払うから」

「金はあるから買いなさい」

「あなたに壊されたのだから、文句はなしよ」

「はいはい」


 色々と選んだ防具は高そうに思えた。

 いい防具そうだな。

 パピアナが店主に質問していた。


「これは天使のローブです。軽くて防御力も高いし、魔法に対する耐性もありますので、お得ですよ」

「トレイル、店主のオススメみたいだ。これにしたい」

「天使のローブね、良さそうだな。それでは購入しよう」

「ありがとうございます」


 天使のローブを購入した。

 パピアナにはピッタリのサイズでもあり、可愛さがグンとアップした。

 しかも俺の予想を遥かに超えた金額であったが購入した。


「あの……私も欲しいかな」

「ローズも?」

「うん、パピアナのを見てたら、欲しくなったのがあるの……これなんだけどさ」

「店主、この防具は何かな?」


 ローズが手にした防具は、鎧というよりも毛皮の服だった。

 毛のある表面はフサフサしていている。

 

「ビーストの毛皮でございます。お客様は獣人様でございますから、ぴったりでございます」

「購入します」

「ありがとうございます」


 ビーストの毛皮も購入したらローズは、


「軽くていいわ!」

「高いからな」


 実際に、けっこうな値段もしていた。


「似合うかも」

「パピアナも似合うよ」


 パピアナとローズが向かい合い服装をチェックしている。


「どう、トレイル?」

「二人ともいい感じだよ」


 防具屋での買い物は終わりにして、冒険者ギルドへと方向を変える。

 街道に行ったのはギルドからのクエストだったからだ。


「まだパピアナには言ってなかったけど、俺達が街道に行ったのはギルドのクエストだったからだ。盗賊を捕まえるとあうのが目的なんだな。ギルドには報告をしないとと思う」

「それじゃ私は盗賊でギルドから処罰されたりしちゃうの」

「そこは俺がギルドには伝える。なんとか許してあげてほしいと」


 処罰されたりするのはかわいそう。

 相談して刑は受けないようにしてあげたいのが俺の考え。


「しかしギルドもクエストを出しているし、パピアナは冒険者パーティーと戦いまくり、ケガ人が多数出ていた。パピアナを野放しにするかしら」


 ローズの言うとおりな面もある。

 パピアナは迷惑をかけていたから、そのまま放置をしたら、ギルドの責任にもなるだろう。

 最悪は、牢獄なんてこともあり得るよな。

 でも、俺は話し合ってみる。


「嫌だわ、処罰とか!」

「わかっている。俺が話し合ってみる」

「お願い」


 ギルドには受付嬢が待っていた。

 俺と目が合うと、


「トレイル。もう帰ったの?」

「クエストは達成したからだ」

「ええっ! 問題の盗賊を捕まえたのですか?」

「はい。捕まえた」


 受付嬢は俺の答えが意外な答えだったからか、少し声の音量が上がる。


「盗賊はどこに?」

「ここにいる。彼女が盗賊だった」

「ええっ! この子が!」

「そうです」


 さらに驚く受付嬢。

 周りにも聞こえるくらいの声であった。

 みんな俺の方を向いている。


「盗賊って……エルフ族の少女が……」

「私が街道でパーティーと戦っていた。自分の力を試したくてな。悪かった」

「はい……いやいや、あなたはケガ人を出させてますし、みんな困っていたのです。それなりの罰を受けてもらいます」


 受付嬢は厳しい言葉をパピアナに向けた。

 まだ少女なのに罰はかわいそうである。

 ここは絶対に阻止したい。


「ちょっと待ってください。彼女はパピアナと言いまして、少し悪さが目立ちましたけども、今後は俺のパーティーのメンバーにします。そしたら俺が迷惑をかけないようにしますから、罰は与えないで欲しい」

「私からもお願いします。パピアナは本当は悪い人物じゃない。少し頭が悪いだけなの」

「ちょっと誰のこと!」


 ローズの発言に突っ込むパピアナ。

 そこは俺も否定しないでおこう。


「う〜んトレイルが管理すると言うことですね。本来なら見逃せない件。ですがもう街道は安全になったわけですし、本人も暴れないみたいなので、トレイルにお任せします。条件としてトレイルがしっかりと面倒を見ることです」

「その条件を引き受けます。パピアナは今から竜の守りパーティーのメンバーだ」


 受付嬢は少し考えていたが、何とか俺の案をのんでくれる。

 

「私は今日から竜の守りなんだな」

「そうだよ」

「パピアナよろしく」

「よろしくローズにトレイル」


 ローズと握手をして改めて挨拶をした。

 エルフ族のパピアナをメンバーに加えて行動となりそうだ。



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