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ナイト
フライパンを温め、マーガリンを敷く。これは、あの娘。マーガリンはまさしくあの娘だ。固形たるあの娘が溶けていく。その時、到達する。恋の絶頂。尊いあの娘との再生の手順。やがて、液状たるあの娘は、ぶつぶつと音を立てる。好き、好き、好き、好き。うっとりするよ。で、もう固形化した俺。というか、好きの連鎖に、うっとりして若干湿った俺。べちゃべちゃになった俺。を、フライパン上に注ぎ込む。
まだこの時点、パンケーキではないけれど、今、僕とあの娘は接近し、接続し、一体となるのだ。広がるマーガリンのうえで、俺が形作られていく。父親になりたいと思った。でもどうやって。それはこの世界と締結する友好関係以上の意味を持つの?持たないのであれば、ああ、あの娘のことが好きだ。それはこの世界を形成しうるすべてとして。




