第72話 『ルーウィス剣術学院』
今日は剣術学院に入学してから初日。
あれから私はこの国、アルガレス王国にたどり着き、ルーウィス剣術学院の試験を行った。
そして合格し、入学することができた。
今日からこの三年間、修行に修行を重ねて剣術を極める。
ここはアークロセリスじゃない。
だから、魔人族を差別する可能性がある。
私が魔人族だということは隠した方がいいかもしれない。
でも、この服には被り物がついていない。
髪で何とか隠すしか方法がないか。
「おいお前等!俺がお前等の担任になったからにはビシバシ行くからな!」
髭が生えた強面の男が私たちに向かって大声をあげる。
「俺がお前等の担任になったからにはビシバシ行くからな!覚悟しておけ!」
怖そうだけど、強くなるためには仕方がない。
「返事は!」
「「「はい!」」」
「今日は午前中までだ。入学式も終わったことだし、今日はもう帰っていいぞ」
学院を出て、みんな家に向かって歩いていく。
私は帰る家がない。
だからって野宿するのは嫌。
でも、仕方のないことね。
私は草原に向かい、木の下で寝ることにした。
私はアークロセリスに復讐するため、修行に修行を重ね、気づけば一か月が経っていた。
「明日は、二人で対決してもらう」
対決か。
私は誰とするのかしら。
少し楽しみ。
そういえば、私友達作ってないわね。
別に必要ないし、いらないけど。
「なぁ、ルシア」
名前を呼ばれ、顔を上げると、そこには男の人が立っていた。
この人、私と同じクラスの人。
えっと、名前なんだっけ。
「あれ、名前わからない?一応同じクラスなんだけどな。俺はユージア・クレスツェア」
あれ、表情に出てた?
私の考えを察したのか、名前を教えてくれた。
ユージアっていうのね。
「何の用ですか?」
「あんたに話があるんだ。ついてきてくれ」
「話?え、ちょ、待ちなさいよ」
ユージアについていくと、学院の屋上にたどりついた。
「こんなところに連れてきて、話って何?」
「ユージアさぁ、ずっと思ってたんだけど。あんたって………魔人族だよね?」
「え………」
ば、バレた?
「いやぁ、いつも髪で角見えてないけど、この前一瞬角がチラッと見えちゃったんだ。あのとき俺はあんたが魔人族だと瞬時にわかったよ」
「だから何?バラすつもりなの?だったら私も容赦しないけど」
腰にある剣を握り、抜く構えをとる。
「それもいいけどさ~、もっといいこと思いついたんだよね」
ユージアは不適な笑みを見せながら私に近づいてくる。
そして私に顔を近づけると、
「バラされたくなかったら、俺の言うことを聞け」
その瞬間、私は背筋が凍るような感覚に襲われた。




