表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生したら悪役令嬢の白豚パパでした!?~うちの子は天使で元恋人は最強騎士です?オーラを見極め幸せを掴め!~  作者: 緒沢 利乃
社交シーズン秋①

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

92/114

伯爵、再び王都へ

夏の暑い日差しが少し和らいできたかな? と感じる夕暮れ。今日のダイエットメニューを無事に完遂して、汗を流し、ゆったりとした部屋着に着替え晩餐の時間を待つ。


とうとう、秋の社交シーズンを迎え王都へと旅立つ日が近づいてきた。

ま、王都は馬車で日帰りできる距離だけど。


西側領地サレルノの工事も順調で、卵を産んでくれる鶏もゲットできた。カラーシープみたいな魔獣なのかと思ってビクついていたが、ただの家畜だった。

よかった。魔獣だったり魔虫だったりを集めたヤバい領地になるところだったよ。


そのカラーシープは大人しく牧草を食み、小型犬に追い立てられつつのんびりと過ごしている。本格的な暑さが訪れる前に毛刈りをしたので、奴らはさっぱりとした、些か貧弱な体でまったりと過ごしている。


刈った毛は魔道具の洗浄機でキレイに洗い、羊毛を解し揃えていく。ロブが作った糸を紡ぐ道具、前世のスピンドルみたいな道具で撚りをかけて紡いでいく。巻き取った糸は単糸で、これを双糸に撚ると毛糸になるらしい。


経験者から毛糸にする方法を聞いたが、よくわからん。毛糸を洗うところはシャーロットちゃんと一緒に手伝った。シャーロットちゃんは毛糸で何かを編んでみたいと言っていたから、誰かに教わってみてね。退屈している婆さんならサレルノのにいっぱいいるからさ。


綿花は花が咲いている。秋になれば収穫できるかな? 俺たちが王都から帰ってきたころにはもう収穫が終わっているかもしれない。残念だ。

亜麻も同じ時期に収穫だろうなぁ。次は別の場所で亜麻を育ててないといけないから、気をつけなきゃ。


兄上が贈ってくれた果樹は苗ではなく、すでに育った大木だったので、今年の実は成るかもしれない。ちょっと期待している。

サレルノの森では野イチゴが採れていたから、ジャムにしたいと思っていた。しかし、砂糖は少々お高い。どこかで砂糖ダイコンでも栽培するか? でも果樹の花が咲くなら、綿花も花咲くし……養蜂かな?


「……シル様。セシル様! ボーッとしてどうしました? お食事の用意ができましたよ? お腹減っているでしょうに……大丈夫ですか?」


「ディーン。うるさいっ。今、いく」


領主らしく領地の将来を考えていたのに、アホな子がボーッとしているみたいに言うなっ。


まったく……この家での俺の立場ってどうなの? 一応、伯爵様だよ? この家の主人で最高権力者だよ?

ああ、白豚には人権なんてないってことか……。ちっ、悔しいいいいぃぃぃぃぃぃぃぃっ!




























王都行きの準備をすること数日。

準備をするのは執事長であるベンジャミンとメイド長のライラたち使用人だけどね。


俺とシャーロットちゃんだって、いろいろと頑張った。ライオネルの店で服を作ったり、シャーロットちゃんがイライアス様と一緒にお茶会に招待されているから、手土産にトビーたちに頼んでお菓子を焼いてもらったり。

クラークに半泣きで縋られて、うちの領地を通って王都へ行く貴族たちの接待プランを立ててやったりね。


ラグジュアリーホテルはかなりの完成度を見せていたので、ちょっと先取りの秋のモチーフを取り入れた庭やお部屋のインテリア。旬の食材を使った食事内容など、凝ってみました。


俺はちょっと助言のつもりだったけど、ものすごくいい笑顔をしたベンジャミンに首根っこを掴まれて、商業ギルドへの登録申請書をいっぱい書くはめになった。

これも……商業ギルド案件だったのか……。


クラークは、俺の登録数の多さとサレルノの発展を確信して、コーディたちの悪事で去っていった、商業ギルドと冒険者ギルドの窓口招致を目指すことにしたらしい。

いつまでもハーディング領のギルドを利用するのも面倒だしな。いいんじゃない?

へ? ハーディング侯爵から口利きしてくれって? また、兄上を頼るのか……。でも、立っているものは親でも使えって言うしね! 兄上ーっ、かわいい弟のお願いを聞いてーっ!


「……しかし、春のときは二台の馬車で移動したと思ったが……。今度は何台あるんだ?」


相変わらず俺の馬車は一人乗りとなっており、今回同行するシャーロットちゃんは別の馬車。使用人が乗る馬車と荷物を積んだ馬車。荷物を積んだ馬車だけで二台あるんだけど?


そして、春のときはハーディング侯爵家の騎士が護衛してくれたが、今回は我が伯爵家の騎士団長ハリソンと彼が選別した騎士たちが護衛の任に就く。


「これでも、シャーロット様のお荷物は先に運びました」


ベンジャミンの言葉に勢いよく振り向くと、目を半眼に開いたライラが低い声を出した。


「当然です。王都のお屋敷にはお嬢様のお荷物は何も、なあ~んにもなかったのですから!」


「うっ。す、すまん」


それは、生まれてからずっと、伯爵令嬢であるシャーロットちゃんを王都に連れて行ったことがないからだ。そんなシャーロットちゃんは貴族子女としては、かなり遅れた社交デビューとなってしまう。

正式なデビュタントは来年の秋を予定しているけど、その前に貴族のお友達は数人いるはずなんだよね……。


ご、ごめんね、シャーロットちゃん。これからお友達作りはたいへんだけど、イライアス様に協力してもらって頑張ろうね!


「それじゃ、出発するか。ノーマン、留守の間、頼んだぞ」


「はい。お任せください」


なんか、スッキリとした顔をしているな、ノーマン。うるさい養父のベンジャミンと掴みどころのない義兄ディーンの不在は奴にとって気楽なのかもしれないな。


うん……俺はちょっと気が重いよ。

王都では、ハーディング前侯爵様との会談が待っている。セシル君の父ちゃんってどんな人なんだろう?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ