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虚栄  作者: 竹取夜鷹
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20' ?? Day3

思わず身構える。支倉はなんてことなさそうに笑った。

「私さ、昨日デートしてきたんだけど、小倉って子から電話が掛かってきたの。高馬君は電話に出なかったけど、学校休んだくらいで電話ってするかな?しかも幼馴染みの女の子でしょ」

僕は思わずポケットの中のナイフを確認する。

「ねぇ、その小倉の写真もこのUSBに入ってる?」

「いや、入れてない。写真なら今見せることができる」

「じゃあ、見せて」

仕事用のスマホからいくつかの写真を見せる。

「ん、背がだいぶ低いね。どれくらいなの?」

「入学時点で144。今は大体146ってとこかな」

「ふーん。高馬君とどれくらい仲がいいの?」

「たまにファミレスで一緒に食事してる。それくらいかな。お互い家族みたいな感じかな」

「家族。ふーん」

「頼みたいことってなんだ?用がないなら私は帰らせてもらう」

「ん、じゃあさ、小倉さんを脅してほしいな」

「どうやってだ?」

「ん-そうだなぁ。・・・思いつかないから思いついたら改めてお願いするよ」

「・・・・・・次の合言葉は『三界の狂人』『四生の盲人』だ」

「覚えたよ」

僕はさっさと神社から出る。ついでに高馬に電話を掛ける。

「ごめん、今忙しいんだ。後にしてくれ」

「小倉なら多分交番だ」

「・・・なんでわかったんだ?」

声を掛けたときの小倉の異様な驚き様と、忙しいと言いながら電話に出る程度の余裕はある旦那。さっきまで僕と会ってたからトラブルか何かの原因は支倉関係ではない。僕が彼女の財布を抜いたときに、学生証が入ってるのは確認してある。交番には人がいたし、多分小倉に電話が掛かっているはず。んで小倉はそれを受けて交番に向かったはずだ。僕の反対方向に向かって歩いてたから交番にたどり着くまで結構時間がいるはず。よってまだ交番にいる。

「まぁね。論理的思考さ」

「ま、とにかくありがと。交番行ってみる。んでなんの用だ?」

「・・・小倉のこと、しっかり見とけ」

「なんの話だ?」

「さぁね。おやすみ」

「ん?ああ、おやすみ。いい夢を」

僕ができるのはこれくらいだ。情より信用。愛情よりお金。


少し歩いてるとばったり古馴染みと遭遇した。

「ん、珍しいね。お外を出歩くなんて」

「お茶を切らしちゃってて。調子はどう?カーラ」

「・・・次その名前で呼んだら、殺すからね」

「怖いな。ごめんって。今は加藤オーエンだっけ。頭文字のKとTとOでカトーか」

「・・・・・・お茶ならルイボスティーがおすすめだ」

「なによ急にお茶なんか気にしだして。私が淹れたお茶の良し悪しなんてわかってなかったくせに」

「・・・今晩、空いてるか?」

「なによ。元カノの家に家に押し掛ける気?」

「ああ」

「・・・爪、長いからヤダ」

「じゃあ今晩は君が攻めるかい?」

「・・・・・・なにかあったの?」

「・・・まぁね」

「それは仕事のこと?」

「ああ」

「・・・じゃ、おいで。泊めてあげる」

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