第11話 気を抜けない!猿に怯える夜!
マサチカ「ハルノブ〜交代頼む〜」
ハルノブ「もう時間か、2時間は早いな〜…おぃ…マサチカ…静かにこっち来てくれ…いいか…振り向くなよ…静かにこっちに来い…」
ハルノブは何かに警戒するようにマサチカに声をかけた。
マサチカ「なにか…いるのか…大きさと数は?」
ハルノブ「1匹…猿だ…」
2人は静かにテントに入り短刀を片手に息を殺して観察に徹した。
マサチカはお手製の暗視ゴーグルを片手に静かに話をした。
マサチカ「距離30メートルといったとこか、まだこちらには気がついてないな」
ハルノブ「魔物か?」
マサチカ「おそらく、そうだろうな」
ハルノブ「夜に活動するやつがいるのかよ…」
マサチカ「ここはジャングルだぞ…当たり前だ…虫型でないだけ幸いだったと思え…」
ハルノブ「虫だけは…食いたくないなぁ…」
猿型の魔物は明け方までその場に留まり続けて、去っていった。
ハルノブ「ぷはぁ〜、やっといなくなった…」
マサチカ「ユイが起きたらパニックになる危険性もあったからな…俺たちはユイが起きたら少し休んで家を強化しよう…これじゃいつ何に襲われるか分かったもんじゃない…」
マサチカ「そうだな床を広くして、壁と屋根を出来るだけ急ごう…」
小鳥の声がジャングルで囀る頃ユイが目を覚ました。
ユイ「どうしたの?あんた達、汗びっしょりで顔が真っ青よ?」
ハルノブ「あはは…いや、大丈夫。ちょっと怖くてお手洗い我慢してて〜」
マサチカ「あはは…マジかぁ俺も〜…夜は雰囲気あるもんな〜」
ユイ「あはは!あんた達男なのに怖くて行けなかったの?仕方ないわね〜」
2人「(ほんっとビビった〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!!!)」
ハルノブ「そんなわけで俺たち寝不足でさ、2時間だけ寝るわ」
マサチカ「すまんな、何かあれば叩き起こしてくれ〜」
ユイ「はいよ〜」
そうして2人はようやく休むことができた、、、、
ハルノブ「あ〜寝たーーーー!」
マサチカ「よし!家作るか!」
ハルノブ「だな!すぐ作ろう!めっちゃ頑丈なやつ!そんで罠仕掛けて狩だな!」
ユイ「あんた達妙にやる気ね!私は一旦ここの木の周りだけだけど、魔草がないか調べてみるわ」
ハルノブ達が家を組み立て終わったのはお昼過ぎだった。ヘトヘトになった2人は床に寝転んでいた。
マサチカ「あ〜腹減ったな〜」
ハルノブ「空腹って峠越えると感じなくなるらしいぞ〜」
ユイ「何言ってるの、その理屈が通るのはあなただけよ!はい!試作のオブシディアンリザード干肉の燻製。少ないから一口ずつね!食べたら皆んなで食材集めに行きましょ」
家作りに励み、軽食を済ませると3人は罠を仕掛けに密林の中へと入っていった。
ハルノブ「思ったんだけど、これ帰れなくならないか?」
マサチカ「大丈夫、釣り糸を拠点から引っ張ってきてるから」
ユイ「用意がいいじゃない、ビックリしたわ」
マサチカ「見てくれ…アレは食えるぞ」
ハルノブ「いやいや、ご冗談はよしてくださいよマサチカさん…」
ユイ「あれは無理でしょ…」
3人の50メートル前方にいたのは超巨大な一体の魔物だった………。




