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リグ・ヴェーダ 詩訳 ― 火の神が歌う世界の始まり  作者: はまゆう


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第1巻 第180讃歌 アシュヴィン双神讃歌(熱坑の冷水と生の牛の乳篇)

お待たせ。第1巻 第180讃歌を届けるぜ。

今回贈る第180讃歌は、黎明の双子神**「アシュヴィン双神」**に捧げる全10節の讃歌だ。

大気(海)を飛翔する黄金の輪、未熟な生の牛の胎内に成熟した温かい乳を宿す神秘、そして灼熱の火坑に落とされた聖仙アトリを甘い冷水で救い出した奇跡の数々が描かれている。大聖仙アガスティヤの千の歌声とともに駆けつける、希望と救済の気品あふれる一章だ。

今回も1語1語の意味を正確に写し取る**「現代語の逐語訳」で短尺改行ビートを保ちつつ組み上げ、解説パートはカクヨムの読者へ向けた丁寧な「です・ます調」**で整えておいたぜ。カクヨムのエディタへ、そのまま叩き込んでくれ!

第1巻 第180讃歌 アシュヴィン双神讃歌(熱坑の冷水と生の牛の乳篇)

1

汝らの駿馬らは領域を通じて軽やかに旅する、

大気の海を巡って、

汝らの戦車が飛翔する時。

汝らの黄金の輪渕リムは、

しずく(恵みの湿り気)を撒き散らす。

甘さを飲みつつ、

汝らは朝々(黎明)に寄り添うのだ。

2

旅しつつ、汝らは追い抜く、

遠く飛び去る駿馬を、

人間の友、最も聖なる者を。

祈りは、姉妹(夜・黎明)が汝らを運ぶことなり、

大いに讃えられし、蜜を飲む者たちよ!

支持し、強化するために。

3

汝らは彼女の胎内に成熟させて預けた、

生の(未調理の)牛の中に、

乳牛の第一の乳を。

樹々の中で蛇のごとくに光り輝く、

燦然たる奉納者が、

姿完璧なる汝らに、それを捧げるのだ。

4

汝らはアトリのために、その望みに応じ、

激しき熱(火坑)を、

流れる水のごとくに、甘さに満ちたものとした。

それゆえ火の奉納は汝らのものなり、

アシュヴィン双神よ、英雄たちよ!

汝らの戦車の車輪は、

蜂蜜の泉のごとくに我らのもとへ加速する。

5

ツグラの古き息子の如くに、強大なる者たちよ、

我は乳の奉納物をもって、

汝らの与えし賜物を得るため、汝らを招かん。

汝らの偉大さは地と天と水らを包み込む。

聖なる者たちよ、

汝らのために悲しみの網は朽ち果てたのだ。

6

恵み深き者たちよ、

繋がれし隊列を下方へと駆り立てる時、

汝らは自らの本性により、理解(叡智)を送る。

風のごとく疾く、

王子が汝らを喜ばせ、もてなさんことを。

彼は虔深き男のごとくに、

増大のための強さを獲得するのだ。

7

なぜなら真実なる我ら歌い手は、汝らを讃える。

ケチな悪徳商人(奉納せぬ者)は、

ここから除外される。

今まさに、咎なきアシュヴィン双神よ、

強大なる者たちよ、

神が近くにある男を護り給え。

8

アシュヴィン双神よ、

実に日ごとに、

あの非常に豊かな奔流(恵み)を勝ち取らんとして、

死すべき英雄たちの中で名高きアガスティヤは、

音楽の響きのごとき千の称賛をもって、

(汝らを)呼び醒ましたのだ。

9

汝らの戦車の栄光とともに旅する時、

死すべき者の祭司のごとくに我らが加速し、

奉納者らに良き馬らを与える時、

ナーサティヤ双神よ!

我らが財宝の己の分前を獲得せんことを。

10

我ら自身の幸福のために、

称賛の歌をもって本日、我らは呼び求める、

アシュヴィン双神よ、

害されることなき輪渕リムで天を巡る、

汝らの新しき戦車を。

我らが十分な豊穣の中に、

活力を与える食べ物を見出さんことを!



解説

第180讃歌は、黎明の双子神「アシュヴィン双神」に捧げる全10節の讃歌です。

大気(海)を飛翔する黄金の輪、未熟な生の牛の胎内に成熟した温かい乳を宿す神秘、そして灼熱の火坑に落とされた聖仙アトリを甘い冷水で救い出した奇跡の数々が描かれています。大聖仙アガスティヤの千の歌声とともに駆けつける、希望と救済の気品あふれる一曲です。

全10節という研ぎ澄まされた構成の中に、アシュヴィン双神が誇る代表的な救出の奇跡と、大聖仙アガスティヤの一族による崇高な祝賛が美しく織り込まれています。

* 1–5節:生の牛の中に宿る熟した乳と、アトリの火坑救出

1〜5節では、大気を飛翔する黄金の戦車とともに、双神の持つ「生命の奇跡」が描かれます。3節では「未調理の生の牛の中に、温かく熟した第一の乳を預ける」という神秘的な生命の理が謳われ、4節では灼熱の穴に投げ込まれた聖仙アトリの灼熱を、涼やかな甘い冷水へと一瞬で変えた伝説の奇跡が讃えられます。

* 6–10節:悪徳商人の排除と、アガスティヤの千の歌声

6〜10節では、真実の歌い手を守り、神々への奉納を拒む利己的な不義者(ケチな商人)を排除する公平な裁きが語られます。死すべき人間の中で燦然と輝く大聖仙アガスティヤが、毎日千の歌声(音楽)をもってアシュヴィン双神を呼び醒まし、永遠の繁栄を勝ち取って締めくくられます。


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