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サイコフットボール 〜天才サッカー少年の双子は本当のテレパシーが出来て心が読めるサイキッカーだった!〜  作者: イーグル
第6章 高校サッカーへの挑戦

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サイキッカーGKの過去

「キャプテンの東周太郎がゲームを作り、埼玉フォルテの攻撃の柱だな」



「こいつは水月と似たタイプで上手くてフィジカルが強い」



 立見の1軍が部室棟に集まると、ミーティングルームでプレミアリーグの11節に備えて、対戦チームの研究が行われる。



 タブレットを操作する水月が黒髪で長身の選手を映し出た後、一夜から情報が伝えられた。



「攻撃的なチームで現在プレミアリーグ2位だけど、得点に関しては一番取っている」



「前線が良いタレント揃ってるからな。特に今年はエースの外国人がヤバいんだ」



 水月と一夜のキャプテン、副キャプテンから次に当たるチームが特に強いと告げた後、水月はタブレット画面をスライドさせる。



 そこに褐色肌で黒髪短髪の少年が映し出された。



「あ、ジャレッグだー」



 画面の選手を見た瞬間、反応を見せたのは後ろの方で黙って聞いていた輝羅で、彼の顔に心当たりがある様子。



「なんだ。知っているのか輝羅?」



「彼なら僕の友達ですよー♪」



「友達!?」



 ジャレッグと呼ばれる少年と知り合いだと聞かされ、驚く者は多数。



 皆が埼玉フォルテの外国人選手を知っているせいだ。




「本当に知っているのか兄弟? ブラジルの天才ストライカーと言われるマリト・ジャレッグを」



「はい♪」



 一夜の問いに、輝羅は友達だと笑顔で答えてみせる。



 マリト・ジャレッグ



 埼玉フォルテのエースFWで現在、プレミアリーグの得点ランキング1位に君臨する16歳のブラジル人。



 あまり体は大きくないが、並外れたテクニックとスピードで大柄な相手も簡単に抜き去る。




「実は彼とは昔、イタリアのクラブチームで一緒になった事があるんだよー。それでサッカーだけじゃなく一緒に遊んだりして、上手かったなぁ〜」



 昔を懐かしそうに振り返り、輝羅は当時の事を振り返っていた。



「ブラジルの天才とお友達って、どんなコネ持ってんだよ神明寺は」



 望んでも仲良く出来ない凄い存在と交流を深めた輝羅に、門山は人脈が普通の同年代の中で、相当幅広いと感じる。



「知っているなら、ジャレッグについては対策も含めて神明寺に話してもらおうか」



 この中で唯一、敵のエースとチームメイトだった後輩へ、水月は説明を託す。



「彼についてはそうですねぇ〜……ずば抜けて技術が高く、プレースピードが速いのは皆知ってると思いますから〜」



 ジャレッグの長所に関しては、プレミアリーグの数試合を見れば自然と分かる事で、改めて言うまでもない。




「とにかく──狡賢いですね♪」



「狡賢いって、どんな風に?」



 輝羅の明るい発言に、上城は更に問いかける。



「審判の見えない所で一瞬ユニフォームを引っ張るのは勿論、混戦で結構かましてましたよー」



「マリーシアって奴だな」



 ポルトガル語で狡賢いを意味する言葉で、水月も知識として知っていた。



「なので、密集していて審判の目が届かない時は気をつけた方が良いですよー」



 表面の動画やデータでは分からないジャレッグの裏。



 天才と言われているが、死角の方で悪知恵を働かせるのは、彼と一緒に居た輝羅だからこそ知る情報だ。




「彼の才能と狡賢いアイデアの前に僕も当時、ゴールを割られてましたからね」



「え!?」



 次に飛び出した輝羅の発言に、話を聞いていた1軍の間がざわつく。



 公式戦だけではなく紅白戦でも決められていない、凄腕の1年GKからゴールを奪ったと聞けば、皆が衝撃を受けていた。



「紅白戦で何度か戦って、速いシュートで良いコースを突かれたり、シュートがDFに当たって決められてましたねー」



「やっぱブラジル凄ぇんだな……」



 優れたストライカーとして元々知っていたが、輝羅から得点した事があると聞けば、余計に凄さが際立っていく。



「そんなサッカー王国の天才を抑える事こそ、俺達DFの仕事でしょうが」



 驚く部員達に一夜は声を掛ける。



「インターハイの時もそうだけど、何かと1年の後輩キーパーに助けられている。相手が強豪とはいえ、最近ちょっと負担をかけすぎてるからね」



 そう言いながら輝羅に近づくと、彼の肩に手を回して一夜は話を続けた。



「次の埼玉フォルテ戦は、輝羅ちゃんの負担を0にする勢いでジャレッグ封じ込めるぞ。良いね?」



「あ〜、その0もありがたいです〜♪」



 部員達は一夜の言葉に頷き、皆がジャレッグを止めると張り切っている。



 すっかりと輝羅は1軍においても、欠かせない不動の守護神となっていた。





 ☆



「はぁっ……! 大分ついて来て焦ったな」



「それでも僕、負け越してるからー。もっかいやるよー!」



「いや、ちょっと休ませてくれよ! 何回1on1やったと思ってんだ!?」



 イギリス、ロンドンの練習グラウンドにて、ノアは芝生の上に座り込んでいた。



 今日も与一を相手に1on1を何度も行い、勝ち越した事で彼から再戦をせがまれている。



「だって〜、後ちょっとで止められるかと思ったら、ノーモーションでボール浮かされて抜かれるの悔しいんだもんー!」



 神の子と言われるノアの技を止めるまで、後一歩の所へ迫ったが止められなくて、与一は悔しさが強く残っている。



「それぐらいしないと、今の与一は抜けないんだよ。しかし……試合で決められたぐらいに悔しがってるな何時も」



 これは失点が関わっていない、自分達の練習にも関わらず、与一は抜かれる度に本気で悔しがってきた。



 英国で様々な選手と戦ってきたが、ノアは目の前の小柄な少年を越える負けず嫌いを見たことがない。



「そりゃ何時だって抜かれたくないし、ゴールはもっと決められたくないよー」



「イタリアのユースクラブに居た頃は決められてないだろ。特にキラは化け物かってぐらい凄かったぞ」



 神明寺弥一の息子にして、双子の兄弟である与一と輝羅。



 彼らが守るゴールは、同年代の強豪達を完封し続けて、驚異の無失点記録を続けている。



 特にフィールドプレーヤーとGKの両方で優れる輝羅は、ノアから見ても化け物だと。




「──その輝羅もゴールを決められていたよ。チームの紅白戦で逆転ゴールをね」



「何……?」



 興味深い事を聞かされ、ノアは疲れてるにも関わらず、身を乗り出す勢いで与一の話を聞く。



「チームにジャレッグってブラジル人の天才エースが居てさ。僕達に張り合うぐらい上手くて、輝羅は彼に2点を許したんだ」



「それは……お前も出ていたか?」



「ううん。その日に僕は風邪気味で見学だったから、あれは輝羅だけで守ってたよ」



 公式戦には無い隠された物語。



 ブラジル人の天才に興味を持ちながらも、ノアは耳を傾ける。



「紅白戦で敗れた後の輝羅は──大泣きしてた」



 与一の頭に、その時の光景が蘇っていく。




「うわぁぁぁ────!!」



 ゴール前で泣き叫ぶ輝羅の姿に、困惑する当時のチームメイトやコーチ達に混じって見ていた与一。



 頼れる双子のそんな姿を見たのは、あれが初めてだった。



 ただの紅白戦でもゴールを奪われて、逆転負けを許した自分を絶対に許せない思いから、溢れ出した結果だろう。



 心配になったクラブから連絡を受けて、輝咲が迎えに来るまで、ひたすら輝羅は枯れ果てる程に泣き続けた。




「その悔しさからかな。滅茶苦茶練習しまくって、GKとしての実力がもっと伸びてって、それが今の輝羅になった」



「……お前や彼が強い理由が、これで分かったな」



 与一の話を聞いて、ノアは神明寺兄弟が強い理由を知る。



 紅白戦や公式戦など関係なく、負けるのが大嫌い。



 異常なまでに拘り続ける完封への思いが、彼らの力となっているのだと。

輝羅「今回、イギリスまで場所が飛んでたねー」


与一「気分は今流行のリモート参戦な気分次第だよー」


輝羅「僕達2人というのも、あんま無いなぁ」


与一「初期が懐かしいね〜」


輝羅「次回は、ジャレッグとの再会で埼玉フォルテとのプレミアリーグだよー!」


与一「今回どうなっちゃうかなぁ〜?」

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