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転生したら天使のように優しい令嬢になったけどごめんなさいそんなに性格良くないので期待しないでください  作者: ブリージー・ベル (旧・瑚希)


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効果は確認済み

あんなに綺麗な微笑みがこんなに恐ろしいなんてね。同じぐらい優雅に微笑んでみたかったから意識してテオに微笑み返したけれど、顔が引きつっている気がする。テオが変な顔をしたもの。でもテオのことはテオにちゃんときかなきゃ。


 なんとかディランとのデートを終え、店を出たところでライアンとばったり出会った。


「お久しぶりです」

「ちょうど良かった!お手紙を書こうかと思っていたのですが、前回いただいたアイデアがいくつか実現しそうなんです。また研究所に来て欲しいのですが」

「あ、はい!行きます」

「来週は私がいますので、いつでも都合の良いときにいらしてください」


 早く帰れる日をいくつか教えて、行ける日に行くと伝える。


「では楽しみにしています」手を振って見送り、振り返るとディランだけじゃなく、テオまでいた。


「・・これで失礼いたします」きちんと挨拶をして馬車へ向かおうとしたら、今度はジュードが現れる。なにこれイベント?ジュードは今日、どこにいたんだろう。


「送って行くよ」と言われ、イーストン家の馬車に乗せられる。ジュードにライアンのこともディランのことも訊かれ、答えながら家につく頃にはぐったり疲れていて、ジュードの相手はお兄様に任せて一旦休むことにする。着替えてからベッドで1時間ほど休むと気力が回復したので、サンルームへ向かう。テオとウイリアムも来ていて、男性4人でお茶を飲んでいた。


「ジュードには報告したけれど、一応諦めてくれることにはなったと思う」

「ほんと?店には入らなかったから心配してたんだ。ライアンとは何を話したの?」

「またアイデアを実現できそうなんだって」

「ああ、あれのことかな」

「ジュードはどうしてあそこにいたの?」

「ディランをアリスが振り切れないときのために店の前で待機してたんだ」あの店に行くと私も知らなかったのに、なぜジュードが知っていたのだろう。


「アリス、二人きりで話そうか」にっこりテオに言われた。私が連れて行かれる店を知らなかったのだから、やっぱりあの人とデートしてたんじゃないの?って思ったらやっぱりモヤモヤするわけで


「嫌」と答えたら


「僕がどうして彼女とあの店にいたのか知りたくない?」

「・・・」知りたい。ものすごく知りたい。


 好奇心VS拗ねてる心


 内心の葛藤に決着がつかず、テオを無言で見る


 どのくらいそうしていたのだろう


「お前ら、いつまで見つめ合うつもり?」とお兄様の呆れた声


「ちょっとアリスを借りるよ」そう言ってテオが私の手を掴んで部屋から出る。後ろを振り返るとお兄様がジュードとウイリアムをなだめているようだった。


「どこに行くの?」ずんずん歩くテオに尋ねる

「二人きりになれるところ」

「と、図書室なら」

「了解」


 図書室の扉を開けて、優雅にどうぞと誘われる。


「で、ウイリアムかジュードを選ぶってどういうこと?」


 ああ・・そこなのね。


「会話、どのぐらい聞こえていたの?」

「大体聞こえていたと思うよ」

「大体・・」

「『私がどうしようもないぐらい好きな人がいい』とか『自分の気持ちも思いのままにはならない』とか?」

「ひっ」改めて聞かされると小っ恥ずかしい・・


「『もう一人、私を好きだと言ってくれた人は他の女性とデートしているので、信用度はかなり低い』とも言ってたね」

「それはわざと聞こえるように言ったわ」

「人の気も知らないで」

「え?」


「なんで僕があの場所にいたと思ってる?」

「デートだって言ってたじゃない」

「行きそうな店を調べて、リーズ伯爵の家名で予約が入っていないか確認した」

「・・・え?」

「ディランに誤解されてアリスがまたデートしなきゃならない羽目にならないよう、レイラに頼んで来てもらっただけだよ」

「・・・」そのレイラが気になるのだけど


「アリス」そっと手をつかんで図書室の窓まで連れて行かれ、出窓の部分に座るようにと誘われる。


 窓から入る夕日を背に浅く腰掛けると、テオが目の前で膝をついて私を見上げた。夕日が当たってテオの髪も目も温かい色に染まる。


「好きだ」

「っ!」心臓が大きく動く


「もう、気がつかないことにしない。僕はアリスが好きだよ」

「・・・」

「アリスはまだ、誰のことも『どうしようもないほど好き』ではないと思うから、僕のことをどうしようもないぐらい好きになるまで待つ」

「・・・」

「だから、アリスも僕がアリスを好きだという気持ちから逃げないって約束」


 小指を差し出され、思わず同じように小指を差し出すと、テオの大きい小指にぎゅっと交差するように包まれた。


 絡んだ小指にふっと息を吹きかけられる。夕日に照らされたダストがキラキラと舞う。テオにかかると埃まで輝くのね・・。


「ウイリアムみたいに勝手にキスしたりしないよ。だけど・・」

「だけど?」


「大きい声じゃ言えないから耳を貸して」

「うん?」


 小指を包まれたままなので、出窓からおりて同じ高さで耳を寄せる。私の後頭部にテオの大きな手が添えられたと思ったら


「好きだよ」耳元に直接響く声に呼吸が止まった。



「僕がアリスを好きだと思い知らせてあげる」


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