家出じゃない、旅立ち
運転してるカッパは
「満タン充填」
「7800アント$です」
「払うのが面倒、猿が払うのが真理」
「和尚」
「なんです、猿」
「俺は縫いぐるみです」
「知ってます」
「金持ってないです」
「猿がなんとかするのが真理」
「ワレー、この方を誰だと思ってる、前アント女王、レージア上皇のご子女様であらされるぞ頭が高い、」
豚はリボルバー式水爆弾を構えてます
アルバイトの火星人店員は悲鳴上げて逃げる
「何だ、払うつもりだったのに店員が居ないから払えない」
「カッパ、行け」
カッパは猛ダッシュ
アント女王レージアと地球人山田氏の種からの100人の子供の66女玄奘和尚マヤ
100人同時に産まれるが、33女メーラと一概念性双生児として産まれる。
幼少の頃、アルバイトとして、新聞配達、牛乳配達、ポスティング、老人向け弁当配達を一度に掛け持ちしたが、
配達先を一次元で結び、しかも、母親からの手づくり縫いぐるみ、猿、豚、カッパに仕分けさせて発送業務させ、本人は一歩も外に出る事なく手を煩わす事なく配達したと言う。
こうして儲けたお金を全て仮想通貨にぶっ込み、
6歳の成人(アント星人は戦闘星人の為発育は異常に速い)の時には結構な貯金額であった
彼女はその貯金でGTRを購入、ガンダーラ文明に真理を求めに行くと縫いぐるみの猿、豚、カッパを連れて家出じゃない旅立ちした。
アント女王レージアは、一番成長が速く、卓抜した戦闘力はないが真面目で統治力のある長女プロメに女王として職を押し付け、
自身は上皇女王として名誉職に退いて、山田氏の主婦業を始めた。
上皇レージアは趣味の裁縫で縫いぐるみを子供達に与えたが、人気の無かった、猿、豚、カッパをなぜか玄奘和尚マヤが気に入り譲り受けた。
猿、豚、カッパは多少作りが雑で、その為、粗暴、暴力的であったが、本来ならレージアにより分解されて別の縫いぐるみにされるのを、玄奘和尚マヤに助けられたのを恩義に感じて以後理不尽なぐらい主人に仕えるのであった
クォーク発電と宇宙ガス燃焼エンジンのハイブリッドカーであるGTR
途中で宇宙ガスステーションでガス補充しなければ進まない、初めての真理を玄奘和尚マヤは知る。
宇宙中に同様のガス補充未払事件が多発してる。
母親レージアは娘が真理を持ち帰ってくる筈と信じて、未払い分を払う。
山田氏も宇宙ワープゾーン架設、舗装と修繕、停止線線引業を営んでるので娘の悪行で商売を傷つけたくない。
燃費の悪い娘GTRの為に朝から晩までワープゾーンで停止線引いてる。
ガス代だけではない、
玄奘和尚マヤは半日もGTRに乗ってると、
疲れてシャワー浴びて眠りたくなるのは真理。
しかし、ホテルの予約などしてない。
「猿、何処か泊まれる処に車行かせなさい。」
猿はカッパにエウロパロイヤルホテルに向かわせます。
エウロパロイヤルホテルのフロントは
「お客様、只今満室です。」
「師匠、部屋空いてないです」
「私は此処から一歩も動きたくないのは真理、そして恐らくフロントは先払い要求するのは真理、猿が払うのが真理」
「和尚」
「なんです、猿」
「俺は縫いぐるみです」
「知ってます」
玄奘和尚マヤは旅っていうのは案外お金かかる真理を知ります。
自身の口座の金額がGTR購入時みたいにどかーんと減るのが精神的に耐えられない。
あんな世界が終わるような悲しみを受けたくない
猿はフロントに
「この方を誰だと思ってる…最上階用意しろ」
フロントは狼狽えながら、
「丁度今空きました、料金は22万アント$です、前払いとなってます。」
「はーっ? まだ泊まりもしてないのに金とるのか!随分阿漕な商売だな、」
豚は、リボルバー式水爆弾を構える。
「ひぇー」
フロントは、鍵渡す、
当然、本部に連絡、レージア上皇子女は間違いないので、宇宙警察に通報控えるが、
22万アント$請求書は山田氏へ
玄奘和尚マヤとて完全にバカではない。
レージア母さんはアントから距離置いてるからアントの国庫からは引き出せない、
恐らく父さんが一生懸命白線引いてガス代や宿泊代払ってくれてるのが真理。
豚とカッパには理解出来ないが、割と数字に強い猿は、山田氏の苦労が想像できる。
「山田の親父さん、何本停止線引いたら払えるやら…」
次の目的地三現商店街過ぎたら外宇宙にでる。外宇宙ではお母様の威光が光らないばかりかトラブルの原因にもなりそう。
エウロパで稼いだ方が良さそうだ、
衛星エウロパ、木星ガス採掘労働者が住み着きかつては栄えたが、
今はブラックホールジェット発電やクォーク発電が主流となり木星ガスの需要が減り寂れてる。
エウロパロイヤルホテル周辺はまだエウロパ通天閣を中心に美術館や百貨店などで賑わってるが、
南方向、アンモニアの香ばしい区画へと向かうと、1夜センターや宇宙バカラ賭博場のあるドヤ街に
至る。
玄奘和尚マヤはエウロパ美術館の奈良京都仏像展のお土産、
母には真珠の首飾り(模造品)、
父親には狸の置物、
1概念性双生児のメーラには玄奘和尚マヤが千手観音が欲しさにガチャ回した外れ、
ほかの姉妹には酢昆布を送る。
これらお土産は自身の口座から購入した。
減った口座を確認して、玄奘和尚マヤは猿に言う。
「おじさんに若い女性が声をかけ、おじさんが連れて行かれた先でチンピラが因縁付けて金を奪う事件が多いらしいです。私は胸が痛みます。このようなことに巻き込まれないように、おじさんに真理を教え諭さなくてはならないです、その為におじさんからお金を巻き上げなくてはならないのです。」
「ほんと、嘆かわしいですよねって…って和尚それは…」
猿はちょっと、和尚がなにを言ってるのか理解出来ないでしたが
和尚がカッパの頭にハンカチを被せ、女の格好させてるの見てだいたい察した。
カッパは皿を隠して、暗がりではほっそりとして可憐な娘にみえないこともない。
カッパは訳分からないが、
「立ったまま動かない真理、カッパだとバレる真理」
可憐なカッパにおじさんが
「お嬢ちゃんこんな処で何してるの、君みたいな真面目そうな娘が来る場所じゃないよ」
「ワレー、俺の女になに手出してるんじゃ、」
「嫁と娘に知られたら悲しむぞ」
豚がリボルバー式水爆弾構える。
おじさんは財布ごと差し出す。
玄奘和尚マヤ一行は真面目なおじさんに的を絞り、散々儲けたが、
ドヤ街エウロパを仕切ってる田端組の知れる処となる
暗黒文明系田端組は、無料の焼きそばの炊き出しで労働者や困窮者を援助したり、日雇いの仕事を斡旋する
また、無料ホルモン焼きで労働者や困窮者を釣り中の部屋で宇宙競アリなどのノミ行為で金を巻き上げたり、借金させて戸籍を奪ったり、闇バイトに引き入れたりする外宇宙マフィアを締め上げる。
街の治安に協力する見返りにエウロパ当局から闇バカラ賭博を黙認されてる、
月一回、ドヤ街には相応しくないめっちゃデカい建物の田端組ビルに宇宙中からセレブがやってくる。
一晩で小さな文明の国家予算ぐらいの金がバカラ場に舞うと言われてる。
田端組にとっても、レージアとのトラブルは避けたい。
かつてレージア1人に田端組が次元無しすなわち無にされかけた。
表の社会と裏の社会の両方に繋がりあるメーラが田端組と話を付け、
脅し取った金は巻き上げられたが、
木星の底で金属片にならなくて済んだ。
「お嬢さん、街から出ていくんだ、二度目はないよ」
田端組幹部は静かに言う
「猿」
「はい、なんでしょ」
「非合法就労は命が幾ら有っても足りない真理」
「ですね」
「猿が真面目に働いて稼ぐのが真理」
「和尚」
「なんです、猿」
「俺は縫いぐるみです、雇ってくれません」
「不平等な差別社会の真理」
彼等に明日はない的な旅だった。




