第一章11 〈革命軍第五支部〉
<一か月前>
「……どうですか、捜索は、」と男は、少女に声をかけた。「大丈夫ですよ、この私にまかせてください、″十二血族″の一対 天音立夏に……」
帝国が、反抗勢力の重要拠点の制圧が早かった理由の一つにこの少女の″力″が関係する。
天音立夏は、″全探知″(ワールドシーカー)と言う能力を持っており、″全てを視る事″ができる。相手の強さ、相手の行動、……etc,
彼女の目で見た物は瞬時に送られ、彼女の指示通りに作られた作戦によって壊滅した。
「君が、見つけられないという事は、帝国にいない」と言う事ですか?
「……んー-そう言うのと違うんだよな、上手く言えないけど、でフブキさんが、そこまでして探してる、この六人は何をしたんですか?もしかして……″7″レベルですか?「お前は知らなくていい」「なんで、……どうして?七武帝・氷河帝・雪村フブキさん、逆にそこまで隠されると気になっちゃうなぁ……」「フルネームで呼ばれたの何年ぶりだろう。」と言って雪村は、「いつか分かるさ、……」と濁した。
<一か月後>・第五島
「……ハァ、」とため息を吐いて、「ここ快適だなぁ」と声がつい漏れた、それを聞いた竜が「それは、よかった。」と話しかけてきた。
ここ革命軍・第五支部・第三アジト、第五支部と言うのは第五島に作った支部だかららしい。
第三アジトは地上三階、地下七階の十階構成になっている。
三階~一階・武装階
四階~五階・武器庫※脱出口が四階と五階にある。
六階~七階・寝床
地下一階~三階・脱出用トンネルと地上部が破壊された場合の地下 拠点のため大きくなっている。
完璧の二文字以外見つからない程良くできたアジトだと思う、
だからこんなに安心していられるんだろう。その日までは……
<午後>
昼食後 竜は俺に対し、重い口を開いた。「我々の敵、帝国について話しておきたい事がある。これから戦う敵なのだから……そう言って」話し始めた。
「二十年前……帝国は、古き民 天月達によって創られた。」と″全知の書と呼ばれるこの世界の有史以降の全記録が載っている書物の前文を話した。




