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午後3時半からの冒険  作者: Sugarei
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お化け屋敷


「兄さん、離れて!」

手を盲目に振り回し大声で叫び出したわたしは自分の部屋で目を覚めた。

何?!悪夢?赤彦さんが助けてくれたのか?

パジャマのまままっすぐに赤彦さんの部屋に向かった。ドアは半分開いて、その隙間から背中を向けている赤彦さんはタンカーを抜けるのを目に映った。服変えしの途中と思ったわたしはまた改めて来ると戻る時、赤彦さんは振り返って裸の上半身はわたしの視線に飛び込み、「いい筋肉!」と心に密かに褒めながら口で「ごめんなさい!」と言って、ドアを外から閉めた。

「みどり、どうした?」

赤彦さんは仕度を済ませ、ドアの外で待ってるわたしに笑った。

「えっと、兄さん、歓迎パーティーのことですが…」

「ああ、葵から聞いた、なつみと夏斗を誘いに来たんだね。一緒に行こう。うむ、服のこと心配してるのか?大丈夫ですよ。わたしは用意してあるから。」

頭にボサボサ撫でる手が温かった。

いやいや、わたしは聞きたいのはあのパーティー会場にあったことですよ、赤彦さん。どう切り出していいのかな?そうだ!

「兄さん、彩くんからこれを貰った。」

わたしはフウンを赤彦さんの目の前に突き出した。

「あの子は自分の好物を誰にあげるのは滅多にないと思うが、よっほとみどりのこと好かんでるじゃないかな。」

赤彦さんはフウンの頰に指で軽くついた。フウンが一瞬な小刻みに震えたを感じたのはわたしの気のせいかな?

「兄さんはあの子達のこと好き?」

「何、いきなり?それは好きですよ、わたしの大事な弟と妹ですから。でも、みどりが一番好き。」

なんなの、この会話。つまり、今はまた仲良し兄弟ですね。

「みどり、今日は兄さんが用事がある、食事の用意はしなくていいと葵に伝えて。」

「うん。」

この様子じゃ、赤彦さんは憶えていないと思うが、自分で手掛かりを探すしかないか。

部屋に戻り、服の選択に悩んでる時、頭の中に声が響いた。

「瑩さん…」

「ゆきみさん、どこに行ったんだよ。呼び掛けても返事はないし、何があったと心配したよ。」

「ごめんね。わたしもわからないが。一時的、ぼやけている気がしますが、今やっと目覚めた。」

「ちょっと話したいことがある。」

そこで、なつみさんと夏斗くんに誘われパーティーへ行くことや夢にあったことをゆきみさんに話した。

「ゆきみさんも言ったことがあったね、日瑠間家は執事や双子がいませんって。」

「瑩さん、先の話で、夢じゃないという可能性もありますね。」

「赤彦さんと双子の会話から、もしかして私たちはループしてるかも思ったが、なんで今度わたしは記憶があるのかな?」

「何か特別なことがあった?」

「知らないよ。何回経験したのも分からないし。無意識で前回と違う選択をできるかな?」

目を回すと静かに枕元に伏せてるフウンを視線に入った。

「そうだ、フウンも連れて行った。もしかして前回だけのこと?パーティーに行くのに、キーホルダーをベルトに掛けるのはおかしくない?あーーまさか、フウンが自分でついて来たのか?いやいや、わたしが気づかないはずがなかった。……はあ〜〜わからない……」

「また時間があるでしょ?少しつづ調査したらどうですか?」

「ですよね。葵さんのことも気になるし、双子のことも調べたいし、赤彦さんの後をつけたい!」

「最後のはおやめてを勧めたい、あか兄は異能者ですぐ見破れると思いますよ。」

「でも、あの時、赤彦さんに何があったのはものすごく気になるもん。もし、彼も…」

「だから、パーティーの前にできるだけ手掛かりを集める必要があるじゃないか?」

「そうですね。」

素早く仕度を済ませ。赤彦さんはもう家を出ていた。じゃ、双子か葵さんから行くしかないね。

ちょっとその時、唯ちゃんが部屋から出て来た。

「おはよう、みどりん!」

「唯ちゃん、おはよう!」

「朝は廊下でおはようなんて……もういい、早く行こう。」

彩くんの部屋のドアが開ける同時につれない声が伝って来た。

「うん。行こう行こう。」

唯ちゃんは嬉しそうに頷いた。

そういえば、二人も今日はお揃いの服が着てる。唯ちゃんは薄ピンクのジャケットに白いスカット、彩くんは青いジャケットに白いズボン、一目で同じディザイナーからと分かる。

「今日は何かイベントあるのか?お揃いの服いいね。」

「お化け屋敷に行く、今日は特別開設なんだ。」

「こいつが逸れた場合は、お揃いの服で見つけやすいって。」

双子が同時に言った。唯ちゃんは嬉しそうですが、彩くんは照れくさい顔だった。可愛い!

お化け屋敷、わたしも行きたいなってダメダメ、手掛かりを探す方が大事だ。葵さんのことも気になるし。

「みどりんも行きたい?」

唯ちゃんはわたしの手を握ってニヤニヤ聞いた。彩くんもわたしに視線を向け返事を待っていた。

どうしてあの夢あるいはループの中で双子はわたしを殺そうとしたか、もしもっと一緒にいたら、何かが分かるかも知れない。ここで流れに乗せるか。

「いいの?行く行く!」

「なに興奮してんの、おれたちより年上なのに、中身はガキか?」

彩くんはぶつぶつつっこみながら先頭を取った。

「遊園地とかじゃなくて、臨時的に作ったお化け屋敷ですか?」

唯ちゃんと彩くんの説明を聞いてちょっと驚いた。

開催地に着いたと周りは結構混んでいました。行列に並べ、視線を回しながらそこである人の背中姿を発見しました。

赤彦さんじゃないか?目を擦りながらもう一度確認した、間違いない。どうしよう?双子が気付いていないらしが、声を掛けようとした、もし任務執行中ならまずいじゃないかな?悩む内、その姿は入り口で消えた。

すぐ私たちの番になった。お化け屋敷の中で会えたら、声を掛けようと決めた。

見かけに違って中は結構大きかった。幾つのテントで組み合わせたお化け屋敷はずなのに、中から広さと高さは想像を遥かに超えた。目視錯覚でこんな効果ができるのかな?小さな違和感を保ちながらも先の姿を捜していた。

偶には突然現れる人工お化けは周りの人たちの悲鳴を喚起して。実はわたしもお化けなんか興味があるが怖かったけど、なぜか全然落ち着いた体勢でやり過ごした。すぐそばの双子もあんまり怖がる様子を見せなかった。

曲がり角でヴァンパイヤ姿をしたスタッフが何か配っているのを遠くに見た途端、彩くんは唯ちゃんに声を掛けたのを聞こえた。

「あれは限定グーズだ!早く行こう!」

双子は足を早めた、わたしも歩幅を大きめにし追わようとする時、ずっと捜していた姿は目に入った。そこでいたずら心に負け、こっそりその人の後ろに近づく、「兄さん」と小さく呟いた。だが、その人に触れる前に、襟元に掴まれ、彼の真正面に引かされ、腕を牽制された。一連の動作は瞬き間で完成し、腕から激痛を伝わって来た。あやういどこ悲鳴と涙が同時に出ようとした、突然腕の拘束を解かれた。

「みどり!」

「兄さん、 武力値高いのはいいですが、妹と言う相手に少し手加減したらどうですか、腕が折れると思ったよ。」

痛みはまだ治らない腕を触れながら適当に言った。

返事は来るのは何秒遅れた。

「こめん、痛かった?」

赤彦さんの擦れる声に頭を上げ、ちょっと申し訳なさそうな視線とぶつけ合った。

別に責めたいわけじゃないが、頭なしセリフに少し後悔した。

「大丈夫です。兄さんはあんまり気にしないて。わたしは彩くんや唯ちゃんとここに来た、兄さんはどうしてここに?」

「調べ物があって、手掛かりが見つからなくてイライラしてたどこです。」

赤彦さんは苦笑いしながら言った。

なんか今日の赤彦さんは変ですね、少し荒っぽい感じ?普段なら、もっと優しくて冷静なはずだ。どうしたのかな?

「瑩さん、双子を止めて!早く!」

ゆきみさんの叫び声が突然脳に響いた。わたしは小さく震えだした。

「みどり、どうした ?」

赤彦さんは緊張そうにわたしを見つめていた。

「えっと…武者震い!」

……ゆきみさんの言葉の続きを聴きながらまたデタラメを言った。

「あのキャンディ、見覚えがあり過ぎ、もしループを起こしたら…」

慌てで双子の方向へ目をやった。手の平を開けスタッフからキャンディを受け取る双子は視線に止まった。それはまさに集会で赤彦さんに見せた3つも消えた例のキャンディだった。

「遅かったか…」

本当に消え入りそうな声で呟いた赤彦さんのセリフは耳に取られた。どういう意味?こうなるのは知っていたのか?止めるために来たのか?まさか私たちは既にループにいった?赤彦さんはそれを止めようとした?

「やあ、赤彦、兄貴失格だな。可愛い弟や妹が目の前であの忌々しいキャンディにやられ、手も足も出てこられないじゃ。」

後ろから飄々に軽いセリフを漂って来た。これ、振り替えせずとも加久良さんと断定できる。

「加久良、遅い!」

「悪りい。でもみどりちゃんも来るなんて聞いてないぞ。」

加久良さんはわたしのカバンに掛かれたフウンを一瞥してニヤニヤ言った。

「みどりはあの子たちと一緒に来た。」

「なんだ、この前と違うな、どうする?」

二人の視線を受けながら、もしかして加久良さんもループのこと知ってたかと思った。ここで白状して方がいいかな?もし赤彦さんはわたしを家に送るとか言いだしたら…

「みどり…」

「わたし、兄さんと一緒にいたい!」

同時に出た言葉で一瞬の沈黙を募って来たが、加久良さんの声で直ぐ破れた。

「いいね!シスコンにブロコン、よし、みんなで遊びましょう!」

両腕をそれぞれ赤彦さんとわたしの肩に乗せて、加久良さんはわたしたちを前に促した。

「加久良…」

「大事なものはそばで守れ、赤彦。」

赤彦さんは何を言おうとしたが、やがて軽いため息で黙認した。

「ほら、双子を確保してこい!」

赤彦さんを前に押して、加久良さんはわたしと一緒、囲まわれたスタッフに距離を取ってたち止まった。

「みどり、加久良から離れないてね。」

わたしを頷いたのを見て、赤彦さんは人混みの中に消えた。

「みどりちゃん、もしかして、二週目?」

まあ、この人の前ではお装いなんていらないですね。

「夢とかループとかよく分からないが、先彩と唯がキャンディを貰ったことでほぼ断定出来るんだ。加久良さんはどういう状況なの?」

「楽羽は行方不明で、こっちは何か手掛かりがあるかと思って来たが……」

「楽羽も両方に行ったに来たり出来る?」

「分からない、でもあっちにいないのはほぼ確認。」

「それ、フウンっていうやつ?」

加久良さんは目でキーホルダーを示した。

「うん。あなたの手作りじゃなかった?懐かしいでしょ。」

「ああ。」

加久良さんはフウンの小さい頭に撫でいた。

「加久良さん、赤彦さんは何回もループしたと思いますが、わたしやっばり…」

「そうか、赤彦が一人で苦しむのは見てられないんだ。」

加久良さんはわかりますよっという表情で何回も頷いた。

「本当のことを言ったらどうだ?」

「ああ?!」

「今、みどりちゃんもこっちのメンバーだな。異変に気付いてもおかしくないでだろ。赤彦はお前に危険から守りたかった、もしお前は自ら前を出て彼と共に対応出来る意志が示すと、彼は拒絶するとは思えないね。」

加久良さんも真面にはなせるんだ。ちょっとそれはいいかもっと言おうと、加久良さんはボカンな顔になって、小さく「あ」の発音を聞かさ

れた。

わたしもその視線に追って振り返ると、また意外な人が現れた。

「楽羽!」

声が出た途端、カバンから何かが急に楽羽の方向へ目掛けて飛んて行った。楽羽は迅速かつ正確にそれを両手で受け止めた。

「フウン、久振り…でもないか。元気そうでよかった。」

反応遅れたわたしはよく理解した、フウンが楽羽に飛び出したのか。

楽羽の後ろに赤彦さんと双子がこちに向けて歩いて来た。

「そのキーホルダー、こいつにあげたの?って言うか誰?」

彩くんは楽羽の手の中一瞥し、口を尖らせて不満そうに呟いた。

「そいつはみどりちゃんの元カレ、いいや、今カレ?」

加久良さんは人畜無害の顔でいたずらした。

赤彦さんは無言なまま楽羽に視線を投げた。加久良さん、何の冗談ですか、もう……

「はははは、余裕ないな、赤彦、かなり動揺した?嘘だよ。こいつはぼくの大親友さ。」

いつも間にか楽羽のそばまで行って、片手で彼の肩に乗せた加久良さんは白状した。

赤彦さんはもう一度フウンと楽羽に視線を向け、礼儀よく挨拶した。

「はじめまして、赤彦と言います。そのキーホルダーはあなたのものですか、前にどこかで会ったことがありません?」

楽羽が口を開く前に、加久良さんの声が響いた。

「赤彦、口説くんなよ。このキーホルダーはぼくの手作りなんだ、随分前だけど。」

「加久良、きみ…」

その時、もともと微弱な光が突然に消え、闇は挨拶もなく降りて来た。 わたしはみんなとちょっと離れた所に立っているのは思い出し、声を出す前に暗黒に手を伸ばした。誰かわたしの手を握った、暖かくて大きな手。

「みどり、わたしはここにいる。」

赤彦さんの声でした。わたしから一番離れてるはずなのに…

「うん、大丈夫です、兄さん。」

わたしも軽くてを握り返した。

「クソ、懐中電燈全然反応ないじゃ!」

彩くんの舌打ちに紛れたセリフを聞いて安心した、双子はまだまともだ。

「彩、唯、わたしの側から離れないてね。」

「うん、赤にい、手を繋いてもいいの?」

「もちろん。」

「彩くん、わたし達も手を繋ごう。」

「何だよ、暗いのは怖いならそう言えよ。」

拒絶されたと思った瞬間、暖かくて小さい手がわたしの手の平に潜って来た。不器用そうに少し震えてたその手を包み込んだ。わが弟は本当に素直じゃない子、でも、可愛い!

「みどりん、飴、食う?」

「えーああ、ありがとう。」

反射的に唯ちゃんの模索な手から差し出した飴を受け取った。

「瑩さん、それは例のキャンディです。」

脳内ゆきみさんの声が響いた。

「うん、以前ゆきみさんが言ったことあるよね。ループを起こすでしょ。」

「みどり、そのキャンディを渡して。」

闇の中に赤彦さんの静かな声が耳元に入った。

「兄さん?」

「なんだ、赤にいが欲しかったら、おれのあげようか?」

「みどりのが欲しい。」

「はあ!?おなじ飴だろう!」

……

「ゆきみさん、キャンディが二つを持つと、どうなります?」

「分からない、ごめんね。」

どうしようかな?赤彦さんはみどりを守りたかった、だからそのキャンディを回収しようとした。ちょっと待ってよ、何か閃いた…

「ゆきみさん、このキャンディを持つと、不吉な事とループが起こるですよね。二週目に入っても、キャンディは持ち主の手元にいるはず、そうだろ?」

「そうです。」

でも、集会で赤彦さんは三つのキャンディが消えたっと言った。もし先回彩くんと唯ちゃんは持ち主ら、今も持ってるはず。なら、このイベントで配られたキャンディも数えると四つになるじゃん?まさか、彩くんと唯ちゃんはこのキャンディに無関係なのか?

「みどり」

赤彦さんの呼び声で思考から抜け出した。わたしもメンバーの一人だから、赤彦さんと共に対応すべきだ。

「兄さん、これは例のキャンディですね。安全圏の中守られるだけは嫌なんだよ。前回のようにならないために、わたしも力になりたいのです。」

「覚えているのか、みどり?」

「ううん、兄さんと森にいた事、雷、彩くんと唯ちゃん、ごく一部だけ。」

「そうか。守れなくてごめんね。」

「みどりん、赤にい、何言ってるの?いつ森に行ったの?」

「そうそう。赤にいはひどい!遊びに行ってもみどりだけ連れてくなんて!」

「君たちは少し休もう。」

言葉の終わりに、双子の静かな寝息が微かに聞こえた。

「兄さん、寝かせた?催眠?」

「少々違うが、これでちゃんと話せるんだ。」

「どうしてこの子達がわたしを殺そうとしたのかな?」

「みどりのせいじゃない。彩と唯は操られた。」

「そうだ!兄さん、彩くんのキャンディを回収しよう。」

「大丈夫です。彩が持ったのは普通のキャンディだった。」

「ああ、そうですか。こんな多くの中に一つだけは本物ですか。って、たまたま唯に配られたとおもえないが。」

「さすが我が妹、もっと早くメンバーにいれたらよかったのにな。」

「兄さんの嘘つき、ずっと温室の中で育てて欲しいと思ってるでしょ?わたしは本気で手伝いから、だから出来る事があれば言ってください。」

温かい手がわたしの頭をポンポンした。

「君はいつみどりとして蘇った?」

「ーー何言ってるの、兄さん?」

「知ってるんだ、君はみどりじゃない事。みどりはもういないんだ、ずっと昔から。君は初めてじゃない、前も何人の『みどり』を送り出した。今回は私情が挟まったことで、少しタイミングを逸れた。幸いなことに、まだ間に合う。兄さんと呼んでくれて、言ったことを信じてくれて、ありがとう。こんな繰り返しはもうさせない、元通りの世界に送ってあげる。さよなら……」

温かい胸に抱かれて、言葉の意味を理解する前に意識を手放した。






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