親友の再会
目の前にいる楽羽は両手と両足はロープに縛られ、Xの字になっていた。
「なんで縛れるの?」という問い掛けはのどから飛びろうとする時、加久良さんに一歩早く取られた。
「それは本当に仕方か無いことです。こうして縛らないと、周りの人は襲われるのです。」
……?蛍ちゃんの言ってる意味分からなくて楽羽を見つめると、一つ気付いたことがあった。彼の周りにごく薄い靄が浮かんでいる、まるで外界から守るために、その靄は彼の輪郭を細かく包んでいた。
靄!?そうだ!楽羽と一緒に彼の親友の手掛かりを探しに行く村でたしか彼はその靄について話したな。あの時、楽羽は自分がお化けとか見える
と言った。正直、お化けとか、霊とか、わたしは霊感がないし、見えないが、否定することもできない。だから、そこですんなりと楽羽の言うことを納得した。いま思えば、不運を喰いつくすキーホルダーは本物なら、楽羽はその時既にそれを知っていたか?さらに、その関節人形にフウンという名を付けてた。まあ、その村で屋敷から出た直ぐ変な天候変化で、あの雷のせいでわたしはの考えも停止した。楽羽はフウンのお陰で救われたと言ったな……って、どういうこと?フウンはわたしを救った?…いやいやいや、なんでわたしの世界にいるフウンはこの本に来たの、なんで楽羽まで来たの?もし楽羽はフウンが連れて来たのなら…
そこで一時思考を停止、楽羽の顔に目を向けた。ああ、目が合った。楽羽は口角が小さく曲げ上げ、すぐほかの人に目を移った。
えっと、わたしのことを認識できたのかな?もし楽羽も茶会経由で来たのなら、そのハロウイーンのルートを選択すれば、来る前の記憶が残っていたはず…でも、写真の中も楽羽のままなのはちょっと…なんか加久良さんと同じ状況ですね。やっばり分からないな…
「おろすぞ。」
その言葉と同時に、加久良さんは当たり前のように縛り上げた楽羽の傍に歩いて、そのロープに右手を掛けた。
「何をするの、加久良?」
加久良さんの行動に驚いた冬弥さんは止めようと彼の左腕を掴んだ。
わああ、どうしよう?楽羽はそのままではかわいそう、でも何も説明せずでは解放くれそうもない。このままでは冬弥さんまで敵に回れたら…
加久良さんはロープに掛けた右手を戻し、冬弥さんも彼の左腕に掴んだ手を解けた。
ああ、よかった。穏便に行こうよ、加久良さん、穏便に、揉めことになったらもっと厄介ですよ。
「これはぼくが悪いですね。まあ、先写真を見せる時は言おうとしたが、確信したいのさ、実に見ると、やっと言えるよ。こいつは、ぼくのガキ頃の親友さ、こんな有様になって、見てられないよ。もし周りに被害をなすことの恐れがあれば、ぼくがこいつを身離れずに見張るから。いいかな?」
加久良さんと冬弥さんは暫く睨み合った。結局、冬弥さんはため息一つで頷いた。蛍ちゃんもリーダの決定に従いと同意した。
加久良さんは楽羽を解放してる間に、わたしは冬弥さんの傍に寄って聞いた。
「いいのですか?不運を喰い尽くすキーホルダーの持ち主ですよ。」
「まあ、正直、ぼくはずっと警戒しているよ。加久良はそう言ったので、しょうがないさ。」
「加久良さんのことを随分信頼しているね。」
「そうですよ。ぼくは加久良を一番の親友と思ってるのに、向こうはそうでもないらしいが。」
わざと声を大きくした冬弥さんは悪戯っぽく笑った。
「聞こえてるぞ、冬弥!悪かったな、いつもぼくのわがままに付き合わせて。」
「その代わり、ちゃんと見張ってよ。もし何がしようとしたら、いくら加久良の親友でも許さないぞ。もちろん、任務の邪魔も承知しないからな。」
「はい、はい、リーダ。」
大丈夫だと思うよ、冬弥さん。わたしも楽羽の友人ですから。心の中でこっそり呟いた。
冬弥さんと蛍ちゃんは別の話で部屋から出ていた。
「楽羽、どうやってここに来たの?」
「誰ですか?」
「えーーやっばりわたしのこと分からないね。」
「止めてよ、本気に心配してるから、彼女。」
加久良さんは容赦なく楽羽の頭を叩いた。
「わあ、遠慮しないな。」
楽羽は頭を抑えて講義したが、すぐ笑顔を見せ、加久良さんの肩に手を置いて、
「久しぶり、かくちゃん。まさかここに会えるとはな。」と言った。
「ああ、変わっていないな、おまえは。そのかくちゃん、もう止めてよ。」
「いいじゃん、かくちゃんはかくちゃんだから。」
なんかいいな、やっとかくちゃんに会えたよな。よかったね、楽羽。
「瑩にも感謝してるよ。おまえのお陰で、こいつに会えたから。」
「いやいや、わたしは別に何も…えー?ああーーわたしのこと分かるね!」
二人の男性は声を出して笑い合った。
「ちょっと、声高いよ。いま、楽羽は囚われの身ですよ。加久良さんも監視役じゃん。」
「分かってるよ。」
笑いを抑えながら、加久良さんは頷いた。
「じゃ、おれから説明して方がいいかな。おれはフウンと一緒にここに来た。加久良はしらないと思うが、フウンはおまえから貰ったその関節人形のことさ。まあ、不運喰いにとりつかれた前はまた普通のキーホルダーですが…」
そこで、楽羽は不運喰いとの出会いを語った。
「おまえ、ずっとそれを持ってるの?感動しましだぜ。」
いやいやいや、加久良さん、つっこみどこ違うじゃん?
「うん、大事にしてるよ。」
ならどうして不運喰いに憑依されたの?
「って、そのフウンはいまどこにいるの?」
「それは、よく分からないよ。空間断裂のように、それも一瞬のこと、周りは直ぐ自動的に修復し、ただフウンは消えちゃった。散々探したが、見つかなかった。」
楽羽は悔しさを隠せずに言った。
「あの、楽羽の体の周りに白い靄が見えるが、それはもしかしてフウンの力の影響じゃないよね。加久良さんの昔住んだ村に行く時、靄が危険の兆しとか言ってたよね。」
「おれの周辺に靄があるの?」
「そうですよ。ちょっと楽羽の輪郭を描くような形で。自分が見えないの?」
「見えない。」
「え?加久良さんは見えるのか?」
「いや、さっばり。」
「わたししか見えないの?どうして?それより、楽羽に何かよくないことが起こると言うこと?」
「まあ、既に起こったと思うが。」
苦笑いして、当人が答えた。
「ああ、赤彦さんがわいった時、フウンの写真を見たのよ。これは、わたしたちと同じですね。楽羽とフウンもそれぞれふたつの世界にいる。」
困惑な顔した楽羽にわたしたちの状況を簡単に説明し、彼もわたしの推断を賛成した。
「フウンのことはもういいとして、おまえはここに来た経緯について説明してくれ。」
加久良さんはわたしも知りたいことを楽羽に問い投げた。
「経緯も何も、おれもよく分からないよ。それはちょっと瑩と夜おれんちで会う約束があった日、昼間は普通に会社で仕事してるが、仕事場に視線を満ち溢れの靄に奪われ、意識が失う前にフウンを手の中に掴まったが、その時ちょっと午後3時半ごろかな。目が覚めると変な道を通して茶会に辿り、あどなんかよく分からないが、本中に入った。もちろん、フウンも連れてきた、後のことはおまえたちも知ってた。」
「あの、ひとつ確認したいこと、楽羽もその分かれたルートでハロウイーンを選らんだですね?」
「そうですよ。そこで結構迷ったが、急に瑩を思い浮かんで、ハロウイーンを選んだ。」
「なんでわたしはハロウイーンと関連するの?」
「なんどなく呼ばれた感じさ。まあ、いまここで会うことをちゃんと証明した。」
「って、茶会の人達を覚えてますか?」
「もちろん、美人もいるし、個性的な人もいるから、忘れないよ。」
「どうして楽羽は自分のままなのか?」
楽羽は質問の意味を直ぐ理解できず、頭を小さく傾いて天井を見つめた。
「ああ!それか?先も言おうとしたか、タイミングがつかまらくて、瑩はいいキャラもらったな、外見だけなら、おれのタイプだぜ。」
にっと笑いかけた楽羽に向け、ため息ひとつした。なんか加久良さんがいるせいか、随分爽やかになって気がするな。
「それは止めといて方がいいよ、さき出ていたイケメンはこの子の彼氏なのさ。いまのは聞かれたら、また縛られるかもしれないな。」
加久良さんは楽羽の肩を叩きながら言った。
「ちなみに、この子はみどり、たにんがいる時に呼び間違えるなよ。」
「おう、分かった。」
冬弥さんは蛍ちゃんとの打ち上げを終えると、わたしたちと一緒に帰った。加久良さんは楽羽を自分の家に連れて行った、行く前に真剣な顔で「こいつをちゃんと見張るから」と冬弥さんに判を押した。
「みどり、加久良とその親友といる時、なにを話した?」
二人きりになると、冬弥さんはいきなり質問を出した。
「別にたいしたこと話していないよ。たあいのない世間話程度。やっばり楽羽という人を疑うのか?」
「うん、油断は禁物です。ぼくは赤彦さん程いかにも厳しい状況でも対応できる能力はないから、防ぐことに念を入れたいのさ。」
「チームのリーダとしての責任ですね。わたしも協力するよ、ちゃんと加久良さんを見張るから。」
拳を握り締め、わたしは頷きながら言った。
「それは頼もしいですね。」
冬弥さんは楽しそうに笑い出した。
その後、アジトへ楽羽のことを報告しに行くとつけた冬弥さんは行く前にわたしの御飯の用意もすました。なんと優しい人だろうっと感慨したが、やっばりこの優しさはわたしにではなく、みどりさんに向けるものと知っても、嬉しかった。
夜になっても、冬弥さんはまだ帰っていなっかた。わたしは自分の部屋に戻った。
最近あっちに行く時はいつも夜だった、今日もそうかもしれない。そういえば、以前加久良さんは言ったよね、自分でタイミングをコントロールできるって。わたしもできるようになりたい。
ああーーもし加久良さんはあっちに行ったら、楽羽はどうするのかな?っと考えてる間に、頚につけたネックレスの星のペンダントは柔らかい赤い光を放しだした。
これだ!できた!わたしも自由に二つの世界に行き来できた。




