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午後3時半からの冒険  作者: Sugarei
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すれ違い事実

「……以上。いまいち状況不明な訳。葵さんはどう思います?」

 一気に夢のことを葵さんに打ち明けたわたしは期待を込めて彼の意見を求めた。

 しばらく考えて口を開いた葵さんをじっと見つめた。

「そうですね。わたしは一つ気にすることがありますが……」

「うんうん、やっばりどこかが違和感があるね。どこかしら?」

 わたしもその違和感を掴めようとしたが、葵さんの次の言葉にやる気が引いた。

「もう無月っと呼ばないの?」

 緊張感に馴染んだ神経を緩め始めた、そうか、わたし張り過ぎかも……

「無月さんも冗談を言えるんだ。真面目な顔で言うなよ、もう。人が真剣に相談してるのにーー」

「お菓子をどうぞ、ゆっくり話しましょう。甘いものを食べるとリラックス出来ますね。茶会の時、幸せそうに食べたでしょう。」

 笑顔をこぼれ楽しそうに笑う葵さんはいつの間に用意されたお菓子を指差した。

「分かりますね、無月さん。お菓子大好き!」

 その時、誰かドアをノックする音が聞こえた。

「みどり、起きていますか?入ってもいいかな?」

 赤彦さんの声だ。

「起きていますよ、どうぞ。」

 ちょっといいタイミング、赤彦さんに聞きたいことがある。

「葵に頭痛が起こしたと聞いたが、具合はどう?」

「大丈夫、もう治まっている。心配をお掛けしました。兄さんは外出帰り?」

 スーツ姿の赤彦さんはいかにもエリートな感じ、よく見ると、みどりに似ているね。長い睫毛に優しい目、知的な印象を与えられた。

「うん。本当はみどりにも手伝って欲しいのですが、今は休養の方が大事だ。おや、甘いものを常に控えているのに、太くなるのはもう気にしないの?」

 赤彦さんはわたしの頭を撫でて、悪戯ぽく笑いながら言った。

 みどりはすらりと曲線のいい体型しているから、普段はきっと飲食や鍛えに念に入れたでしょう。

「ああ、ずるいーーみどりだけに用意したね!葵、恨むぞ!」

「みどりん、唯もお菓子食べたい、分けて頂戴❤︎」

 いつの間にか現れた双子は既にお菓子に手を掛けた。

「こら、お前ら騒がしい、みどりは静養中だぞ!」

 彩と唯はお菓子を持って素早く部屋から飛び出した。赤彦さんは声を殺し溜息をついた。

 楽しい家族だな、わたしには兄弟がいないから、こういうのは悪くないと思う。

「みどり、ゆっくり休んでて。」

 部屋を出ようとした赤彦さんをわたしは呼び止めた。

「兄さんはふゆみを知ってる?」

「やっばりそのことでひきずってるな。彼は亡くなってからもう3ヶ月経ちました、時間の流れとともに忘れられると思っていたが、どうやら僕の読み違いですね。みどりは余程彼に惹かれたな。この話また今度にしましょう。」

 切ない声で答えた赤彦さんは振りかえて、悲しい笑顔を見せてドアから消えた。

「みどりさま、お菓子……」

「葵さん、作戦会議開始しましょう!」

 幾分声を高め彼の言葉を遮ったわたしの高揚に負けたように、葵さんは微かに笑いながら頷いた。

「よし!先、赤彦さんの言うことは気になるな。ふゆみさんを知っているよね、しかも彼は既に亡くなった、また3ヶ月かよ。あっちは赤彦さんいない、こっちではふゆみさんがいない……」

「みどりさまの話によりますと、夢の方にわたしの存在も消されたのですね。」

「うむ……パラレルワールドとはちょっと違うな気がする、世界は二つに引き裂かれた、わたしはその繋がりかも……?いやいやいや、意識過剰かな、はは……そっちでふゆみさんとしか話せなかったから、今回行ったら、もっと情報を探りたい。ああ、ふゆみさんの写真あるのかな、将矢さんしか目に映らないから。赤彦さんはあんまり彼の事を触れたくないらしい、彩と唯は何が知ってるかも。機会を伺って聞いて見ましょう。」

「みどりさまは程んと一人で分析していますね、わたしは何か手伝うことがあるのかな?」

 葵さんは子供を見る慈しみに満ちた目で言った言葉に少々拗ねた口調を帯びていた。

「違う違う、これは癖です、独り言。一人で歩く時、何か面白いことが思い出したら、直ぐ声だして笑う。よそから見ると変ですよね。あははは……人目を気にしないつもりだが、一応……はい、葵さん、助言を下さい!」

「今は情報量少ないですね、まず、この家のメンバーから探りましょう。みどりさまの言うことは最もだと思います。わたしからも一つ質問があります、瑩さんに聞きたいのですが、よろしいのですか?」

「ちょっと待って下さい。変身ーー‼︎瑩です、はい、どうぞ!」

「はははは……本当に面白い人ですね。瑩さんのすばにいると楽しくなるね。」

「無月さんもこんな風に声を出して笑えるね、もっと静かで浅い笑みしか浮かべない人と思った。」

「堅苦しい印象を与えられた?」

「いいえ、理性であんまり顔を崩れないイメージかな?無月さんは何が聞きたいの?」

「瑩さんは茶会に来る途中分かれ道に通したはず、そこでどのみちを選んだか知りたいのです。」

「ああ、それね、 クリスマスとハロウィーン、変だと思ったよ…ハロウィーンを選んだけど。」

「どうしてハロウィーンを選んだのですか?」

「ええーそれ、理由いります?ハロウィーンの方が好きよ、誕生日ですし。」

「険しい道を取ったと思わないのですか?」

「見た目からどっちも同じですけど。まあ、風景といえば、険しい道の方がいいかもよ。避けないなら乗り越えよう!うんうん、キャラに合わせるなんで面倒くさい、本性で行きます!バックアップ、無月さ…ああ、いいや、葵さん、お願いします!」

「やれやれ、気まぐれの方ですね。わたしの出来ることなら、遠慮せず言って下さい。」







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