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黎明の魔導姫  作者:
冒険の始まり
15/15

閑話、王族の紋章

浮島の遺構の周囲で、四人は小さなキャンプを張った。

 夜風が吹き、焚き火の炎が揺れる。


 カイルがポケットの小石を弄りながら、ふと口を開いた。

 「そういえば、エリシアの手の紋章……あれ、普通じゃないよな?」


 セラが真剣な顔で頷く。

 「普通じゃないどころか、アーカディア王家の紋章そのものよ。

 あの紋章を持つ者は、代々王族に限られていたの。」


 リアンが穏やかに口を挟む。

 「……王族だとしたら、彼女はどう思うだろうか。

 長く隠されていた血筋を突然知らされたら、恐怖もあるだろう。」


 カイルは笑うが少し考え込んだ顔になる。

 「でもさ、もし本当に王族だったら――俺たち、どうする?」

 セラは魔導書を胸に抱えながら静かに言った。

 「守る。どんな理由であれ、彼女の運命は仲間が支えるべきものよ。

 それに、彼女自身が自覚すれば、王族としても一人の人間としても、強くなれるはず。」


 リアンは微笑む。

 「重要なのは、血筋ではなく、心。

 王族であれ、平民であれ、心が決めた道を共に歩むことが大切です。」


 カイルは焚き火を見つめ、拳を握った。

 「そうだな……俺たちがついてる限り、どんな運命でも、エリシアは一人じゃない。」


 火の揺れる光が、四人の顔を照らす。

 エリシアは黙って手の紋章を見つめる。

 自分が何者なのか、まだ完全にはわからない。

 でも――仲間が自分を信じてくれている、その温かさは確かに胸に届いた。


 小さな夜空の下、四人は笑い、言葉を交わし、

 静かに次の試練への決意を胸に刻んだ。

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