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第4回 【 『異世界』にようこそ [ 塔の頂から天の声が響く ] 知らない世界という違和感 】
「おいおい、大丈夫か?」
「大丈夫、大丈夫」
私に毛布を羽織らせて、一人の青年男性が親身に関わり合おうとしてくれる。
感覚的には知人と言うよりも友人なのかもしれないが、問題は『全く知らない』という事。
とりあえずは『友人A』という存在でしかない……色々と有り難いのに、申し訳ない気分だ。
周囲をみれば、状況は理解できた。
この場所は教会らしく、神父も修道女もいる。
手慣れた手つきで薄赤色の『ぬるぬる』を片付けていた。
『沐浴するように』との事で、教会横を流れる川へ友人Aに支えられて移動する。
澄んだ川の水は『ヒンヤリ』とするが心地良く、全身が清められていく。
日は高いけれど、陽射しは柔らかく、撫でる暖かな風が心地良い。
近くに見える建物は煉瓦造りが多く、明らかに日本と違う。
田舎風の洋式建築と草花香る穏やかな空気感。
これは『ファンタジーゲーム系アトラクション』らしいと理解できた。
『復活』とか言われても、今の記憶は日本の記憶。
その記憶と照合して、世界観が理解できるからゲーム感が凄い。
普通に言葉が通じるし、三頭身でも反応は一般成人で困らないし。
股間のモノが無くても気にならないし、大した問題は無い。
そうだな、何一つ問題は無い。




