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????年××月

 太古の時代。

 世界は混迷を極めていた。

 そこに秩序はなく、悪もなく。

 希望もなく絶望もない。

 まさしく混沌。

 そんな時代に究極の生命体が現れた。

 

 【原初の精霊】

 

 伝説の御伽噺である。



【原初の精霊】は、地上に秩序を生み出した。

 次に富を生み出した。

 富、いわゆる食糧だ。

 そして、教育を始めた。

 こうして人間たちは、徐々に繁栄することとなった。

 しかし、【原初の精霊】は、人間たちを観察し続けた。

 他者を騙した。

 ———見続けた。

 他人を蹴り落した。

 ———見続けた。

 他人を殺した。

 ———見続けた。

 大勢の人間が死ぬ瞬間に歓喜をあげていた。

 ———見続けた。

 【原初の精霊】は、人間の価値を決めかねていた。

 人間は、本当に生きる価値のある生物だろうか。

 他の生物の生存圏を奪うどころか、自種同士で殺し合い騙し合い貶め合う。

 なにより、人間のせいで何体の種族が絶滅したのだろうか。

 生存のためであれば仕方がない。

 だが、そうではなく見栄えのために殺されるのであれば———。

 だからこそ、落胆と失望があった。

 だが、【原初の精霊】も無限に生きられるわけではない。

 しかし、この世界に秩序をもたらす存在がいなければいけない。

 だから。

 

 

 


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