魔法の国ディアドリへ
主人公の闇が見える回です。
前回のダンジョン調査の報告をするために
俺たちは今街道を歩いていた。
「にしても・・・あんたその剣どこで手に入れたのよ?」
帰りの道中にアウレアが聞いてくる。
「それ!私も気になってた!」
ルーブルムが便乗してくる。
俺はどう答えるか悩んでいた。
(『神様からもらったんだ。イェーイ』なんて言って信じてもらえるわけないか・・・)
とりあえず俺は
「岩に刺さっていた」
とすごくありがちな答えを返した。
それを聞いた二人は黙り込む。
(やっぱありきたりすぎたか)
などと不安になっていると
「へぇ〜そうなんだ・・・」
となぜか納得していた。
(いや今ので納得するの?!)
と思っていたら
「そんなこともあるんだね!」
とルーブルムも納得していた。
(お前もかい!!)
とりあえず安心した俺だったが・・・
しばらくしてようやく街が見える。
だがその目前でなぜかモンスターとの大戦闘が行われていた。
(いやなんでぇぇぇぇ!!)
しかもその中にはマスターの姿もあった。
「これは一体どうなっているのよ!!」
アウレアたちも同く驚いていた。
俺たちは今の状況を知るためにマスターの元に行った。
「あら!あなたたち最悪な時に帰ってきてしまったわね!!」
マスターがあいわからずオネェ口調でモンスターを倒しながら出迎えてくれる。
「この状況は一体?」
そう聞くと
「魔族が攻めてきたのよ・・・しかも高位の」
マスターがそう答える。
(高位の悪魔?・・・まさか)
俺は前回のダンジョンのボスを思い出した。
やつは魔獣と呼ばれ高位の悪魔がモンスターに力を与えることで誕生する。
つまり・・・
「魔獣を作り出したやつがここを襲いに来た・・・そういうことね」
アウレアたちも同じ結論に至ったみたいだ。
「ええそうよ。あんたたちがこの街を出発してすぐに奴らが襲ってきたのよ」
そう言ってマスターが奥の方を指差す。
「その元凶さんはあそこにいるわ・・・」
そして今度は俺たちを見て
「あんたたちちょっと行ってきてくれる?」
と笑顔で言ってきた。
すごい無茶ぶりだったが俺は
「わかった・・・」
そう答えた。
実際俺自身もそいつには言いたいことがあった。
俺は最前線に行こうとすると
「私も一緒に行くわ・・・」
アウレアが隣に立ち
「私も〜」
ルーブルムが反対側に立つ。
「私はアルくんの行くところどこまでもついていくからね〜」
ルーブルムが俺を見ながらそう言いてくる。
「かっ勘違いしないでよね!私はダンジョンでの借りを飼い主に返しに行くだけなんだから!!」
と顔を逸らしながらアウレアが言う。
「ハァ〜・・・好きしろ」
俺は剣を構えながら
「その代わり死ぬなよ」
そう言って敵陣に突っ込む。
敵陣には数々モンスターがいた。
街道でいたゴブリンにオークそしてダンジョンで見たアイアンスネーク
他にも変な奴がいたが品種がわかんないから割愛する。
(嘘だろ?!)
そしてようやく悪魔の元にたどり着いた。
そこにはでかい巨体に八本の腕があり山羊の頭をした悪魔がいた。
その悪魔が俺たちに気がつくと
「おまえらかぁぁぁぁ!!俺の可愛いペットを殺したのはぁぁぁぁぁ!!」
そう言って叫んできた。
どうやら俺たちのことを知っているようだった。
「キャア!」
アウレアたちが吹っ飛びそうになる。
「おまえらがダンジョンで倒した魔獣は俺が力を与え可愛がって育てたんだぁぁぁ!!
それをよくもぉぉぉぉぉ!!
おまえらだけは・・・おまえらだけは絶対に許さねぇぇぇぇぇ!!」
怒りを爆発させる悪魔・・・だが
「そりゃあこっちのセリフだぁぁぁぁぁ!!」
そう言って俺は飛び上がり悪魔の顔にパンチを決める。
「グォォォォォ?!」
倒れた悪魔に対し俺はマウントポジションを取って
「テメェがあのクリーチャー生み出したせいでな!」
殴る
「こっちはトラウマになりかけたんだぞ!」
殴る
「おかげさまでウーパールーパーが嫌いになったわぁぁぁ!!」
ひたすら殴る。
「うるせぇぇぇぇぇ!!」
そう言って腕を払う悪魔
それを避けると悪魔が立ち上がり
「殺す!!ぶっ殺す!!」
そう言って息を荒立てている。
俺は剣を構え突っ込む。
「死ね死ね死ね死ね死ね死ねぇぇぇぇ!!」
悪魔が八本の腕で殴打を放つ。
俺はそれを全てかい潜り飛ぶ。
「なにぃ?!」
そのまま悪魔の顔を目掛けて
「止めだぁぁぁぁぁ!!」
剣を突き刺す。
「ギャァァァァァ!!」
叫び声とともに血を吹き出し倒れる悪魔
俺は剣を抜き地面に着地する。
そして倒れた悪魔は光になって消えた。
「勝った・・・の?」
とアウレアが聞いてくる。
俺が鎧を解除し頷く。
「やったぁぁぁ!!」
アウレアは喜び
「アルくんすごいよ〜」
ルーブルムは泣きながら抱きついてくる。
「「「「「ウォォォォォ!!」」」」」
そして後ろから味方の勝利の歓声を上げていた。
こうして悪魔との大戦闘は幕を閉じた。
数日後・・・・・
例の悪魔の件で大事な話があるとマスターに呼ばれ俺たちは
ギルドに向かっていた。
ギルドに着くとすぐにマスターの部屋に案内される。
「いらっしゃい待っていたわよ」
そう言って出迎えてマスターが出迎える。
「早速本題だけど・・・」
そう言ってマスターが一つの紙を取り出し机に広げる。
どうやらそれはこの世界の地図だったらしく
とある場所を指差し
「実はこの国・・・ディアドリの付近でまた新しいダンジョンの目撃情報があったらしいの」
と話す。
「また・・・ですか」
そう答えるとマスターが頷き話を続ける。
「この国は魔法の国と呼ばれ魔法や魔術の研究をしている人がたくさんいる場所なの
だけど・・・その中には呪術の研究をしていて悪魔の類を信仰する輩もいるの
そういった奴がこの前のような悪魔が召喚した可能性もあるの・・・」
俺はそれ聞いて驚いた。
(この世界では悪魔を召喚できるの?!)
確かにルーブルムは自分の眷属であるサキュバスたちを呼び出すことができるが
人間が悪魔を召喚できるとは聞いてなかった。
「なるほど・・・力が欲しいどっかのバカが自分の手に余る悪魔を
召喚しちゃった・・・ってわけね」
アウレアが呆れる。
「おそらく・・・ね」
マスターが濁すように答える。
「何?何か違う理由があるってこと?」
アウレアがそう聞くと
「実は・・・悪魔の目撃情報がないの・・・」
マスターが答える。
「どうゆうこと?」
俺がそう聞くと
「もし悪魔が召喚されたなら存在を維持するために生きてる者の魂が
必要なの・・・だけど誰も悪魔に襲われたって言う報告はおろか
目撃したって言う人すらいなかったの」
それを聞き俺は
「つまり悪魔の可能性は低い・・・と」
そう聞くと
「わからないわ・・・ただ何か嫌な予感がするのよ・・・」
マスターが不安そうに答える。
「わかりました・・・そのダンジョンの調査引き受けます」
俺はそう答える。
「いいの・・・?」
マスターが聞いてくる。
確かにダンジョンができた理由が不確定な上に
この前の戦闘で今のこの街には戦える戦力は激減している。
誰かが行かなくてはならないが
割ける戦力もそうないとなれば俺たちが行くしかない。
その意図を理解して俺行くと決めた。
「ええ・・・その代わり報酬は弾んでくださいね」
そう言って俺たちはマスターの部屋を後にする。
その後すぐに俺たちはディアドリに行く為の準備をする事にした
「ディアドリまでどれくらいあるんだ?」
とアウレアに聞くと
「だいたい馬車で三日くらいかしら」
そう答えられた。
「馬車か・・・どこで手に入る?」
アウレアに馬車の売り場を聞くと
「だったらいい場所を知ってるわ」
そう言って案内してくれた。
「ここよ」
どうやら店に着いたらしい
「いらっしゃい・・・本日はどんなのをご希望で」
と店の主人が聞いてくる。
アウレアに・・・
(もういいよ!!このネタは!!)
とツッコむ。
「えっと・・・馬車を一台とそれを引く為の馬を一頭」
代わりにアウレアが答えるが俺に対し憐れみの視線を送ってくる。
(そんな目で見んでくりゅぇぇぇぇぇぇ)
と心の中で泣いていると
「悪いねぇ・・・馬車は用意できるけど馬の方はちょっと・・・」
と申し訳なさそうに主人が答える。
「じゃあ借りることは?」
とアウレアが聞くと
「悪いねぇ今日は先客がいてねぇ〜」
そう主人が答えると
「よぉ〜馬を借りに来たぜぇ!」
なんかチャラい男が入ってきた。
「あれぇ?なんかすごい可愛い娘いんじゃん!」
そう言ってルーブルムとアウレアに近づく
「ねぇねぇお嬢ちゃん達〜俺とひとっ走り付き合ってよ〜」
と男が言うが
「結構よ!頭を潰してから出直してきなさい」
とアウレアが答え
(てか頭潰したら死ぬよ?)
「そうよ!アルくんを膝に乗せて行くからあんたみたいなのいらないのよ!」
とルーブルムが続く。
(いや誰が膝の上に乗るって言った!!)
すると男が
「アルくん?」
と聞くとルーブルムが足元にいた俺に視線を落とす。
そして同じく俺を見た男が
「はっ!ただのチビじゃん」
と俺に対し言ってはいけない一言を言った。
「おい・・・」
怒った俺が男の足元まで行き短剣を抜いて
「テメェ・・・今なんつった?」
男の股間に当てる。
「ひゃい?!」
男がビビり内股になる。
「テメェ・・・今度俺をチビっつたら××切り落として豚に食わせるぞ」
と俺が脅すと
「す・・・すいませんでしたぁぁぁ!!なんでもするんで許してくださいぃぃぃぃ!!」
男が土下座してくる。
「だったら俺らに馬を譲ってとっとと失せろ・・・」
そう男に言うと
「はいぃぃぃ!わかりましたぁぁぁぁ!!」
そう言って全速力で逃げていった。
俺は振り返り店の主人に
「これで馬を貸してくれるよね!!」
とびっきりの笑顔でいった。
その時この場に居た全員が思った。
(((この人絶対に怒らせちゃダメだ!!)))
と
そうしてようやく馬車を手に入れた俺たちはすぐに出発した。
・・・道中結構いろんな事があったが文字数の都合により割愛します。
(またかよ!!)
三日後・・・
「まだ着かないのか?」
と手綱を握るアウレアに聞くと
「もうそろそろだと思うんだが・・・」
そう言って目を凝らし前を見ていると
「おっ!あれよ!見えてきたわ!」
そう言ってアウレアが目的地を指差す。
「あれが魔法の国・・・ディアドリ!」
俺は新たなる国に胸を躍らせていた。
そこではとんでもない事が行われているとも知らずに・・・
色々と割愛してすいません。
次回、新たなるヒロインと陰謀




