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ただ純粋な、  作者: 横山裕奈
チェス編 第四章
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77 臨時入隊

 私たちは臨時で入隊して、応援に向かう部隊と一緒に行くことになった。それでも面倒だ。フード被ってたら、挨拶なんだから脱げとか。お前らのためだ被ってんの!

 一応夜だけど、基地の中は昼のように明るくて意味はない。

「リークス・ソールだ」

「イアータ・クローバー」

「パーシー・フェリアです。よろしくお願いします」

「ラーフ・コストンです。色々教えてください」

「ナタリー・ノアーラです! 仲よくしてください!」

「リサ・オーテスです。どうぞよろしく」


 リサは本国でお留守番だけどね。一応、挨拶だけでもと。この挨拶が終われば、すぐ出発だ。

 てかさ、みんなごめん。私のせいで、たぶん名前覚えられてないと思う。みんな意識が飛びかかってるから。


『悪魔の瞳』だぞ。

 いやでも、すっげぇ綺麗じゃね?

 なにあの子、整形?

 銀髪だ。

 つーかプロポーションもよくね?


「静粛に!」

 女の声……にしてはちょっと低いな。でも、女だ。肩までのふわふわした赤い髪に、緑色の瞳。背中には大剣。

「私が指揮官のセナ・カーハティ中将だ。普段は第3師団をまとめているが、この作戦に限り臨時で指揮を執る。よろしくね」

 まだ20代後半だろう。なんだろう、この雰囲気。誰かと似てる……? ……ノーラ?


「じゃあ、行くか。全員、この世に残した未練を思い浮かべろ。それに縋って、帰ってこい。……行くぞ!」

 ……この人、出世しそう。もしこの任務が失敗すれば、私はこの人の下で働くことになるのかもしれない。


 船に乗って30分。まだあと1日と半分ある。甲板で外を見ていたら、後ろから足音がした。

「ああ、いたいた。やあ、イアータ」

「……中将」

「堅苦しい呼び方は嫌いだから、セナさんくらいで」

「はぁ」

 敬語を使うべきか否か。なるべく使いたくないなぁ。敬ってないやつに敬語とか。


「チェス。……クイーンらしい、慇懃無礼な態度だね」

「なんだ、知ってるの」

 じゃあ敬語じゃなくていいや。

「ああ。陛下と私の計画だからね。あんたたちチェスは」

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