67 準備中
「全部、私に任せて! みんな、美男美女に仕上げてあげる」
そう言いつつ近づいてくるのは、一般的な髪色の金髪になったイアだ。向こうでも普通らしい。
「リィはどうしようかな。……私の幼なじみ役にしよう! 私が元気な女の子するから、その抑え役で。よろ!」
既に元気だ。……ああ、練習してんのか。
そうして着々と決まっていき、ついに変装の段階になった。……あー、だるい。
「ナタリーは、一生懸命な妹ちゃん。お兄ちゃんはパーシーね。妹になんだかんだ振り回されろ。ナタリーの名前はキャサリン・クレール、パーシーはクライト・クレール」
やや地味な茶髪の兄妹がいた。コンタクトに慣れていない(というか着けられなかった)ナタリーの目の色は、はしばみ色のまま。パーシーは度入りのカラコンで、紫にも見える黒い瞳に。ナタリーの髪は真っ直ぐで、下で2つ結び。パーシーはクセ毛だ。
「ラーフはなんか過去にあったっぽい儚い男子……ふっ」
「ちょっとイア、その設定やめて!? てか笑わないで!」
「リサはきついことも言うけど実は優しい子ね。名前はヴァレッド・ピアーと、コーデリア・ミノハ。ここ2人は、まぁ知り合いだけどベタベタするわけじゃないからね。ベタベタするわけじゃないからね」
「なんで2回……」
「大事なことなので2回言いました。テスト出るよー」
「出ねぇよ、バカ」
ラーフは薄い水色の髪に、神秘的な紫色の瞳。髪は細く、サラサラ。リサはダークブラウンの真っ直ぐな髪に、少し柔らかい金色の瞳だ。髪は短く、肩につかない程度。イアと同じくらいだ。
「で、最後ね。リィがエドワード・ルーパ。私がアリス・ラオン」
俺は真っ直ぐな青色の髪に、青い瞳。イアは腰まで届くウェーブした金髪をポニーテールにしている。目は緑色。普通の女子を目指したらしい。
元気いっぱい、って感じの見た目になっている。
「リィは基本的に真顔でいいよ。リサもね。パーシーとナタリーは……まぁ、いつも通りで」
ここ2人はキャラなんか変えられないから、だろう。
「1週間はこの格好ね。あと、自分でメイクできるようになること! いい?」
出たよ、イアのスパルタ指導。経験済みの俺とラーフは、目を見合わせて苦笑した。




