66 作戦会議はお茶会のついでに
「美味しい、これ」
ふわりと香る、軽やかで甘い香り。
「アッサムのファーストフラッシュ? いいやつ使ったでしょ、リィ」
「お前ホント、紅茶好きだよな。イア。スコーンはラーフとリサが焼いたぞ」
新婚夫婦か。と心の中でツッコミを入れつつ、クロテッドクリームを塗って食べる。あ、美味しい。アッサムに合うねー♪
「で、どうする?」
リィがカップを持ち上げつつそう言う。
「まぁ向こうに行くのは手助けしてくれるから。まだ、行き来は可能だしね」
将来的には不可能になるんだろうけど。
「問題はそうね、まず言語よね。今から勉強っていっても、現地人のフリはできないわ」
言語の壁って高いんだなー。覚えれるっちゃ覚えれるけど、現地の発音ができる人に教えてもらわないと。
「ああ、それならさ」
ラーフが口を開いて、全員の視線が集まる。……訂正。ナタリーはスコーン頬張ってた。
「こらナタリー、頬張るな。行儀悪いだろ」
「ふぉいしいよ、ぱーふぃー」
美味しいよ、パーシー。ですか。はぁ。よかった……ね……。
「……言語学校とか行ってないの? エヴァンジェリンは」
スルーしたよこの人。まぁ正しい判断だと思う。
「どうだっけ……」
『図書館』に向かう。すぐ目の前には赤い絨毯と木の本棚が広がる。エヴァンジェリン……と。あ、これか。
「行ってる」
それだけ喋って、目を開く。
「行ってるね、言語学校。卒業まであと3年」
「よし。……そこに通うか」
「その学校、留学もできるって。6人で行こうか。集団留学です、ってね」
ばらけた方が危険だし。それに、仲よくなれるチャンスを増やすためにも仲間は多い方がいい。
やや雑に終わった作戦会議は、そのままお茶会に移行した。あー紅茶落ち着く。




