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ただ純粋な、  作者: 横山裕奈
チェス編 第四章
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63 幸せになる?

 いつもの部屋に、全員が集められる。チェスだけじゃなく、チビたちも。

 ……養子縁組の話かな。決まったんだね、養親。


「お前たちの家が決まった。今からすべて読み上げる」

 次々に読み上げられるこれからの家を、静かに聞いていた。1人で引き取られたり、2人で引き取られたりだ。

 ケヴィンは、1人でクーチ伯爵家に引き取られる。代々宰相を務める立派な家だ。

 まぁ、この王さまのことだし、役に立たなかったら違う家に宰相をさせるんだろうけど。むしろそっちの方がいいと思う。

 でも、ケヴィンは絶対に、名宰相になるよ。それは間違いない。


「異存はないな」

 チビたちは全員うなずいていた。話の内容を理解できる程度の子はね。

 まだ0歳、1歳の子は、スラムのことなんか忘れてしまうだろう。他の子だって、記憶は薄れ続ける。貴族に引き取られる子ばかりだから、いつかは出会うかもしれない。

 もしかしたら私たちだって、今後の人生によっては会うかもね。ちょっと楽しみだな。


「ねぇ王さま、いつ引き取られるの?」

 私の質問に、王さまは即答する。

「3日後だ」

「この子たちはちゃんと、幸せになる?」

「スラムで培った牙は、貴族になっても役に立つ。幸せになるための道具は既に、全員が持っている。それに、彼らはお前の家族だろう? イアータ。お前が育てた子供など、最強に決まっている」


 ふふ、と笑ったら、リィに髪をぐしゃぐしゃにされた。やめろー!

 睨むように見上げたリィの顔は、少し笑っていた。……え、珍しい。いつも、その顔してればいいのに。優しい顔、してればいいのに。

 ……家族、ねぇ。まぁ、チビは家族だね。ちょっとだけ、寂しくなるなぁ。

里親は一定期間で元の家に戻る子供を預かる親のこと。養親は一生育てる親のことです。

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