3 雇用条件は
「でさ、王さま。雇うなら言うべきことがあるよね」
「ああ……雇用条件か」
「そう、大正解」
「さすがに書類を残すわけにもいかん。口頭で言うがよいな」
「もちろん」
「仕事の際にはこの部屋に呼ぶ。迎えが行くからついてきてくれ」
車で来るのかな。まぁあの辺りは車も珍しくないし大丈夫だね。
「報酬は、依頼1件につき100万ポッド。必要経費は別で支給する」
1ヶ月は孤児院の全員が遊んで暮らせる。いや、それでも余るかな。食べ物、器、服、そうそう布団も。
「当たり前だが、他言無用だ。情報が漏れたら、お前たちを殺す。それと、相手に捕まっても私は一切関与しない」
高額な使い捨て駒ってわけだ、私たちは。まぁ当然? 私たちって戸籍あるのかも怪しいし。
「ただし、標的の死因は融通を利かせる。まぁあまり派手だと無理があるが」
融通が利くならいいか。さくっと銃殺しても、事故とか病気になるわけだ。
「さて、質問は?」
リィが口を開いた。
「殺し方に指定はないんだな」
「ああ。苦しめろとも素早くとも言わん。殺せたらそれで構わん」
そうか、とリィはうなずいた。なるほど、その質問は思いつかなかった。さすがリィ。
「では承諾してくれるな」
私を見てそう言うから、私は肩をすくめて本当のリーダーに視線を向けた。
「ああ。受けよう」
リィが落ち着いた声で言った。
王さま、私の……私たちの頼れるリーダーは、リィなんだ。私はただの、交渉役だよ。
「これからよろしく頼む」
「ああ。よろしく、国王」




