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ただ純粋な、  作者: 横山裕奈
チェス編 第一章
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3 雇用条件は

「でさ、王さま。雇うなら言うべきことがあるよね」

「ああ……雇用条件か」

「そう、大正解」

「さすがに書類を残すわけにもいかん。口頭で言うがよいな」

「もちろん」


「仕事の際にはこの部屋に呼ぶ。迎えが行くからついてきてくれ」

 車で来るのかな。まぁあの辺りは車も珍しくないし大丈夫だね。

「報酬は、依頼1件につき100万ポッド。必要経費は別で支給する」

 1ヶ月は孤児院の全員が遊んで暮らせる。いや、それでも余るかな。食べ物、器、服、そうそう布団も。


「当たり前だが、他言無用だ。情報が漏れたら、お前たちを殺す。それと、相手に捕まっても私は一切関与しない」

 高額な使い捨て駒ってわけだ、私たちは。まぁ当然? 私たちって戸籍あるのかも怪しいし。

「ただし、標的の死因は融通を利かせる。まぁあまり派手だと無理があるが」

 融通が利くならいいか。さくっと銃殺しても、事故とか病気になるわけだ。


「さて、質問は?」

 リィが口を開いた。

「殺し方に指定はないんだな」

「ああ。苦しめろとも素早くとも言わん。殺せたらそれで構わん」

 そうか、とリィはうなずいた。なるほど、その質問は思いつかなかった。さすがリィ。


「では承諾してくれるな」

 私を見てそう言うから、私は肩をすくめて本当のリーダーに視線を向けた。

「ああ。受けよう」

 リィが落ち着いた声で言った。

 王さま、私の……私たちの頼れるリーダーは、リィなんだ。私はただの、交渉役だよ。


「これからよろしく頼む」

「ああ。よろしく、国王」

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