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2度目は和風異世界でニャン生を!  作者: 永月るか
外伝(後日譚とか前日譚)
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12/12

「ねぇ、この世界って和風なのにダンジョンがあるんだね?」

「ねぇ、この世界って和風なのに十三比良坂(ダンジョン)があるんだね?」


 その日も十三比良坂へ向かいながら。花凛が、ふと気づいたように呟いた疑問に、あぁとレオは頷く。


「……そういえば、十三比良坂について説明してなかったね」

「うん」

「俺たちが下っている十三比良坂は、正確には〈猫神之国の十三比良坂〉なんだ」

「……うん」


 猫神之国というのは、花凛たちが住み、あの猫神が司っている国らしい。この世界には十三の国々があり、子神、丑神、寅神……猫神と十二支に縁のある十三の神々が、それぞれの国を支えている。なお十二の神々が支える国々がある大陸と、この猫神之国がある地は海を隔てているらしい。


「各国……十三の国々にあるから十三比良坂。まぁ、魔物が出て危険だから、ほとんどの国で封じられているんだけど」

「そうなんだ」

「猫神之国(俺たちの国)でも神職がいないと入れないようにしてある。で、そんな十三比良坂なんだけど……正体は異界からの介入でね」

「……なるほど? だから異世界ファンタジー風に十三比良坂(ダンジョン)って呼ぶの?」


 首を傾げた花凛にレオは曖昧に笑った。


「……ところで、花凛ちゃんは、だんじょんって十三比良坂を呼ぶよね」

「……うん?」


 辿々しくダンジョンと言ったレオに、花凛はますます首を傾げる。レオが微笑むと、その瞳がゆらりと揺らめいた。レオが神術を使う時の様子に花凛は、ますます首を傾げた。


「十三比良坂(トミヒラサカ)……これで花凛ちゃんにも聞こえるかな?」

「え?」

「……猫神様の加護が過剰すぎたんだろうね。花凛ちゃんには翻訳の加護もついていて、だから俺たちが十三比良坂(トミヒラサカ)って言っても〈だんじょん〉って聞こえるし、花凛ちゃんがダンジョンって言っても俺たちには十三比良坂(トミヒラサカ)って聞こえる」


 驚愕の事実に花凛の目が見開かれた。

 

「そうだったんだ……便利だけど……。……ちょっと不便だね」

「そう?」

「……うん。私の言葉が、勝手に変わっちゃうってことでしょ? ……レオにちゃんと、会えて嬉しいって気持ちを伝えられてるか心配」

「……そうだね。……良ければ、俺から猫神様に伝えようか?」


 花凛は少しだけ悩んだ後、頷いた。


「うん。レオの住む世界の言葉を、私も知りたい便」

「そっか……花凛がそう言ってくれて、すごく嬉しい」


 眩しいほどの笑顔を浮かべたレオに花凛も嬉しそうに笑う。


(分からなくなれば、いつだってレオ聞けばいい)


——そう思える毎日が愛おしくて幸せだった

 

 

エンディング後のお話です

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