第8話:瓦礫の都市(3/4)――「鉄の雨、壊滅する避難所」
1. 蹂躙される聖域
旧Fクラスの面々が暫定レジスタンスを組んだ矢先、学園都市最大の避難所「セントラル・ドーム」が強襲される。
上空から飛来したのは、超大型の殲滅執行ユニット**『ジャッジメント・レイ』**。ナノマシンを雲のように散布し、落雷の原理で高出力レーザーを無差別に撃ち込む。
「避難所のバリアが持たない! あれじゃただの焼き場だぞ!」
九条が叫ぶ。ドームには戦えない一般生徒数千人が身を寄せている。彼らは「再起動」によって自我を一時的に失い、思考停止したまま死を待つ「動かない標的」となっていた。
2. 鋼鉄の軍勢
地上からは、無数の小型クリーナーが波のように押し寄せる。
リアの炎が先頭を焼き、風間の減圧障壁が弾丸を弾くが、敵の数は文字通り「無限」だ。システムの全リソースが、生存者の抹殺という一点に注がれている。
「……ハァ、ハァ……。演算支援がないと、たった一発の火炎を作るのにも、心臓が爆発しそうよ……」
リアの肌が異常な高温に赤らみ、オーバーヒートを起こし始める。
3. レイジの覚醒:『白灰の灰燼』
絶望的な物量を前に、レイジは動かない右腕を自ら岩に叩きつけた。
「……動けよ。消去も、統合も、そんな高尚なもんじゃなくていい。俺が欲しいのは、目の前のクソ野郎をブチ抜く力だ!」
その瞬間、右腕の「白」と「灰色」が火花を散らしながら完全に融解した。
吸い込んでいた白鷺の『純白(統合)』が、レイジの『灰色(消去)』によって分解・再定義され、「情報の質量」を物理的な破壊力へ変換する新回路へと変質する。
4. 一撃の重み
レイジが右腕を振るう。
消去ではなく、「存在の重み」を一点に集中させた衝撃波。
触れることすらなく、前方数百メートルのクリーナー軍団が、空間の歪みに押し潰されるように消滅した。
「……属性も、数式も関係ねえ。ただの『物理』だ。食らえ!」




