第7話:虚構の空(3/4)――「因果の逆転」
1. 白色の支配
白鷺迅の展開する『純白』は、対象の存在理由をシステム側に強制帰属させる。レイジの「灰色」が情報の消去を試みても、白鷺はその瞬間に「消去という事象」自体を「システムの正常な更新」として再定義し、無効化する。
「無駄だ。君が右腕を振るうという因果さえ、私の演算に組み込まれている。君の足掻きは、新世界を起動するための最後のピース、**『必要なエラー』**に過ぎない」
2. 灰色の特異点:最終形態『虚無の境界』
白鷺の圧倒的な演算圧に押し潰されそうになる中、レイジの右腕は肩を超え、心臓付近まで漆黒の亀裂を走らせる。
「……必要なエラーだあ? だったら、その計算式ごと、**『存在しなかったこと』**にしてやるよ!」
レイジは自身の存在そのものを情報の燃料として燃やし、右腕の出力を限界まで解放。
『虚無の境界』――それは消去でも停止でもなく、触れた空間の「情報密度」をゼロにし、あらゆる因果関係を破綻させる絶対的な空白地帯。
3. 因果の逆転
白鷺の放った「必中の光矢」が、レイジの灰色の霧に触れた瞬間、その軌道を失い霧散する。
「なっ……因果律を無視して、演算そのものが『蒸発』しているのか!?」
白鷺の完璧な表情が初めて驚愕に歪む。レイジはもはや「バグ」ではない。システムという概念そのものを食い潰す、「世界の終わり」を体現する特異点へと進化した。
4. 決戦の頂上へ
神代、リア、九条、風間の四人が、全演算をレイジの背中を押し上げるために注ぎ込む。
「いけ、レイジ! その拳で、このクソみたいな『正解』の空をブチ抜いてこい!」
レイジは白鷺の懐へと飛び込む。灰色の右腕が、白鷺の「神の領域」に直接的なヒビを入れた。




