表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4035/6876

3892


 リッターくんが頭を振った。

「理由がわからないからとりのぞけないし、こわい。それは、誰だって持つ感情だろう。ネクゼタリー卿もサーダ卿も、ほーじのことが心配で焦っていたから、わかりやすい理由を求めた。お前の言動に悪いところはない」

「いや、あるよ」苦笑いで云った。「俺の場合、天罰をもらったのは、俺が悪いって、はっきりしてるから」

 ふたりは俺を見て、寸の間黙る。

 ほーじくんがおずおずと云う。

「あの……レットゥーフェルが云ってた。マオがその……ああ……説明しようとしてたって」

 ニニくんが聴いているかもしれないからだろう、ほーじくんは言葉を濁した。

 俺は頷く。ほーじくんは溜め息を吐き、リッターくんは小さく頷く。


「やっぱり、レットゥーフェルや、レティアニナの所為じゃなかった」

「ほーじ」リッターくんはほーじくんに目をくれる。「兄達を責めてやるな」

「わかってる。ふたりとも、ぼくがファズダあにさまみたいにならないようにって、そればかりで……サーダあにさまに叩かれたのなんて、はじめてだった」

 あれも、ネクゼタリーさんじゃなくてサーダくんだったのか。

 それだけ、ファズダさんのことが尾をひいているんだろう。そうか……。

 ほーじくんは顔を覆った。

「あにさま、ずっと、レティアニナに、レットゥーフェルと一緒に居ちゃだめだって云ってた。それに、レットゥーフェルがマオからはなれるようにしなくちゃって。レットゥーフェルとも話してた。天罰の理由かもしれないから、はなれててって。魔物達にそういうの、……ネクゼタリーあにさまだって、云いたくなかったと思う。でも、あにさまは、ぼく達を一番にしてるから、ほかのことは全部なしにしてもいいくらいに、ぼく達に……」

 ほーじくんはテーブルに突っ伏して、動かなくなってしまった。


 リッターくんが俺に頷いて、ニニくんを抱え、食堂を出ていく。お部屋へ行くのだろう。

 俺はティーポットやマグを回収し、ほーじくんのせなかを軽く撫でた。ほーじくんはもごもご、云う。

「あにさま、マオの天罰がなくなるように、自分の耳を捧げようとしてた」

「え?」

「違ったけど。実存者の天罰は、耳が聴こえなくなって、声が出なくなるって云われてるから。マオは、ちゃんと聴こえてたし、声も出てた……」

 めずらしいらしいから、天罰の内容も誤って伝わってたのか。いや、正しい天罰内容が伝えにくい。言葉が理解できなくなる、というのは。

 でも、耳を捧げようとしたって?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
こちらも宜しくお願いします。 ループ、あの日の流星群
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ