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 ええと。慣れ親しんだやつじゃない。

 クロイダイド、だっけ。鳥。っぽい。大きくて、煩くて、鳥なら眼球がある筈のところにない。ぽっかり穴があいているだけなのだ。あれで、視力はあるのかな。それとも、視力がなくてもなんとかなるのか。脳みそ、どうなってるんだろう。眼窩になにかがはいりこんできたらお仕舞じゃないか? それとも、蓋みたいなものがあるのかな。

 思考を振り払った。とにかく、クロイダイドだと覚しい鳥らしきものが、ぎゃあぎゃあ鳴いている。ぎゃあぎゃあというか、ごわごわ、かな。なんでもいい、煩い。

 カルナさんが剣をぬいたのが目の端にうつった。カルナさんもミエラさんも、物理系アタッカだ。魔法、つかえたんだっけ? お水を出すとか火花を散らすとかじゃなく、攻撃につかえる魔法を?

 ほーじくん達は姿がない。やっぱり、廟へ行っているんだと思う。廟には、療養の為に入院しているひとが沢山居る。戦えないひと達が。だから、彼らはそういうひと達をまもる為に、行ってくれたんだと思う。

 クロイダイドが一頭、喚きながら突進してきた。くちばしを揃え、俺を突こうとしているらしい。


 カルナさんがクロイダイドの前にぱっと立ちはだかり、剣の鎬でくちばしを弾く。硬質で、金属的な音が響いた。

 ひるんだクロイダイドに、横合いからミエラさんが拳をくりだした。が、クロイダイドは尋常ではない反射神経でそれを避け、ぽんと数mさがる。目がないのにあれに気付くってなんだよ。

 しかし、傭兵らしい男性が大ぶりな斧をスウィングして、俺に襲いかかってきたクロイダイドを攻撃した。クロイダイドはさすがに、とび退ったばかりでもう一度ジャンプはできなかったのだろう。斧がその胸の辺りにくいこみ、クロイダイドはそのまま倒れる。


 ミエラさんが俺の手を掴んで、宿の前庭へ放り投げた。俺はごろごろ転がって、なんとか起き上がる。

 クロイダイドは魔法で倒すと楽だと聴いていたのだが、宿の前の通りで戦っている傭兵達には、魔法が得意なひとが居ないらしい。魔法をつかっていないのだ。

 でも、連携はとれていて、物理攻撃でもクロイダイドを次々と倒している。

 誰かが囮になって、クロイダイドがそれに突進し、カウンターをくらうととび退り、とび退った先で待ちかまえていた傭兵が、避けられないタイミングで攻撃する、という方式だ。

 俺は座りこんだまま、それをぽかんとして見ていた。傭兵らしくないひと達でも、連携をとって戦えているのに、驚いたのだ。


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こちらも宜しくお願いします。 ループ、あの日の流星群
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