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お客さんの波が落ち着いて、俺はまかないを食べる。ミューくん達三人が一緒だ。他愛もないお喋りをして(リッターくんは喋ってないけど)、お互いの好物を交換したり、遠足みたいで楽しい。
お昼、中庭はにぎやかだった。サキくんがリオちゃんを呼んできたのだ。
リオちゃんは、おめかししていた。臙脂色のジャンパースカートに、まっしろのシャツ、白いタイツとらくだ色のしゃれたくつ。いつもの蝶々結びはそのままだが、髪はいつも以上にさらさらだ。丁寧に梳かしてきたらしい。
サキくんとミューくんも、余所行きっぽいローブとチュニックだった。リッターくんは俺があげたアクセサリで、器用に髪を飾り、やっぱりちょっと派手な感じ。
折角いい天気だし、中庭で楽しく飲み食いしようと云うことになって、急遽、会場を設営した。テーブルにはローストビーフ、はちみつ漬けのケーキ、お握り、ローストチキン、豆の煮込み、クレソンたっぷりのサラダ、ホットレモネード、マンゴーラッシー、レモンカスタードパイ、などなど、おいしいものが沢山。ほとんど俺が着服していたものなのは内証。
どうせなら、と、四人とも従業員や近所のひとまで誘ってくれた。なので、みんなで楽しくお食事だ。入山決定者が四人も居るので、めでたいと、近所のひと達は喜んでいた。
リオちゃんとサキくんは、なんとなくいい感じだった。うーん。やっぱり、リオちゃんはサキくんが好きなんじゃないのかな。どこもかしこも丸く納めるのは不可能だってのは解るんだけど、こういうのがきっかけで、仲が悪くなっちゃったりしないよね? それだけは心配だなあ。
食べ終わってから、お邸に戻るリッターくんと外へ出る。俺はおなかがいっぱいで大変にしあわせである。「ミューくん達とは、親しくなれた?」
「……多少は。気を遣ってもらったようだ。ありがとう」
可愛いので頭を撫でる。リッターくんは抵抗しない。
「御山でも、みんなで一緒に勉強できるといいね」
「ああ。……難しそうだがな」
普通は、同国出身者でかたまっているらしいからな。
ぶらぶらと、並んで歩いた。
「リッターくんは、そう云うの、気にする?」
「ああ」
予想外の返事だったので、思わず勢いよくリッターくんを見た。リッターくんは平然としている。
「俺は、面倒ごとは嫌いだ。だから、目立つ行動や、まわりと違うことは、成る丈避けたい」
「あ……そうなんだ」
万能で不倒なのに?
その疑問は誰もが思うことらしく、リッターくんは俺がなにも云わなくても答えてくれる。
「特殊能力は仕方がない。かえられるものではないからな。だから、言動は慎む。今まで、そうしてきた。それが巧くいっていたかは別問題として」




