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第7話 ルゥ

「ぐっ……」


ばたっ


そのまま倒れるソラ。


「へっへっ〜ん思い知ったか!!お前らじゃオレは捕まえらんねーよん♪」


岩壁から現れた槍を持った少年が、腰に手を当てながら得意気に言った。


「…あれ?…誰だコレ?」


少年は倒れているソラを見て小首を傾げた。










「…ん?」


しばらくして、目を覚ますソラ。


「ふぁれ?生きてるる?」


まだ微妙に痺れているようですね。


「…ごめんな?兄ちゃん」


ソラの隣で少年が申し訳なさそうに言った。


「ふぁいぃ?」


突然の声に驚いたソラ。


そこには肩ぐらいまである癖っ毛の銀髪を持った少年が座っていた。


どうやらソラはこの少年にビリビリされたらしい。


「大丈夫?」


心配そうにソラの顔色を窺う少年。


「う…うん」


ソラは頷くと立ち上がった。


つられて立ち上がる少年。


少年より頭一個分ソラの方が高かった。


「…」


複雑な表情でソラを見上げる少年。


「?」


そんな少年にソラが小首を傾げると


「オレはルゥ。よろしくな!兄ちゃんは何て言うんだ?」


にこっと笑いながら少年・ルゥが尋ねた。


「僕はソラだよ。よろしくルゥ」


ソラが答えると


「…」


じっとソラを見るルゥ。


「…?」


再びソラが小首を傾げると


「…ソラ兄、年いくつ?」


ゆっくりとルゥが尋ねた。


「え?17?」


小首を傾げたままソラが答えると


「…そう…」


ルゥはがっくりと肩を落とした。










ドカーンっ


巨大な岩が砕け散った。


「凄い凄い!」


目を輝かせるソラ。


「だしょ!?オレの電気って凄いよね!!」


にこっと笑いながらルゥが言うと


「うん。めっちゃ痺れたもん」


コクンと頷きながらソラが言った。


「結構根に持つな?!」


ギクッとするルゥ。


「で、ルゥは何で此処にいるの?」


そんなルゥにソラが尋ねると


「うっ…ソラ兄そこは聞いちゃいけねーぜぃ」


ってルゥが言った。


「うん。わかった。」


コクンと頷くソラ。


「ソラ兄は話が早くて助かるよぉ〜♪」


胸を撫で下ろしながらルゥが言った。


「そう?」


すっかり意気投合している二人でした。










「ったく…右に曲がれって言ったのに…」


頬を膨らませながらシャーンが言った。


「まふ〜!!」


同じように膨れるガブリエル。


「ソラって以外と馬鹿なんだなっ!」


いいや、君が馬鹿だ。


「…まぁいいや…行くぞガブ!」


シャーンが言うと


「まっふまふ〜!!」


了解と言う風にガブリエルは短い手を額に持っていった。


…まぁいいや。









ザリッ…


「此処だ…」


「まふ〜」


シャーンたちは洞窟の中なのに扉があるという、あからさまに怪しい所にやって来た。


「行くぞ…!」


「まふ…!」


ギィッ…


っと扉を開けるシャーン。

すると


「…あらぁ?今回は2人も犠がいるのう??」


少女の高い声が聞こえた。


もちろんこの声はエリアのものではない。


「まふ!?」


少女の手は太い蔓状になっていて、その蔓の先には…


「エリアっ!!」


シャーンが叫ぶと、壁に押さえつけられていた長い金髪の少女が反応した。


「シャ…ァン…?」


あえぎながら金髪の少女・エリアが彼の名前を呼ぶと


「誰が喋って良いって言ったのう?」


みしっ


「うっ…」


少女はエリアを押さえつけている手に更に力を加えた。


「…おまえはフロルの玩具なんだから勝手に動かないでよ?」


口角を吊り上げながら魔物少女・フロルが言った。


「…っ」


苦しそうにあえぐエリア。


「きゃはっ!苦しそう苦しそう♪」


そんなエリアを見て楽しそうに笑うフロル。


「てめぇっっ!!!!」


その様子を黙って見てられるワケもなく、シャーンは素早く大砲を構え


ドンッ!!


フロルに向かって大砲をぶっ放ち、部屋いっぱいに爆煙を巻き起こした。

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