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卒業旅行日記(十二日目)キュランダ観光。そして失敗、事件、そして感動の連続、楽しかったラフティング!(その1)

 3月16日朝、今日は自分で起きることができず、幸信に7:00過ぎに起こされた。今日は、キュランダ観光とラフティングの2つのツアーに参加する日だ。7:40にもうバスが到着したらしく、まだ玄関まで出ていない我々は呼び出され、すぐに準備してバスに乗りこみ、出発した。ケアンズ駅まで到着し、ここからは電車でキュランダへ向かう。バスでの案内では、車両番号9で、45~65の席に着くように指示があった。しかし、我々はその時にバスでの案内を理解しきれておらず、適当に座ってしまった。もちろん正しい席につけるはずもなく、何回も席を追い出された。なんて間抜けな人たちだ。バスの中で一緒だった親切なオーストラリア人が、席を教えてくれて、何とか席に着くことができた。

 電車からはとてもいい景色が見えた。熱帯雨林が見え、滝も見えた。結構標高の高いところを走っている。木造の高架橋の上をゆっくりと走っていく古い鉄道だ。

 キュランダの町に着き、フリーマーケットを歩いた。お金がないので、ひたすら珍しいものを眺めるだけだった。

 次に、スカイウェイというロープウェイのような乗り物に乗った。この乗り物を三回乗り継いでバス乗り場へ向かう。熱帯雨林と滝が、電車と違う角度から見えた。1つ目の乗り継ぎ地点で、熱帯雨林の博物館に入った。たくさんのきれいな鳥やカエルの写真があった。いづれも独特の色をしている。コンピューターを使った熱帯雨林に関するクイズがあったり、虫、鳥などの鳴き声の録音が聞けたりと、工夫が凝らされていた。

 2つ目の乗り継ぎ地点では、気を組んで造った通路を通って歩く散歩コースがあった。森林浴というのは結構いいものだ。

 スカイウェイが終了し、バスでホテルに戻った。12:30頃着いた。ラフティング(急流ボート漕ぎ)が3:30からなので、トランプで時間をつぶした。

 海パンをはき、準備を整え、バスへ。バスの運ちゃんはとてもフランクな人で、「Are you crazy?」と言ったので、我々も、「Yeah!」と返した。すると、「キチガイ!」と言った。どうやら片言の日本語が分かるらしい。「イェーイ、We are crazy!イェーイ!」と僕が調子に乗っていたら、マークというその運転手から突っ込みを入れられた。僕は一番前に座っていたのだ。とても楽しくなりそうだ。

 マークは我々4人のことを、「Four crazy guys!」と呼ぶ。名前の紹介が済んで、マークはバスを走らせた。俺は、「Where did you learn Japanese?」と訊いてみた。どうやら日本人のツアー客に聞いたらしい。汚い日本語ばかりを外人に教えるとは、日本人ももっと考えなければ。

 バスにはスイスの人たちも一緒になった。マークは彼らに我々のことを、「Four crazy guys.」と紹介した。大爆笑だった。マークよ、いい加減にしてくれ。スイス人の彼らは、結構流暢に英語を話していた。最初は、英語文化圏の人たちかな、と思ったほどである。うらやましかった。

 川の畔に到着。ラフティングの説明が始まった。マークは、岩、滑る、右、左位の日本語は分かるらしい。準備が始まる。救命胴衣を着てオールを持ち、川へ向かった。

 ボートを川に浮かせ、乗りこんだ。ボート1つにつき、2人乗る。俺と幸信がペアだ。漕いでいると、結構水が入る。自分の格好は、上半身裸、下は膝までのGパンである。せっかく海パンをはいてきたのに、Gパンをはいたまま乗ってしまって濡れてしまった。着替えがないのに・・・。その時ふと気が付いた。財布をポケットに入れっぱなしだ。がーん。あ~。素直に海パンに着替えておけば良かった。札がぐちゃぐちゃにならないか気になった。

 マークがふざけて、水をひっかけてきた。何となく財布が気になりながらも、もう、どうにでもなれ、と思い、しっかりとはしゃいだ。この時は何も考えず、ただただ、楽しかった。まぁ、はたから見れば意味もないことであり、特別利益があるとかでもない。この時の感覚は、ただ、正直そのまま楽しいという、子供がはしゃいでいるような状態かな。社会人になってからも、この感覚だけは忘れずとっておきたい。

 結構急流になっているところもあり、岩場をくぐり抜けて進んだりして、迫力満点だ。全体的な川の流れは、ゆったりとしている。日本では平均的に川の流れが速いが、こちらでは平均するとかなりゆったりとした川の流れだ。ただ、30~40メートルおきくらいの間隔で岩で川の水がせき止められるように転がっているため、そこを抜けて進むときだけ結構スピードが速くなる。パンフレットには、一人一回は必ず川に落っこちる、などと書いてあったが、ボートは結構安定していて、急なところでスピードが出ているときでも落ちそうな感じはなかった。もうだいぶ距離も進んだし、落ちるようなことはないだろうと思っていた。ましてや、これからこれほどまでの危険な出来事が起ころうとは、考え付くはずもなかった。

 マークが真剣な表情で言う。「ここは今までで最も危険なとこだから、指示する通りに合図してからこちらのコースを一艘ずつ来るように。」見た感じは今までとは何一つ変わらなかった。まず、沖亜と浩圧のボートが先に行った。何かちょっと戸惑った様子を見せたが、その岩場を通り抜けた。次は我々の番だ。細かい岩場をくぐり抜け、結構急だったがうまくいって、最後の一番急なところに来た。ここさえ無事なら良いんだな。大丈夫だ。そう思った。水の落ち込んだところへ、バシャッ、激しかったが、転覆することなく浮いていた。何だ大丈夫じゃないか、と思った。が、すぐに異常な事態に気が付いた。前に全然進まない。それどころか、船が後ろに吸い込まれている。オールが岩場に引っかかって、さらに吸い込まれていく。このままだと自分も引っ張り込まれそうで、オールを放した。幸信はまだ放していない。体勢が崩れた。ボートから落ちてしまった。俺がまず川に落ち、続いて幸信も川に投げ出された。幸信がアップアップしているのを見て笑ってしまった。そして次の瞬間幸信が水に吸い込まれるように沈んだ。引き続き笑ってしまったが、これは違う。普通じゃない。救命胴衣がついていて沈まないはずの幸信が浮かんでこない。

                   ーその2に続くー

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