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「クロの瞳の異邦人」 あとがき・反省文・個人的雑感

 『クロの瞳の異邦人』を最後まで読んでいただきありがとうございます。

 思えば、前作の『鎖ノ姫』から実に3年ぶりに公開となるお話。

 ここまで読んでみてどうだったでしょうか?

 文章の腕前というか雰囲気は、前と比べて上がっているのか、それとも下がっているのか……自分ではよくわかっていなかったり。

 さて、以下は簡単なあとがきやら反省文、雑感やらをまとめておきたいと思います。


 ・『クロの瞳の異邦人』について


 実はこのお話、最初の頃はここまでで終わるお話でした。

 まずキッカケとして、自分が嫌っている『異世界転生』ジャンルを、敢えて勉強がてらにとプロットを練り始めて、最初の原稿案が出来上がりました。

 この時点で、ざっくりとした短編小説としてのプロットだったのですが、アリサの持つ『異能』や生い立ち、異世界転生お決まりの死んだ理由について、かなり描写を端折ってしまっていて、いざ出来上がってみると『旅をする主人公がただただ一方的に異能で敵を倒して終わり』という何だか味気ないお話になっていました。

 そもそも、お話の内容もそうですが作中の設定やキーワードなども意味が全然違っていて、作中に出てくる病気『夢起病』の設定も当初と比べたら別物状態。

 紆余曲折あり続け、直して書いて、直して書いてを繰り返すうちに、最終的にこうなりました。


 ここで触れるのは少し早い……ような気もしますが、『夢』や『獣』などというワードから何となく察しが付くかとは思いますが、このお話はフロムソフトウェアから発売されているPS4ゲームソフト『ブラッドボーン』に強く影響を受けて出来上がったお話です。


 ・『アリサ』と『パンドラ』について


 主人公は前作と同じく女性主人公。

 異世界転生とくれば専らは男主人公でハーレム展開に……ですが、無理です。自分にはハーレムって状況がまず書けないです。

 そもそもこのお話は最初から女主人公って決めてました。個人的には女主人公のが書きやすい。

 『アリサ』という名前が気に入ってて――というのも、日本の女性の名前ってかっこいいなと常日頃から思っている人間でして、ここに関しては最初からずっと『アリサ』という名前でした。

 武器やアリサの『異能』や、本名などについては次の章で出てきますので、またその時のあとがきにでも。


 旅の相棒は喋る鞄の『パンドラ』。

 旅人と喋る無機物というコンビといえばやはり『キノの旅』が真っ先に思い付きますが、それを倣った感じですね。

 名前はパンドラの箱からですが、喋ることを除けば開けても中身は至って普通のトランクケースです。

 わざわざ普段行かないような鞄のお店に行って寸法を測ってたりと、見えないトコで変に作り込んである旅行鞄。


 ・『スウェン』と『ルウシェ』について


 アリサたちが最初に出会い、そして助けるキーパーソンの兄妹。

 性格設定的にはあまり変わっていないのですが、当初は悪役側に位置するキャラでした。

 これは『夢起病』の設定がずれた結果で、悪役側から被害者側に位置が変わり現在の展開に。

 途中、具体的に言うと5話以降、特にスウェンが落ち着きを取り戻して本来の性格に戻るというシーンなのですが、冒頭であれだけ狼狽えていたのに、パンドラにもあっという間に順応して平然とさせてしまったのが個人的ミスのひとつ。いくら何でも急に落ち着きすぎというか、前後のシーンにおいてかなりチグハグな印象になってるような気がしてしょうがない。


 ・『カリャンナ』と『アーニー』、それと『ヴェーンヘイム修道院』について


 本作の舞台と、修道院を管理する双子のシスター。

 初稿ではまず修道院そのものがなくて、小さな村という設定でしたがここも色々あって今のカタチに。

 村でもよかった……とは今でも思ってますが、もっと閉塞的な空間にしないとと思っていて、村という広いコミュニティではなく、他に移動のしようのない、森の中にポツンと孤立した修道院というデザインに落ち着きました。

 キャラや用語などのネーミングに関しては、ほとんどが直感やフィーリング、その時々の思い付きなどあまりこだわったりしていないので、ヴェーンヘイムという名前それ自体には深い意味はありません

 (強いて言うなら、とあるカードゲームに出てくる天使のカードの英名からヒントをもらったかもしれません


 ・『人魚の漁村』について


 途中、アリサがぼそっと言った漁村は、余裕があれば外伝として用意しようと思っていた場所です。

 その街の女の子たちは、決まって人魚姫の夢を見る。

 それは名誉ある歌姫の証。

 お話は……正直、かなり救いのないお話にしようと思ってはいましたが現在は凍結中。

 とりあえず本筋の『上』『中』『下』を全部書き終わってから、その時にまた考えようかなと思っている次第です。


 ・『各話ごとのあとがき』について


 今回、アリサとパンドラの小話でも挟もうかと思ってたんですがお話の雰囲気が暗めで、そこに変にコメディタッチに挟むのってどうかと思って止めてます。

 ……簡単な次回予告ぐらいは、入れてもよかったカモ。

 でも中編に入ってまた急に突っ込むのもソレはソレで……うーん。




 ひとまず、お話の『上』にあたる『クロの瞳の異邦人』のあとがき、その他諸々は以上です。

 次回からは『中編』こと『名前のナイ世界』が始まります。

 この章では現実世界でのアリサや、彼女が探し求めている『赤ずきん』との出会いや旅のお話、異能力の修行、どうしてアリサが旅に出たのか、パンドラとの馴れ初め……なんかがメインとなるお話です。

 こちらもまた最後までお付き合いいただければ幸いです。


 それでは。

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