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信長の渇望~令和のスケバン、昭和ヤクザを討つ[令和最初で最後の~改稿版]  作者: 真夜航洋


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1/6

オープニング


(もはや、これまでか)


目の前では、紅蓮の炎が猛り狂ったように踊っている。


1582年6月21日(旧暦・天正10年6月2日)早朝。織田上総介信長はいま、全てを失おうとしている。

京都本能寺に滞在していた信長を、家臣である明智光秀の軍勢13,000人が襲撃をかけた。

本能寺の変である。


討ち入ってきた軍勢を相手に、信長は弓で応戦した。

全ての弓の弦が切れると、今度は槍で数人を斬り倒した。

しかし、相手は多勢過ぎた。

さらには、腕に刀傷を負った。


疲れ果てた信長は、奥の間に引きこもる。

寺にはすでに火がかけられ、信長の寝所にまで及んでいた。

最期を覚悟した信長は、自分の十八番である「敦盛」を謡い舞った。


―人間五十年 下天の内をくらぶれば 夢幻の如くなり


舞いながら思う。


(人生50年、か。もう一度、やり直したいものだな)


舞い終えて、信長は切腹の準備をしようとした。


(いや。どうせ死ぬのなら、最後にアレを試してみるか)


信長の寝所には、奇妙な幾何学模様が描かれている。

魔法陣だ。


(ルイス・フロイスに教わった神下ろしの儀式…)


ルイス・フロイスは、キリスト教の布教のため来日したポルトガルの宣教師だ。

信長が保護してやる代わりに、西洋の科学技術などを教わった。


魔法陣の中央で座禅を組む。


「エロイム・エッサイム、エロイム・エッサイム。神よ。しからずんば全能の者よ。わが前に降臨されよ。エロイム・エッサイム。わが血をそなたに捧ぐなり。エロイム・エッサイム……」


教わった呪文を唱えながら、小刀を自分の腹に突き立てた。


「アメン!!」


突き立てた刃を横に動かす。

腹を真一文字に切り裂く。

血がほとばしる。

そして、魔法陣の中に飛び散った。



挿絵(By みてみん)



「信長の渇望」GAME START




第1話へつづく






☆ブクマお願いしますm(_ _)m

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