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『冬の国』の異変!!

あー寒い。

ホカホカの布団越しに冷気が染み入って来る。

おかしいな。俺は首をひねりながら考えた。

季節はまだ秋の始まったばかりなのに。

ベットの横で寝ているヤーンは、寒くないのかなあ?


あの後、ヤーンは人型になる事なく常に俺の側にいる。可愛いシベリアンハスキーの姿に癒されながらも、不思議に思い尋ねたら。


「私の本来の姿は、こちらだ。まあ少し縮めてはいるがな。」と。


物思いに耽っていると扉をたたく音がする。


「ラル殿。緊急事態発生です。急ぎ本部までお越しください。」


ぬくぬくした布団の魔力から思い切って逃れると司令室へと急ぐ。

(カッコいいから俺だけ本部じゃなく司令室と呼んでいる。)


欠伸しながら司令室に入ると、度肝を抜かれてしばし固まる。

えー、何で一面の銀世界なの?


「ラルよ。予測はついておろう。獣人各国もましてやこの国も同じくこの有様。

被害が広がってハロルドが多忙を極めとる。」

ルルドの御大の言葉にベルンを見る。


「この状態は、今朝早くに起きた。

後は御大のおっしゃる通りだ。

被害が出ていて交通網はもちろん、作物や人的被害も拡大している。

ギルドセンターに依頼はしたがこのままでは大変なの事が起きるぞ。

ララには、既に依頼済みだ。」


やはり『大森林の冬の国』からの影響か。

実は『夏の国』に行くつもりで用意していたのに。

まずはこの状態を緩和しなくてはな。


「ベルン。俺の持つ『火の魔石』を各地に配布してくれ。

冬の国へ行く時用と暖房用魔石の開発済みなんだよ。これさえあれば、エルドの街ならひとつで一日中街全体の温度を保てる筈だ。

それから雪は俺の新開発した空間魔法キッド『無限大』を利用して回収依頼をかけてくれ。

確か…200個くらいはすぐに使用可能だから。」


なんだよ。司令室中からその視線て。


大きなため息の後ベルンひとつ頷いて、俺から魔石と無限大を受け取り各地に配布する準備を始めた。

よし。こっちは任せてと。

メンバーの選出を俺がしなきゃな。

なんせ、エドとグレタは今、ロダインへで重要任務中だからな。





帰国後エドが俺のところへ来て話した内容は反乱の予感があるとの事だった。


「いや、王家を助けたい訳ではないがかなりの混乱が予測される。防げるものならとな。

俺とグレタで少しやってみるさ。

それに…」


反乱の文字にびっくり中の俺に、言い澱むエド。

何だ?


「ヤーン様が今はいるから安心と言うか。」

おっ。ヤーンが得意げな表情だな。

最近、犬の姿でも感情が読めるようになってきた。

でも、エドのあの表情は?


「とにかく早く済まして欲しい。俺は丸投げ方式だからエド無しは不味い。間違いなくやらかす予感がある。

それと、行くならコレを。」


『転移魔石』を渡す。

おー珍しくキョトンとしたな。


「コレは特殊な魔石だよ。どこにいても俺のところへ転移できる。ヤーンに手伝って貰って次元も超えられるから早く頼むよ。

それとあんまり危なかったら、手出しせず帰ってきてくれ。」


その後、二人はロダインへ向け出発。

しかし、更にその2日後にこうなるとは。

あー、メンバー選出とか苦手なんだよ。

だれかーー。


トントン。

扉を叩く音に「どうぞ。」と答えると意外な人物がいた。

土竜族のゴウライと、狼族のコーティ。それに鷹族のライナスだ。


「我々がこの度は同行することになった。

よろしく頼む。」

おー。土竜族まで同行とは。でも獅子族は?


「獅子族は寒さに弱い一族。今回は除外した。

ちなみに参謀は私が引き受けました。よろしくお願いします。」

頭を下げたのは、コーティ。

落ち着いた年配の雰囲気が頼もしさを感じて嬉しい。


トントン。

また来たぞ。


「今回は、俺が行く。絶対に外そうとか思うなよ。ちなみにギルドセンターは、ザィラードに任せたから大丈夫だ。」

赤い目をして寝不足顔のハロルドがいた。

反対したらボコボコにされそうな勢いなのは何でだ?危険なのにな。


その日のうちに『大森林』へと向かう事になる。

なにせこのままでは、あと数カ月で世界は凍りつく。


吹雪は止む事なく舞っていた。

火魔石で防げるのもあと1カ月。

逸る気持ちを抑えつつ森の中へ。


森へ一歩入るとそこは真っ白な世界だった。

やっぱりか…

ホワイトアウトが俺たちを襲っていた。

真っ白な世界に立ち尽くす俺たちに更なる事態発生!!



いきなり!!ボコっと!!!


なんでーーー!!!

穴に落ちました。。。





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