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目覚めたら、何でこんな事に?

「おい、起きろラル!た、大変だぞ。」


俺の身体を揺さぶるのはエドの声だな。

あー、もうちょっと。あと5分寝かせてくれ!


バシャン!!


冷たいーー!

全身に水を浴びて飛び起きてとにかく怒鳴る。


「な、何すんだよーー!!!」


怒鳴ると同時に俺の状況を把握。

か、固まるしかないよ。

なぜ?これ何?

緑の草の上に座っている俺の周りに何か小動物が群がってるし。見た事のないヤツらだよ。


「いや、俺達も起きたらこの状態で。ラルが寝ぼけて魔法か何かで引き寄せてるのかと思ったんだよ。水掛けてごめん。」

素直なエドって珍しい。いやそんな場合じゃないし。

とにかく、俺に懐きまくるこのふわふわしたウサギっぽい何かにモフモフ地獄に遭っている。

耳はウサギの様に長くはないけど、顔はよく似てる。ウサギより大きめの身体には体毛がフサフサだった。とにかく、モフモフ間違いなし。

あー俺ラノベも読んだけど、モフモフはなぁ得意じゃないんだよな。

小さい頃犬に噛まれたのが原因か動物全般が苦手だった。だけど、何か寄って来られるタチだったから困った思い出が蘇る。

またなのか?


「こいつら魔獣なの?」俺の問いかけにすかさずコーティが答えた。


「いいえ違います。

この動物の名前はおそらく『ルーン』でしょう。ただ、我々の獣人界では絶滅種となってます。人族ではどうですか?」


「人族では、存在を確認してないと思う。

太古の昔の記録があまりないからもしかしたら居たのかもしれない。それよりコイツらの性質は分かるか?」とエド。


「ええ。無害な存在だと記されています。ただ特殊能力を持っているとも。

ただどんな特殊能力かは記録がありません。

こんなに特定の何かに群がるといった記録はありません。なぜラル殿に。

しかし、このオアシスはまだあの空間なのですかね。それの方が気になります。」


あっそうだったよ。

石の輪っかは?

ん?

俺の手首に嵌っているこれか?

もしかしてこのルーンとかはそれに惹かれたのかな?


「な、エド。もしかしてこの秘宝の腕輪に集まったんじゃないかな?」


全員の視線が腕輪に集まったんで、俺は腕輪を外して取り敢えずコーティに渡した。やっぱり狼族の秘宝だしな。


さあお前達、そっちに行けよ。

。。。

ルーンは、全く変わりなく俺に群がったまま。

くっそー。


「駄目ですね。秘宝では無いようです。

それよりも、ラル殿はここは何処だと?」


言われて改めて当たりを見回すと、沢山の樹々が生い茂る森の様なものまで見える。

あのオアシスとは広さがまるで違う。


それに最後のあのセリフ。皆んなは聞いてないのかもしれない。

説明をしていたら空からまた来訪者が突撃して来た。



「や、やめろーー!」

俺の叫び声なんて、搔き消すほど鳴き声が辺りに響く。何羽いるのか数え切れない鳥がまた引っ付く。な、なんでーー!!

ここまで来ると薄気味悪い。


「ラル。何か覚えがあるだろ。よく考えてみろ。お前にしか懐かないなら理由もお前にこそあるはずだよ。」


必死に思い出すのは、あの土の激しい流れ。

空間魔法がなければ確実にあの廃墟の一員になってたな。

蠍。

そうだ、あの時蠍が側に来たような…


俺は焦って腕を捲り上げてギョッとする。

赤い痣発見。痣の形は蠍だな。


「この痣は何だ!痛みは?体調は?」

慌てた様子のエドに押され気味になりながら急いで答えた。


「大丈夫だよ。これを付けたのはあの蠍だ。

こちらの世界に戻る前に確か『これは目印だ。お前の進むべき道を行く為のな。役に立つぞ。』と言ってたような。」


そこまで言いかけて思いついた。

そうか。

『動物達は俺から離れて一列に並んで待ってくれ。』

命令をすると全員が一列に並んだ。


呆れる仲間たちに一言。


「何か仲間が増えたかもな。」


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