さて、そろそろ終わりにしようか。
お読み頂きありがとう御座います!!
鬼の様な形相のエリオット兄さんは無数のマグマの矢を連邦軍に降り注いだ。
サテラも広範囲の雷魔法を炸裂させていた。
そして絶叫を上げている父にマグマアローを発射し続けながらエリオット兄さんが父に語りかける。
「もう何も言う事はない。そのままマグマに飲まれて死ぬが良い」
「エリオットぉおおお!!」
父は巨大な竜巻を発生させてオレ達を吹き飛ばそうとしたが、オレの魔神銃グレネードランチャーを撃ち込み竜巻に直撃させて威力を封じる。
「だから、もう手品のタネ明かしは終わったっての」
「アレスううう!!キサマあああ!!!」
「さあ…終わりにしよう…焼き尽くせ…」
エリオット兄さんが怒る時はいつも弟の為だ。自分の事はいつも二の次…本当に優しい兄なのである。しかし今回はそのエリオット兄さんが完全にキレた。魔力の出方が今までと違う激しさを感じる。
エリオット兄さんの無数のマグマアローを風魔法の防御壁で防いでいた父だったが、周りにマグマが溜まって父の逃げ場を失わせる。その上でマグマの津波『デスウェイブ』を仕掛ける。
「父上…御覚悟を…」
「ギャアアアア!!!!」
父は激しく抵抗してはいたが無情にもマグマの津波に飲み込まれた。それが父、デュラハン=ランカスターの最期であった。
オレがカタを着けるつもりだったのに…エリオット兄さんに持っていかれちゃったな。
タマはオレを乗せてサテラの元に行くとサテラが光回復魔法を使ってオレの傷を治してくれた。いつの間に回復魔法を覚えたんだ??
「アレス!良かった…間に合ったな!」
「エリオット兄さん…ありがとう御座います!サテラ、ありかとう!」
「我は相棒を助けたまでじゃ!」
「まあ、まだ助かった訳じゃないけどね!」
サテラが氷魔法の『アブソリュートゼロ』を放って敵を凍り付かせた後で、エリオット兄さんが『ボルケーノイラプション』を放つと大爆発が起こって行く。
オレは魔神銃グレネードランチャーの弾を交換し撃ち出すと更に連邦軍に被害を出してゆく。
もう一発撃とうかと思ってたら『シュテン』君が王国軍を引き連れてやって来た。オレは魔神銃を仕舞って魔銃コルトを抜き連邦軍に撃ち込む。
「おお!!エリオット!!無事だったか??」
「カーランド将軍!!援軍かたじけない!」
「連邦の一万は既に撃破している。デュラハンを追って来たが…」
「デュラハン=ランカスターはこの私が倒しました。マグマに飲まれたので確認は困難かと…」
「そうか…私が倒すべきだったがな。其方には無理をさせたく無かったのだが…」
「いえ、家族なればこそケジメは私が着けねばなりませぬ。嫡男として最低限の責務は果たした所存」
「うむ、見事である。陛下にも私から口添えしておこう」
そして将軍はオレを見る。あれ?この人見た事あるような…。
「そちがアレスか?父上から話は聞いているぞ」
「カーランド…あっ!アッシュ総長の…初めてお目にかかります、アレス=ランカスターです」
「この度は良くやった。デュミナス卿との防衛戦聞き及んでおる。要塞を落として連邦の援軍を足止めした功績も素晴らしい。流石に父上が目に掛けているだけは有るな!フハハハ!」
将軍はアッシュ総長と似た感じの人だな〜。親子で似るものなのかな?
連邦軍は撤退を始めていた。王国との不可侵条約も破り、デュミナス、ランカスター領も取れず、要塞も取られて散々だ。おまけにランカスター卿も死なせた挙句に王国軍と衝突なのだから撤退するしかない。
カーランド将軍はそのまま侵攻して連邦の援軍五万の内、二万を撃破し、残り三万のうち一万六千の負傷者を出して降伏させた。更に重要拠点である『ガイアス』と言う城塞都市まで攻略した。この攻略にはエリオット兄さんが対『アレスジャマー』用の改造を施した『シュテン』君を使い、城塞都市攻略に重要な役目を果たしたのである。
しかし事はそれだけでは済まない。
王国はあらためて不可侵条約を破棄し、連邦に宣戦を布告、更に十万の兵で侵攻を開始した。
それと同調する様に帝国も封鎖されてた街を一気に陥落して、更に侵攻を開始する。
王国と帝国に攻め込まれた連邦は主力を二手に分けなければならず、侵攻を止める事で精一杯で領土を取り返すどころでは無い。
この後、連邦はこの失敗によって領土の四分の一を王国と帝国にあけ渡す事となってしまったのである。
帝国は街道をそのまま進軍していき、王国と国境を接する場所まで侵攻し、領土を確保した。これにより陸路でも交易が出来る様になり、後日、デュミナス卿の仲立ちにより、帝国と王国の交易が正式に行われる事となった。
デュミナス領の砦から進行をしたマイケル兄さんは、ランカスターの屋敷まで向かったが、到着した時には既に火の海になっており母はそのまま焼死した様だった。
これによりランカスター卿による謀反は失敗に終わった。
オレはエリオット兄さんとはあの場で別れて、タマとサテラの三人で『デュミナス』の屋敷まで戻って来た。カノーが屋敷を守って居たので帰って来たのである。
「アレス様!サテラ様も良くご無事で…」
オレは父が死んだ事、エリオット兄さんが倒した事などをカノーに話した。
「そうですか…エリオット様が、デュラハン様を…」
「エリオット兄さんはオレが父に怪我をさせられてるのを見てキレたのだろうね。あれほど恐い兄さんは初めて見たよ」
「エリオット様はお優しいお方…アレス様の状況を見てお怒りになられたのてしょう」
「サテラはいつの間に回復魔法を覚えたんだ?」
「トールと姉様に教えてもらったのじゃ!二人とも光魔法を使えるからのう」
「なるほどね…ホントに助かったよサテラ」
「気にするな!相棒だからのう」
「ニャア〜〜」
タマは帰る途中で元の猫の姿に戻っていた。フクゾウはあの戦いの最中はずっとタマの頭の上に引っ付いていたらしい。
しばらくしてマイケル兄さんが戻って来た。その際に母の最期もマイケル兄さんから聞いた。まあ、それも仕方の無い事なのだろうね…。
「マイケル兄さん、まだ戦時中ではありますが、そろそろ海上交易や領内の経済活動を再開させますか?」
「そうだな、ある程度の経済活動を再開して住民を元に戻す事にしよう。砦にはしばらくは騎士団や傭兵は居てもらうよ」
「では私もマイケル様を手助け致しますので何なりとお申し付け下さい」
「じゃあカノーには私を手伝ってもらおう。アレスはオートマタ関連をよろしく」
ようやくコレで日常生活が帰って来そうである。
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これからも楽しい物語を書いていければと思っております。
素人の小説モドキですが、皆様に楽しんで頂けたら嬉しいです。




